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凡人くんと新しいともだち〈2〉

今回短め&会話文多めです。

 絶望に打ちひしがれていると、物陰かどこかでお互いの制服を戻してきたらしい二人が戻ってきた。いや普通に外で着替えるなよ。一条理央が涼しい顔で話しかけてくる。


「えーっと、みつひさくんだっけ?・・・めんどくさいからあだ名決めよう。数字の三に永久の久だよね?」

「え、あ、うん。っておい」

「じゃあミクでいいや。俺のことはリオたんって呼んでね♡」

「おい」

「え?いいじゃん可愛いし。三久ってミクとも読めるよね?」

「いやツッコみたいのはそこじゃなくて、いやそこもツッコみたいけど……なんで女装?」というか髪型はそのままなのか。地毛かそれ。

「んー、趣味?」こてん、と首を傾げる。いちいち動作があざといぞ。これが男の娘というやつか。実在したのか。

「あっ!」

「な、何だよ!?」

「三久って・・・サンキュウとも読める!!!!! っていきなりなんだよー、今ミクと話してるんだからぁ!」


 るいるいさんに手刀を浴びせられた理央はむー、と唇を尖らせた。とりあえず一つだけわかったことがある。こいつはバカだ。


「リオの頭がおかしくてごめんね。普段はもう少しまともなんだけど、多分ハイになってるんだと思う。私は二階堂瑠衣(にかいどうるい)。瑠衣でいいよ」


 どうぞよろしく、とウインクした瑠衣さんは白馬の王子様かアイドルのようだった。いや、女だから宝塚か。


「あ、うん・・・俺は三久優也。よろしく、瑠衣さん」

「さん付けなんていらないよ。同じ一年生だよね?」

「る、瑠衣」

「よろしい」


 よろしくね、優也くん。そう言って瑠衣はにっこり笑った。いい人だ……!そしてイケメンだ。こういう男になりたい。いやこの子は男ではないんだけど。


「いいな~俺も名前で呼ばれたいな~」


 偽美少女がジト目でこっちを見ながら何か言っている。すごいめんどくさそうなやつだけど、でも……


「あーもう!わかったよ・・・理央」


 なんだか、楽しい学校生活を送れそうな気がする。




 ふと、何かを忘れていることに気が付いた。なんだろう。なにか大事なことだった気が……

「あ」

 入学祝いに買ってもらった腕時計の針は、日の光を浴びて白く輝いていた。

「ん?なに?」「どーしたのミク」きょとんとした顔の二人。もしかして理央だけでなく瑠衣もわりとバカなのだろうか。いや、出会い方からしてバカに決まっていたのだ。……そして、俺も大バカである。

「……あと5分で、入学式始まる」

「「あ」」

 なんかもう、完全に忘れていた。

「よし」無駄にキリっとした表情で瑠衣は言った。「走ろう」

「ああ……いくよミク」お前らさっきあんなに走ってたのに?ていうか、

「そのあだ名は決定なのかよ……って速い!理央ぉ!待って引きずるなああああああああ!」


多分次回から人外要素入るはず・・・

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