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第十話 ジョブチェンジ
「まずはジョブをお決めになってください。その後「銀証」をお渡しします」
「ジョブを決めかねているんですが、転職<ジョブチェンジ>は可能ですか?」
受付嬢は静かに首を横に振った。
「うあ、マジか!」
「はい。大変申し訳ありませんがそのような仕様は当ギルドには、ございません」
この世界のジョブは一度決めると取り換えが効かないのだな。
ここは慎重に考えなければいけないよな。
戦士はおそらく装備品でかなりのお金がかかるな。
回復がアイテムだよりか。
それに比べて魔法使いと賢者なら回復魔法を持っている点が心強く魅力的じゃないか。転職さえできるのであれば商人をやって稼いでから戦士で体力を培い、魔法系か盗賊でいいかと思ったんだけどな。
選べるジョブがそんなに無いことから転職システムはないということか。シンプルでわかりやすいな。それのほうが僕に向いているかもしれない。むしろこういうのを望んでいたんだ。ジョブを変えられないことでお互いの異なるスキルでフォローし合えるのがとても楽しみでもある。