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カオスの遺子   作者: 浜口耕平
序章 兵士への道
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苦難のメンバー集め

 家を出てから三か月が経った。



 今頃はすでに兵士になって魔物とバンバン戦って、バシバシ倒してる………最初はそう思っていた。しかし、現実は甘くなかった。


 

 家から一番近い町に着いて、僕たちはすぐさま町の軍を統括している基地に向かい兵士になりたい旨を申し入れたのだが、帰ってきた返事は『この町では兵士の募集はしてない。募集している町はここではわからないから王都か州都に向かってくれ』だった。その上、兵士になるために強さ以上に必要な条件として4~5人のチームを事前に組んでおくことを聞かされた時には、僕は不安のせいか不眠症になった。



 でも、今さらくよくよしても始まらない。せっかく家を捨ててこんな遠いところまでやって来たんだから引き返すわけにもいかない。それに兄さんとの約束もあるし………。とまあ、そんなことで最初の町を後にし、王都リベリオンに着くまでになんとかメンバーをリクルートすればいいやと思って旅を続けた。



 しかし、何の成果も得られなかった現在、僕たちは家と王都のちょうど真ん中にあるコリンという町の宿で上手く行ってないリクルートの戦略を練っていた。



 「やっぱり町で兵士になりたい人を探すのは難しいね。ここの住人は魔法壁で簡単に魔物が侵入できなくなってるし、強そうな兵士に守られているからわざわざ危険を冒して兵士になろうとしない。だから、町の外の住人である僕たちのような村出身の人を勧誘すればいいんじゃないかな?」



 初めて町に行った時にも思った………ここは平和すぎると。住人からは魔物の襲来を恐れるような考えや素振りが一切見受けられない。旅をしていても町では魔物の話題を聞くことがほとんどなかった。僕たちが住んでいた場所とは環境も、魔物への考え方も違う人たちから仲間を募ることはとても難しい。



 「そうだなぁ………もうそれしかないか………。あまり気乗りしないな」



 「え、なんで? 僕たちのように村で生まれ育った人なら魔物の危険性もよく分かってるし、戦う術も持ってるじゃん」



 「うん、まあ………実力的には申し分ない。でも、アイツらは日夜魔物の襲来に神経をとがらせていたり、土地柄とかもあったりして気性の荒い奴が男女関係なく多いんだ。だから、俺たちがどうこう言って説得できるような奴じゃない」



 「う~ん………家に帰る?」



 「アホなこと言うな。もう俺との約束を忘れたのか。今日はダメでも明日になった」

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