パラサイティク・ペリドット・キャッツアイ
パラサイティク・ペリドット・キャッツアイ
0.105ct
Seymchan meteorite, Srednekansky District, Magadan Oblast, Russia
(通称セムシャン)
パラサイティク・ペリドット
(パラサイト・メテオライト)
Pallasite meteorite
和名:パラサイト隕石
モース硬度:6.5~7.0(オリビン(石質))9.0(ギベオン(鉄質))
分類:隕石/隕石種により変化
化学組成:産地により変化?
劈開:オリビン部分はあり?
比重:不明
屈折率:不明
副屈折率:不明
分散度:不明
蛍光:なし
条痕:不明
主な色:ペリドットと変わらず
多色性:なし
おもな産地:世界中各地
2011年にGIAで
地球上で採掘されるペリドットと
エスケル産のパラサイティク・ペリドットとの
比較研究が行われ、
地球上のペリドットとはリチウム、バナジウム、
ニッケル、マンガン、コバルト、亜鉛の含有率が
異なることが明らかになり
今まで明確な差が分からず同一のペリドットとしてしか見られず
鉄隕石部分とオリビン部分も合わせた
スライスでしか見向きされなかったものが
ペリドット部分だけを切り出しても判別できると分かり
以降パラサイティク・ペリドットとして流通するようになった。
ちなみに鉄質部分にも微妙に産地ごとに差異があり
錆びやすい、錆びにくいの差があったりするが
基本的には錆びを抑えるために
表面にコーティング処理が施されている物が多く
切ってそのままの物は少ない。
ただそれでも錆びが進むことはある。
隕石には種類があり
大まかに分けて
石質隕石(石だけの隕石)
鉄質隕石(鉄だけの隕石)
石鉄隕石(石部分と鉄部分が混在した隕石)
の3種類でそのうちの石鉄隕石は
橄欖石部分と鉄部分とが混在しており
別名としてパラサイト隕石とも呼ばれ、
地球外からの物だとして非常に珍重されていた。
また隕石全体で見ると石質は非常に小さなものが多いのですが
鉄質や石鉄は非常に大きな塊で見つかることも多く、
長く人類に利用されてきた経緯があります。
また地球上で採れるペリドットは、
あまり顕著なキャッツアイは出にくいのですが
なぜかパラサイトペリドットは
カボションにすると高確率でキャッツアイになります。
このような特性の違いは
隕石が大気圏に突入した際に
高温になり変質するためだという説もありますが
詳しくは分かっていません。
パラサイティク・ペリドットは
よく「寄生」という意味のパラサイトと思われているが
1749年に初めて発見された
隕鉄部分と石質隕石部分が混在する隕石の
ロシア・クラスノヤルスクで発見された
クラスノヤルスク隕石を研究した
Peter Simon Pallas (1741-1811)(ピーター・サイモン・パラス)に
敬意を表して付けられた名称で
実際の英語の綴りも
寄生の方はparasiteですが
隕石の方は人名由来の為pallasiteと
Pallasに石を意味する接尾語のiteが付いたものになっています。
写真のパラサイティクペリドットキャッツアイは
その鑑別が始まったころに
世界で最初にキャッツアイとして鑑別された
世界初のパラサイティクペリドットキャッツアイという
コレクターが泣いて喜ぶ1石です。
今となってはミネラルショーに行けば
割と普通にパラサイティクペリドットも見られるようになっていますが
元がパラサイト隕石から取り出すペリドットな為
産地によるばらつきもありますが
オリビン部分と鉄部分が混在している場合が多く
非常に小さなものしか採れないのが通常で
基本的には0.1ct前後と小さな物が大半。
稀に1ctを超えるような大きな物も存在はする。
現在までに発見されているパラサイト隕石は
クラスノヤルスク隕石、(ロシア・クラスノヤルスク)
700kg、1749年発見
(発見が古くすでに完全枯渇し、
博物館に所蔵するもののみで一般流通しない)
ブラヒン隕石、(ベラルーシ・ミンスク)
1000kg、1810年発見
イミラック隕石、(チリ・アカタマ砂漠)
920kg、1822年発見
フカン隕石、(中国・フカン)
950kg、2000年発見
ブレナム隕石、(アメリカ・カンザス州)
4300kg、1882年発見
エスケル隕石、(アルゼンチン)
755kg、1951年発見
スプリングウォーター隕石、(カナダ)
67kg、1931年発見、53kg、2009年発見
セムシャン隕石、(ロシア・マガダン州)
323kg、1967年発見
アドミア隕石(アドマイアー隕石)(アメリカ・カンザス州)
180kg、1881年発見
クイジング隕石(ブラジル・バイア州)
59kg、1984年発見
ジンダー隕石,(ニジェール)
46g、1999年発見
(史上最少重量で分割されておらず
一般流通はしていない)
ジェパラ隕石、(インドネシア・ジャワ島)
499.5kg、2008年発見
セリコ隕石、(ケニア・セリコ)
4000kg、2016年発見
となっており
ここ最近はジェパラやセリコのパラサイト隕石が
発見年が新しくまだ数多くあるために
探せば見つかりやすいものになっています。
特にセリコに関しては重量も重く大量にあったために
数多く出回っています。
ちなみにですが隕石のセムシャンやフカンなどの名称は
発見地の担当郵便局の名称がつけられると決められており、
これは全世界共通。
ただし1か所だけ例外があり、
どの国の土地でもない南極だけは
発見した国独自の名称+番号となり
日本が南極で発見した隕石の場合は
ヤマト+番号がついています。
パラサイティクペリドット・キャッツアイ
0.057ct
Fukang meteorite, Fukang Co., Changji Autonomous Prefecture, Xinjiang, China




