表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/4

4、星降る丘での告白

「ブライズ様、お手紙が届いております」

「ありがとう」

 ブライズはメイドから手紙を受け取った。

「あら、デリック様からですわ」

 ブライズは丁寧に便箋を開けると、デリックからの手紙を取り出した。

<来週の水曜日の夜、お会いできませんか? お迎えに参ります>


 ブライズは胸が高鳴るのを感じた。

 緊張で震える手を押さえて、了承した旨を手紙の返事に書いてメイドに渡した。


 水曜の夜、デリックが迎えに来た。

「こんばんは、ブライズ様。夜分に申し訳ありません」

「いいえ、デリック様。お待ちしておりました」


 二人は手をつないだ。

 デリックは森の脇の丘を目指して歩き出した。

「ブライズ様、足は痛くありませんか?」

「大丈夫です。歩きやすい靴を履いております」


 丘に着くと、デリックは空を見上げて、ブライズに言った。

「今日は流星群が見られる日なんです」

「流星群?」

「流れ星が沢山見られますよ。ほら」

 ブライズがデリックの指さす方を見ると、確かに流れ星が見えた。

「素敵ですわね」

「ええ。これを見せたくてお時間を頂いたのです」


 しばらくふたりは手をつないだまま、流れ星を見ていた。

 すると、急にデリックが話しかけてきた。

「ブライズ様、左手を出していただけますか?」

「こうですか? 急にどうされましたの?」

 デリックは、ブライズの左手を取ると、薬指に花をあしらった可愛らしい指輪をはめた。

「ブライズ様、これからもずっと私と一緒にいて下さいませんか?」


「まあ、こんなことって」

 ブライズは心臓がバクバクと音を立てているのを感じた。

「デリック様となら、喜んでいつでも一緒におりますわ」

「それでは、婚約成立と言うことでよろしいですか?」

「ええ」


 デリックは、星降る丘の上で、ブライズに優しくキスをした。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ