あーくんの1日 2話
楽しんでよんでね
やばいっ あー
また負けた。今日モンストで負けるのは5回目だ。
ついてない。
僕は思わずため息が出る。
ピンポーン
インターホンが鳴った。
来たのはきっと、女友達のリカちゃんだろう。
この前学校で、彼女にマンガを今週の土曜日に貸して欲しいと頼んでいた。
ワクワクしながら僕は玄関に向かう。
「あーくん、やっほー」
彼女の声はいつも明るい。
彼女といるといつも元気が出る。
しかし、彼女を見ると何かが変なことにすぐ気がついた。
「あれ?お前、マンガは?」
リカは手ぶらで玄関の前に立っていた。
「あっ。ごめん。自転車に置き忘れちゃった。てへっ⭐︎」
いや、何しに来たんだよ。
ていうか、てへってなんだよ。
まあかわいいから許すけど。
そして、リカはパンパンのバッグを持ってきた。
「なんでそんなパンパンなの?何入れてきたの?」
そのバッグは、今にも壊れそうなほど、身が詰まっていた。
その時、リカはバックのチャックを開け、逆さまにした。
ドドドドドド…
マンガの山を見て僕は唖然とした。
そこには大量のマンガがあった。
ざっと見、30冊。
「いや、そんなにいらないって。3冊ぐらいでいいんだよ?」
「え?嘘?このくらいでも少ない方かと思ってた。てへっ⭐︎」
今日もリカは安定のバカだ。
「と、とりあえず、1巻から3巻まで借りるね?」
そう言って、3冊拾った。
「うん!オッケー!来週にはちゃんと返してねー!」
「はーい」
そう言ってリカと別れた。
目の前には、大量のマンガが散らばっていた。
いや、持って帰れよ!
とりあえず、僕はそのマンガを綺麗に片付けて借りた1巻を読むことにした。
表紙には「鬼滅の刃」との文字。
今、一番日本で流行ってる人気マンガだ。
このマンガずっとよんでみたかったんだよな。
絶対面白いんだろなあ。
僕はマンガを開いた。
ページには、麦わらぼうしの少年をはじめとする海賊たちが載っていた。
え?マンガのカバーと中身違うやーん。
今日も悲しい1日であった。
読んでくれてありがとうだお