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Kill Stage キル・ステージ  作者: 仁門創司
1章
6/8

6.兆し

12/6修正・構成変更。


ストーリーモードもそこそこにマルチプレイを始める。

過去作まではストーリーモード等で手に入れた装備をマルチプレイで使うものであったが、

今作ではオンライン専用のマルチプレイが基本となる為、

ほとんどの装備はマルチプレイで取得するのが基本となった。

逆にマルチプレイで手に入れたものはストーリーモードでも使えた。


シグトのゲーム内でのキャラはいくつかある。

出撃毎にセットしたキャラや装備を変更可能なので、

リスポーン時等、戦況に合わせて複数の装備やキャラのセットを作って切り替えるのが基本だ。


いつも彼がメインで使用しているキャラは、特撮ヒーローに出て来そうなデザインである。

しかしながら見た目はダークヒーロー系のもので、

SFスーツ風の強化アーマーをベースにカスタマイズしているが、

左右非対称のアシンメトリーデザインだ。


頭部はパッと見はヒーロー風のマスクではあるが、

右目は通常のシンプルで大きなカメラでありつつも、左目は機械がむき出しの様な複眼カメラ。

頭部についているアンテナも左右で非対称。

肩アーマーや腕等の目立つ部分も非対称である。

しかし、カラーだけは左右同じと言うちぐはぐなデザインだ。

シグトのセンスが炸裂する。



キャラの装備はメインウェポン、サブウェポン、近接武器。

他兵器やサポートを含むガジェットは4つ装備出来る。

また、アサルト、ガンナー、ファイター、メディック、サポート、レコン等々、

キャラの基本性能と装備を決めるジョブが複数ある。


シグトの現メインキャラのジョブはサポートだ。

だが、最初はアサルトやメディックでしばらくプレイしていた。


今作から大人数対戦となった事でジョブシステムが加わり、その所為もあってか、

チュートリアルやネット上では"初心者はまずメディックにしろ!"と言われていた。


理由は簡単で、メディックと言う通りに味方だけでなく自分も回復できる。

そして回復しつつ攻撃もそこそこ出来るので、味方を支援しながら動きを覚えろと言うのだ。


メディックは武装も過去作で一番使われた無難な初心者向けのものが多く、

銃火器は精度の良いサブマシンガン等の連射武器やレーザーガン。

近接武器のソード系は片手剣と扱いやすく、ガジェットも個別回復の回復パックや、

範囲回復の回復ボックスの他、威力は低いが範囲爆発物、防御系スキルに味方の蘇生とあった。



だが彼のメディックは、ほとんど役に立てなかった。

味方のHPに気を付け回復しながら動くと言う事が難しく、

武器は扱いやすくても攻撃力が低い上、思考操作が上手く行かずに攻撃も上手く当てられないのだ。

逃げながら攻撃や回復を行うと言う事は難しかった。

本来はそれで立ち回りを覚えられるはずであったのだが。


アサルトも試した。

アサルトライフルに大剣、中距離向けのキャノン等、

回復や味方への支援系が一切無いと言う、単独攻撃特化のみのジョブである。


その所為か、上手いプレイヤーと初心者では活躍に差がありすぎる為、

攻撃が上手く行かない初心者は、ただ倒されるだけの雑魚も良いところで何の役にも立たない。

シグトもただ倒されるだけのモブ役も良いところであった。


「だめだ…」


VR内の身体を動かそうとすると、ついリアルで身体も動いて混乱してしまう。

それでコントローラーによる旧型の簡易操作も試した。

無論、新型VR慣れしたプレイヤーの動きにはついていけなかった。


思考操作で一生懸命動かそうとするも、

よろよろと走りながら障害物にぶつかって転んだりした。

そう、このゲームは障害物に引っ掛かるだけでなく、転んだりもする。


細かな段差は無視出来るが、わざと転ばせる様な障害物もあるのだ。

変なところでリアルにしてしまったお陰で初心者は割と転ぶ事が多かった。


「くっそ、ここみんな転ぶよなぁ」


新型のVRゲーム機自体は発売したばかりだが、

同技術のVRは既にPCで先に存在していた為、

この脳波による思考操作に慣れたプレイヤーと、そうでないプレイヤーには大きな差があったのだ。


しかし、シグトはある日、いつの間にかとしか言いようがなく突然目覚めた。

操作も戦術もコツを掴んだのだ。


それは初めてジョブをサポートにて前線に出たある日であった。

役に立つどころか敵も倒して勝ちまくれた。

それからは急激に上達し、現在は1ゲーム1ラウンド、100人中スコアは常に上位5以内だ。



あの日。


「試しに普段やらないようなのものをやってみるか」


そう、あの日がきっかけであった。



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