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Kill Stage キル・ステージ  作者: 仁門創司
1章
4/8

4.ストーリーモード

12/6修正・構成変更につき話追加。

12/7一部設定変更。


シグトがAWΣを購入したばかりの頃、彼はストーリーモードと、

対戦であるマルチプレイモードを交互にプレイしていた。

初のストーリーモードの為、OPとチュートリアルともなる最初のミッションをプレイする。


ストーリー自体は過去作とほぼ同じ設定だ。

大雑把には、近未来、突如謎の勢力が現れ人類に対し攻撃を行い戦争状態に入った。

人類VS敵勢力となるが、敵側に人間もいる事が発覚する。


過去作で分かり切った事であったが、

正体は反乱を起こしたAIと、それらに従う一部の人間達だ。

増えすぎた人類の排除をしつつ、勝ち残って生き残れる優秀な人間と、

そうでない人間とを間引きをする為の戦争行為と言うものがゲームのストーリーである。



最初のミッションであるチュートリアルが始まる。

主人公が人類側の組織へと入ったシーンからスタートした。


『ようこそ人類防衛機構へ。

 私は貴方の担当となりました、ヒロイ・メイです。よろしくお願いします』


早速綺麗な女性NPCが現れた。


『これからあなたには戦いに参加する前に訓練をして頂きます。

 最後まで訓練して頂き、残された人類の平和を守る為に貢献を──』


話も途中で女性NPCを舐め回す様に見てみる。

VR起動時セッティングの簡単なグラフィックと違い、

本来のゲーム画面ともなると、その違いと操作も相まってか更に驚いた。



思考する事でキャラクターが動く新型VRだ。

旧VRは視覚による効果とコントローラーによる動作がほとんどであったが、

それでも疑似体験をする事の革新的な技術としては充分過ぎる第一歩であった。


旧VRでも自分が何かを体験していると言う感覚はそれなりに味わえる。

例えばジェットコースターものなら高速感は伝るし、

ドライブゲームでも車に乗ったり、空を飛ぶものでもそれなりに臨場感が伝わる。


新型VRは、現実の身体に直接の感覚は伝わらずとも、思考操作のお蔭で様々な錯覚をする。

自分の思考でキャラクターを動かすと言う事で、VR内に自分が存在すると言う錯覚を促す事により、

疑似体験による臨場感を更に増す事になる。



思考操作にてVR内の身体が動き、

女性NPCの横や後ろに回ったり、しゃがんだり、近づいて凝視する。


旧型のVRでもそう言う事をする人間は多いが、

旧型VRでは現実の自分自身が身体を動かして視点を切り替えなけれないけなかった。


それは他人から見ればなかなかに滑稽な姿で、

周囲からはゴーグルを付けた人間が変な動きをして妙な事をしている様にしか見えない。

しかも部屋の家具等の障害物があるとぶつかってしまうのも情けなかった。


だが新型VRはそれとは違う。

現実の身体は動かなくても、VR内のもう一人の自分が動くからだ。

VR内のシグトが彼女に思いっきり近づいて、更に限界まで近づく。


「良い匂いがしてくる様な気になった様な気がする!」


オプションでVR用の臭覚パーツもあるが彼は買ってはいなかった。


「今度匂いを嗅げるオプション買おう」


シグトはそう心に決め、ゲームに戻った。



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