6話--自分への不安--
どうぞーー
みかんうまし
黒崎ひなた、有栖川りさ、東条あかり、清水めい、そして私耀みさとが学園長に呼び出され、魔法や武器を使用した外国ブレスとの戦を目的としたグループ、「Chain」への所属が決定された。
「私も戦うんですか..?」
「当たり前だ。それじゃなきゃ呼ばないだろう。」
「でも私、授業受けてないし実技なんて..」
「その件は大丈夫なはずよ。私が保証するわ。」
「で、これからの生活についてだが..まずは寮だな。これから寮に帰ったら荷物をまとめて、5階の奥の一番広い部屋に移動してもらう。そして授業はこれから訓練に変わる。まあそこら辺のことはその時々に説明していく。んで担当は武功に関しては俺、五十嵐。魔法関係は学園長直々に指導してくださるようだ。」
「え、俺たち浅野学園長の指導受けるのか!?」
「ちょっとひなた、言葉遣い!」
「まあまあ。そうよ。これでも魔法学の教師免許、ちゃんとあるんだからね。」
「あ、あと制服も変わるからな。それから耀。ルームメイトには「Chain」のことは言わないように。」
「どうしてですか?」
「ルームメイトがメンバー外なのは耀だけなんだよ。それに「Chain」は再来週の全校朝会での発表までは秘蔵することになっているからな。まだ教師の中にも知らないやつが多い。」
りかこには出会ってそうそう隠し事することになるのか。
「わかりました。」
「じゃあ、今回はここまで。寮の部屋移動が終わったら506号室にきてね。新しい制服を用意してるから。」
『はい!』
「じゃあ、もどっていいぞ。」
『失礼しました!』
----------------------------------------------------------
5人で各教室に向かっている最中、氷のように冷たい空気が流れていた。
そんな時、最初に言葉を発したのは東条先輩だった。
「いやーー。まさかこの5人でチーム組むんだなんてびっくりだよ。」
続けて有栖川先輩が口を開いた。
「このメンツが集まるだなんて思ってもみなかったわ。」
「役割り分担とかもあるのかな。見事に得意分野違うし。」
「あるんじゃないのか?それよりこの5人で生活するほうが心配だ。」
「ひなたに言われたくないよ!」
「じゃ、ひなと私教室ここの階だから。」
「うんまたね!」
「おうまたな。」
黒崎先輩たちと別れた後、清水先輩たちは気を利かせてくれていたのか会話を続けてくれた。
「みさとちゃんもびっくりしたでしょう?いきなり先輩4人とチーム組むなんて。」
「正直、びっくりというか不安です。自分授業も受けてないので..」
「そう思うのが普通だよ。うちだって不安なんだし。」
「あらあかりが弱気なんて珍しいわね。ま、私もそうなんだけど。」
「清水先輩たちも不安とかあるんですね。」
「そりゃあね。いくら学業でもやっていることは戦争だもの。その恐怖心に慣れることはないと思うわよ。ほかのメンバーも。」
「やっぱりそうなんですね。」
やはり、いくら優秀な成績を収めていたとしても、戦争に対する恐怖は消えないものなのか。
「じゃ、うちらここの階だからまたね。」
「はい!また後で。」
自分の教室に着くまで。着いてから寮に戻るまで考えていた。
ーー私に同じ人間を敵にして戦うことなどできるのだろうか。自分と同じように呼吸をしてきた人のこれからの道を閉ざすことはできるのだろうか。
(りかこになんて伝えればいいんだろう。)
やけに足が重たく感じた。
--------------------------------------------------
どうもぐだぐだです。
そろそろ挿絵も考えたいところ..
Twitter☞@natti_25dance