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東方妖狐録  作者: 零狐
12/16

10話 狂気の姉妹

深夜のテンションで文面が崩壊してます。

キャラも崩壊してます。

私の頭も崩壊してます。

それでもいいって人はどうぞお楽しみください。

零狐は神殿に入って2人の召喚士を突破して着々とレミリアを攫った張本人の謎の召喚士「カラン」に近づいていたが、体力の限界も迫っていた。

少し一休みしようと2人目の召喚士を突破した後その場で休みがてら増援を待とうとした矢先残りの幹部2人「絶」と「咒」が零狐の前に現れた。

零狐は抵抗しようと戦闘態勢に入り、刀を手に取った。

「さて、まずは何処から切り取ろうか?絶」

「うーん…まず指全部いっちゃう?咒」

買い物をしてる時、品定めをするかのように軽い感じで零狐に殺気を向けている。

零狐はその光景に畏怖の念を感じたが、一時も気を抜かなかった。

「「そうだね。じゃあ指からだ!」」

絶と咒が声を合わせてそう言った瞬間、2人の影も気配も無くなり零狐は自分の右手の指にただならぬ危険を感じ咄嗟に引いた。

するといきなり気配を感じ、右と左の両方から刀の斬撃が襲い掛かる。

かろうじて避けきり右の方にいる影に向かい、蹴りを繰り出すと何かに当たり影は少し飛ばされる。

蹴ったのは絶でその横に咒が寄り添う形になった。咒は絶を起こし、こちらを睨んでいた

「大丈夫?絶」「ごめんね、咒。次はもう面倒臭いからもう体切り刻んじゃおう?」

咒は問いかけに頷き、2人は先程の様に気配を消して零狐に襲いかかる。

零狐は既に対策を考えていた。

しかし零狐の体力も限界が迫っていたため対策法も発動が厳しかった。

(もう疲れた…でも、ここで倒れたら確実に殺される。やっぱり増援来るまでの急拵えの策をやるしかない。)

零狐は神殿の岩や銅像、色々なものを最小限の弾幕で壊した。

「ついに自棄になったのかな〜?」

「面白いねこの人〜。ねー咒?」

2人の話し声も聞こえていたが、零狐は別の音に気を配っていた。

(もっと…5感を研ぎ澄ませて…)

そしてついに零狐はその音を。2人の位置が分かるその音を。耳で聞き取った。

そして零狐は抜刀の姿勢に入り、その零狐の上部には光が集まっていた。

その光はだんだんカードの形の様に四角の形を作っていった。

そして完全にスペルカードの形となり、零狐は一言呟いた。

「…喰らえ。」


『抜刀符 〈網羅〉』


発動された瞬間、零狐は消えそこには攻撃を外し、動揺している絶と咒の姿があった。

しかしその動揺も次の一瞬で消え去った。

なんと絶と咒の体を中心にまるで抜け道のない網の様に斬撃が繰り返され正に名前の通り「網羅」となっていた。

斬撃が終わった途端に地面に零狐は倒れた。

「チッ…もう動けないか。ほら殺るなら殺れよ。出来るだけあっさり頼むぜ。」

驚くべき事に、絶と咒は生きており傷はついているものの体力は半分程度残っているようだった。

しかし零狐はある事に気付き、笑みを見せて絶を睨んだ。

「なかなかやるじゃん。でもあっさり殺すのは楽しめないよね?咒」

絶がそう問いかけると後ろには咒が片手で首を絞められて持ち上げられていた。

持ち上げていたのは零狐もよく知っており信頼できる人物だった。

「ガハッ…。このぉっ…!は、なせ…。」

咒が苦しそうにもがいているのを助けようと絶は刀で切ろうとしたが側面の死角からの何者かによる攻撃で打ち飛ばされた。咒も同様に首を持たれたまま投げ飛ばされ壁に体を打ち付け、激しく咳き込む。

「ゲホッ…!この野郎!殺ってやる!」

「そうだね。殺らないと気が収まらないよ」

零狐を助けた人物はその投げかけられた言葉に対し軽く言い返した。

「殺れる物ならやってみろ。」

「私達姉妹は総大将を守る恩がある。あなた達何かには殺されないわ。」

零狐はそこで呟いた。

「遅いぜお前ら。まぁ来てくれてありがとな…ナト。咲。彩音。」

「早速だが奴らの攻撃手段は?」

ナトが問いかけると零狐は説明し始めた。

「まず気配を消して斬撃を行う。魔法的な攻撃はまだ見てないからおそらく斬撃のみが攻撃手段かもな。あと最後に言えるのは気配を消した時…音を聞け。後は頼んだぞ。ナト達。俺は少し休む。」

そのまま零狐は眠りについた。

ナトは絶達の方に向き直り絶に言い放った。

「悔しかったらついてきな。弱虫野郎。」

絶は怒り、ナトを必死で追いかけて行った。

ナトは月心姉妹を心配したが、2人を信じて別の広場に走った。


「さて、それじゃ咲お姉ちゃん。私の周りに居てね。完璧に位置が分かったら一斉攻撃するよ!」

彩音が能力を使い完全に咒の動き状態を感知できるまで、咲は気を抜かず西洋風の両刃の剣を構えていた。

次の瞬間だ。何の前触れも無く気配が急に現れ、咲の前に刀が振り下ろされる。

「くっ…!」

なんとか反応して剣で受け止め、左手にボウガンを記憶の中から出現させ零距離射撃で咒の腹部に矢が深く突き刺さる。

咒は口から鮮血を吐き出し、後退した。

後退する際に抜け目の無い動きで咲の肩を斬りつけた。咲は肩を抑え睨んだ。

「ゲホッ…へへっ。いかがでしょうか?刀のお味は?」

「全く美味しくないわね。彩音の能力スキャンが、終わればあんたは八つ裂きに出来る。覚悟して。」

咒はその言葉を聞き流し、咲の元に刀を振り上げながら刀を振り回し走って行った。

咲は剣でなんとか受け止めるも速すぎてすべてを受け切ることは出来ず何回か斬りつけられていた。

「くっ!彩音、まだっ!?」

「もう少し…良し!完了!咲お姉ちゃん後退して!」

「分かった!あぁ…もう!いい加減離れてよ、鬱陶しい!」

咲は咒の斬撃を弾き返し、腹部を思い切り蹴り右肩と右腕を切りつけた。

右肩はふせがれて右腕は、擦り傷だった。

咒は素早く身軽に後退して睨んでいた。

「次こそ殺してやる。気配を感じられない内に………。誰も俺の事を見つけられない。」

そう言うとたちまち咒の気配は消えて、場所が分からなくなってしまう。

しかし彩音が意地悪い笑顔で言った。

「確かに私以外の人には見つけられないかもね?でも、私は貴女の位置が手に取るように分かる。咲お姉ちゃんどうする?」

「彩音、協力符を使うわ。私が先行して攻撃するから私に合わせてくれ援護射撃頼んだわよ。」

咲が彩音に、頼むと彩音は気を抜かずに咒の状態、行動、位置全てを読み言った。

「来る!前方12時の方向。斬撃が三発。」

咲は何も言わずにあるタイミングを狙いつつ斬撃を落ち着いて弾き返していく。

地上だと跳ね返しにくいと判断した2人は空中戦に移行した。

それから少しの時が流れついにそのタイミングがやってきた。

彩音が攻撃方向を知らせる。

「あ…!咒自身が斬撃を浴びせに来るよ咲お姉ちゃん!9時の方向!」

咲はニヤリと笑いスペルカードを発動する。

「行くよ彩音!」「了解!」

「「スペルカード…」」


『協力連撃符〈Barrage & Blow〉』


発動した瞬間、咲は長刀を持ち咒来る方向に向かい長刀で1回。斬撃を浴びせた。

「ガハッ!な、何だ?俺より…速い?それになんで体が動かない…。」

咒はまともに斬撃を喰らい動けなくなった。

そして更に追い討ちを掛けるように咲は戦鎚を出現させ下から思い切り咒をかっ飛ばした。更に彩音がもはや機関銃並の速さの弾幕を貼り咒に向かって集中砲火した。

幾つもの光弾は咒に直撃していた。

咒は痛みと苦痛と衝撃で声を出すこともかなわなかった。

そんな咒の様子も他所にまだ攻撃は続く。

「喰らえ!一閃!」

空中に打ち上げられている咒に零狐から学んだ抜刀術「一閃」を使い斬撃と共に衝撃を与え地面に叩き落とした。

彩音は5つの最高温度の狐火を地面に横たわる咒に全て命中させる。

咒は苦痛の叫びを上げ、全方向に段幕を張るも、咲に全て避けられた。

「このクソ共がぁ!ゲポッ…ハァッ…!」

咒は文句を続けようとしたが、その先は続けることが出来なかった。

咲が長刀を持ちしたの前に姿を瞬時に表し胴体に「×」と大きく切りつけ、心臓等を破壊したためだった。

「汝に最高の不幸があらん事を」

咲はそう言って絶命した咒の顔に手を当て目を閉じさせた。

「大丈夫だった?彩音?怪我どんな感じ?」

咲が彩音を心配すると「大丈夫」と答え、咲にも同じことを聞き返した。

咲は少し怪我を負っていたが治療しながら零狐の元へと駆け寄った。

咲達が零狐を起こすと零狐はゆっくりと目を開け、刀を持ったまま起きた。

彩音は零狐を心配して起きるのに手を貸そうとしたが 零狐は「大丈夫だ」と言って立ち上がった。彩音は必死で労わっていた。

「本当に大丈夫ですか?総大将?」

「ん…もうかなり体力は回復した。咲とか彩音こそ怪我は大丈夫か?」

「私達は大丈夫だよ。総大将。それより…」

咲は心配ごとがもう一つあった。

それは零狐も同じことを考えていたようで咲の考えと同調して話を進めた。

「ナトが絶と戦って勝てるかどうかだ…。ナトは混乱したりすると周りの判断が冷静に出来なくなるからな。」

「彩音。ナトさんの場所は分かる?」

彩音は能力を使い大体の場所は把握したようで零狐と咲の前を先行して走って行った。

まだ戦いは終わらない。


続く


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