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勇気を出して愛の告白をした後輩と、後輩の身長が二十五メートルあるから断る先輩

作者: 三村

「私と……つ、つきあってください!」


 顔を真っ赤にしてフジコは叫んだ。校舎の屋上を抜ける突風が、フジコの栗色の髪を揺らし、その向こうに立つタダシの顔を叩いた。

 タダシの表情はいっさい変わらなかった。二重の三白眼だけがじっとフジコを見つめた。本来欠点であるはずの無愛想さすらも、美点と錯誤させるほど整った顔立ちの少年は、ゆっくりと口を開いた。


「いや、無理」

「えっ」フジコは目を見開いた。瞳は早くもうるみ始めていた。「なん、で……なんでだめなんですか。私が……年下だからですか? 湿度の高い日はぼわっとなっちゃうぐらいくせ毛だからですか? それともあごにおっきなニキビがあるからですか!? せめて理由を教えてください!」

「まず君の身長が二十五メートルあるから」


 タダシの視界いっぱいに広がるフジコの顔が悲痛に歪んだ。ショックで倒れそうになるのを踏みとどまった拍子に、足下でポプラの樹がいくつか折れた。


「そ、そんな、うそ、だって先輩、背のおっきな女の子が好きだって……」

「限度がある。建築基準法に引っかからない範囲でだよ。いくらなんでも身長が二十五メートルあるのは」

「二十四メートル四十センチですぅ!」

「知らないよそんな誤差。大工しか気にしないよ」

「お、お願いします。私、先輩が初めてなんです、初めて好きになった小人族コロポックルなんです!」

「さらっとこっちが小さいみたいに言うな」

「先輩に好かれるよう努力しますから、毎日お弁当だって作りますから、人ごみの中でも先輩だけは踏まないようにしますから!」

「俺のせいで人が死ぬのはごめんだ」

「お願いします……私、本当に、先輩のことが好きなんです!」


 フジコの瞳から大粒の涙がこぼれ落ち、通りがかったカラスを撃ち堕とした。

 タダシはやや気まずそうに目を細め人差し指で頬を掻いた。


「気持ちは嬉しい。でもつきあえない理由は身長だけじゃないんだ。実は――」

「コラーーーーーー!」


 タダシの声を遮る怒号と共に屋上の扉が勢いよく開け放たれた。


「タダシ、テメェ、フジコのこと泣かしてんじゃねーぞコラーーーーー!」


 見ると、ボーイッシュな短髪の美少女が、肩をいからせてタダシを睨みつけていた。


「カスミ、なんでお前がここに」

「べ、別に二人の会話を盗み聞きしてたわけじゃないぞ、帰ろうとしたらたまたまフジコが泣いてるのが見えただけだからな!」

「そこは気にしてねえよ。地上から屋上までぶち抜くレベルの巨女に気づかない方が難しいだろ。そうじゃなくて、なんでお前が俺とフジコの会話を気にするんだ」

「腐れ縁の幼なじみがかわいい後輩泣かしてたら乗り込むだろフツー! おかしいだろ、こんなかわいくて良い子が勇気出して告ってんの断んないだろ! 理由はなんだ、理由を言え理由を!」

「わ、私が、巨人族なのがダメなんだって、ひっく、ひっく、うう……」


 その言葉にカスミは驚きのあまりのけぞった。


「なっ、んだと……お、おまっ、アタシに言ったじゃないか、背が高くて包容力のある子がいいって、自分の全部を受け入れてくれそうな女の子がいいって! フジコなんか理想的だろ、見ろあの口のでかさを!」

「丸呑みしてほしいって意味で言ってない」

「まあでも問題は身長だけなんだな、それがクリアできりゃいいんだな? よしフジコ、二キロ離れろ!」

「話を聞け。遠近法に無理なお願いするな」

「うんわかった、五秒待ってね!」

「生身で音速超えるな。それだけが理由じゃない」

「なんだ文句ばっかだなお前は! ほかにどんな理由があるってんだよ!」

「だって、俺はカスミのことが好きだし」

「はっ」「えっ」


 フジコとカスミは互いに顔を見合わせ固まった。


「はーーーーーーー!?」

「えーーーーーーー!?」


「えっ、カスミちゃん、そうなのそうだったの?」

「いやちがっ、違くてちがっ違うオイ、タダシお前適当なこと言ってんじゃねーぞ、アタシのことが好っ……き……とか!」

「だって本当に好きだし」

「おい言うな!」

「好きだし」

「言うなつってんだろ! 容赦しろ!」

「なんでそんなに怒るんだ」

「お前がアタシのこと好……きとかいきなり言うからだろ! なんなんだよお前、なんでアタシなんか好きなんだよお前、そんなの……いつ……いつからなんだよ!」

「高校に入学したあたりから異性として意識してた」

「なっ……おま、おまえ、なんだよっ、そんな前からアタシのこと、なんなんだよ、じゃあどこが好きなんだよ!」

「変に構えず自然体で俺に接してくれるところ」

「それはアタシが単に恋愛経験が浅くてガサツでお前のことを男性として意識してないだけだろ! ……他には!?」

「バレンタインにチョコをくれたところ」

「アタシ以外からもしこたまもらってたろ! それに、あっ、あれは、義理だ! あんなもの真に受けたのかお前はバ~カめ! マ~ヌケめ!」

「明らかに本命の生チョコシフォンケーキを義理だと照れ隠しするところ」

「だっ、違う、ちがうちがうちがう義理だ! 義理っていうか……毒だ! お前を異性として意識できなさすぎて毒殺しようとしただけで、そういう意味では本命だ! 効かなかったけどな!」

「頼んだら足の指の臭いかがせてくれそうなところ」

「オエエエエイなに言ってんだ! 急に闇の性癖暴露するのやめろ!」

「かがせてくれそうなところ」

「なに二度言ってんだ! かがせるわけないだろそんなの!」

「かがせてくれないのか」

「あ、当たり前だ。なんでそんなところの臭いかぎたいんだ」

「好きだから」

「ばっ、バカじゃないのか、お前は、本当に」

「かがせてくれるのか」

「か、かがせ……」

「だめなのか」

「……ぅ……す、すこしなら……」


 カスミはハッとして顔を上げた。

 何かとんでもないものを見るような顔のフジコと目が合った。


「はぇっ、あっ、だ――ダメに決まってんだろバカ史上最バカ! そんなに足の指に臭いかぎたいならフジコのをかがせてもらえ! ていうか住めるだろ足の指の間に! スメルに住めるだろ!」

「いや思うに俺は足の指の臭いをかぐという非日常性に興奮を覚えているのであって、決してそれを日常にしたいわけでは」

「マジうるせえ、マジ需要のない冷静な分析うるせえ」

「カスミちゃんとタダシ先輩って……そ、そういう関係だったの……?」

「いや、違う、フジコ違うんだって。これはコイツの悪趣味な冗談で」

「ご、ごめんなさい! 私なんかが二人の関係に割り込もうとしちゃって!」

「誤解だ、違うんだってフジコ!」

「いいんですごめんなさい私なんか私なんか私なんか!」

「フジコ聞いて――うゎっ! フジコっ、手ぶんぶん振るのやめて、風がっ、突風がすごいからフジコっ!」

「あ、ご、ごめんなさい……」


 突風でぐしゃぐしゃになった髪を直しながら、何か思案するように唸っていたカスミだったが、ふいに鋭い視線をタダシへ向けた。


「……おい、タダシ」

「なんだ」

「お前、フジコの言うこと一つ聞け」

「なぜそうなる」

「うるさい! お前がアタシを好きっ……とかいうのは、単純に付き合いが長いからだろ。フジコのことを知ればお前はきっとフジコの方が好きになる! だから彼女の言うことを一つ聞いて、その上で誰が好きかを改めて決めろ! そういうことだからフジコ、こいつにしたいこと、もしくはしてほしいことを一つ言え! するぞ!」

「えっえっ、じゃ、じゃあ……私、先輩と手をつないでみたいです!」


 *


「おーい! どうだタダシ、フジコと手をつないだ感想は!」

「実感がわかない」


 タダシの素っ気ない返答がフェンスの向こうから聞こえた。

 彼はフジコの差しだした手のひらの上に、手乗り文鳥よろしくちょこんと立っていた。感動のあまり泣き出しそうな表情のフジコとは対照的に、タダシはいつもの無愛想さを崩しはしなかった。


「実感がわかない、じゃねーだろ! もっとこう、やわらかいとかぁ、良い匂いするとかぁ、緊張してドキドキするとか色々あんだろうがこの朴念仁!」

「その前にこの状態を、手を繋いでいると表現すべきかどうか疑問が残るが」

「屁理屈こねてないでなんでもいいから感想言え!」

「足場が安定しない」

「だーからぁ!」

「ご、ごめんなさい先輩……私のワガママに付き合わせちゃって」

「いいんだよ、フジコはぜんっぜん気にしなくていいんだよ! 大丈夫お似合いだよお二人さん! なんかジブリの新作みたいなビジュアルだよヒュ~ウ!」

「や、やめてよカスミちゃん、は、恥ずかしいよ……」

「……おい、なんか急に足場がぬるぬるしだしたぞ」

「あ、き、緊張しちゃって、私、汗っかきだから」

「これローションじゃなくて汗か。いやそれはともかく、まずい。これまずいぞ」


 次から次へと滲むフジコの手汗にタダシの足はもつれた。その顔が狼狽の色を帯びた。なんとか滑り落とされまいとして、フジコの人差し指に抱きついた。


「フジコちゃん、手汗を止めてくれ。落ちる。このままだと絶対に落ちる」

「と、止めろって言われても、あ、だ、ダメです先輩! 私の指にし、しがみつかないでくださいっ」


 ふいにフジコがうつむいてもじもじし出した。彼女の足下で鉢植えがいくつも砕けた。


「あ、あ、先輩の顔が、身体が、私の指に……あっ、だ、だめ、そんなに強く掴まれたら、私、私、お――おおきくなっちゃう!」

「えっ? おい、ちょ――」


 フジコの身体が大きく痙攣したかと思うと、周りの景色が沈んだ――いや、景色が沈んだのではなかった。タダシの視界が凄まじい勢いで上昇し出したのだ。

 フジコの痙攣は地響きとなって校舎全体を揺らした。歪んだ窓枠が砕けたガラス片をいくつも吐き出した。


「おわーーーーーー!? フジコなにそれおわーーーーーー!?」


 屋上から天を仰いだカスミが絶叫した。

 雲間からフジコの足だけが伸びていた。


 *


「……おーいタダシ、だいじょぶ? なんか餓死寸前のゴキブリみたくなってるけど大丈夫かー?」


 ようやく巨大化のおさまったフジコの手のひらの上で、ぐったりしているタダシに、カスミが声をかけた。


「ごめんなさいごめんなさい! 私、興奮すると巨大化する癖があるんです、ご、ごめんなさい!」

「気にすんなってフジコは悪くないって! それよりタダシどうだった? フジコと手を繋いだままお空の上で二人きりどうだった? ときめいた?」

「死ぬかと思った」

「だから何っだよその感想は! ドキドキしたとか胸が苦しいと甘酸っぱいやつフツーあんだろうが!」

「心臓はドキドキしっぱなしだし、胸は苦しい」

「おおっ? ドキドキ? 胸が苦しい? はっは~んなるほど恋ですな、恋の病ってやつだぞそれ!」

「恋の病じゃねえよ高山の病だよ」

「ん? タダシちょっと太った? 幸せ太り?」

「気圧差だ」

「あっ」ふいにフジコがスカートを押さえた。「そういえば私、巨大化したとき、見えちゃってませんでした!?」

「あーだいじょぶだいじょぶ、今日曇ってるし」

「よ、よかったぁ」

「その高さから生還したこと、俺もっと褒められていいと思う」


 顔面蒼白なタダシはさておき、幸せそうなフジコの顔を見てカスミは満足げにうなずいた。


「よし、これでタダシもだいぶフジコのことわかってきただろ。どうだ、そろそろ好きになったろ。メロメロだろ。今すぐ付き合いたいってなっただろ!」

「いや、無理」

「強情なやつだなわからずやめ! よしだったら今度は――」

「か、カスミちゃん!」フジコは声を振り絞りカスミの言葉を遮った。「もういいよ。もう充分だよ。少しの間だけど、私、先輩とお話できて、本当に嬉しかったから、だから」

「よくない、全然よくないよ。だってフジコ言ったじゃん。初恋だって、こんなクソバカ青春浪費無愛想バイオゴミ野郎のことが、誰より好きなんだって言ったじゃん!」

「俺の評価どうなってんだよ」

「そうだよ……今でもその気持ちは変わらない。でも、実は私気づいてたんだよ。カスミちゃんも、タダシ先輩のことが好きなんだって」

「あ、アタシは別にっ、こんなやつ、乙女心ガン無視鈍感街角鼻クソウォールアート野郎ぐらいにしか思ってないから!」

「俺の評価よ」

「カスミちゃんはそうやって気づかないフリしてるけど、ダメだよ。ちゃんと自分の気持ちと向き合わなきゃ。私だって勇気だして告白したし、先輩だって自分の気持ちを伝えたんだから、今度はカスミちゃんの番だよ」

「でも、それじゃ、あんたの初恋がっ」

「私なら、だいじょうぶ。他の人に取られちゃうのはイヤだけど、カスミちゃんとタダシ先輩なら……応援できると思うから」

「フジコ……」


 フジコは悲しげな微笑みをカスミに向け、手の上のタダシに視線を移した。


「先輩、ありがとうございました。少しの間だけど、私、うれしかったです」

「いや、俺の方こそ、ごめん。でもやっぱり俺はカスミが好きだから、君とはつきあえないと思う」


 いいんです、とフジコは首を振り、もう一度カスミを見た。カスミは何か覚悟を決めたような表情で、タダシの後ろ姿を見ていた。


「それじゃ、屋上に戻しますね。――きゃっ!」

「――えっ?」


 タダシを屋上へ戻そうとしたそのとき、一陣の突風がフジコの顔を叩いた。フジコが目をつぶったその一瞬、バランスを崩したタダシの身体が掌からこぼれ落ちた。


「きゃあっ、タダシ!?」


 カスミが絶叫し、思わず両手で顔を覆った。

 タダシは手足をばたつかせたが、すでに中空に放り出された身体は、そんな彼の無駄なあがきをあざ笑うかのように重力に引かれ、


 ――そのままフジコの、微かに開いたブラウスの胸元に落ちた。


「せ、先輩っ!? 大丈夫ですかせんぱ――ィんっ!」

「……フジコ?」


 ふいにフジコが顔を赤らめた。桃色の唇は何かをこらえるように食いしばられ、両手で肢体をかき抱きながら悩ましげに身をくねらせた。


「や、ぁんっ、だめ、先輩、あんまり動かな……ひんっ!」

「タダシおいタダシ! お前フジコの服の中でなにやってんだタダシ!」


 白いブラウスの中でもぞもぞと蠢くタダシの姿が微かに透けて見えた。タダシが動くたび、フジコの身体が大きく跳ね、ポプラの樹が根元から割れた。


「あ、あ、あ、あっ、やだ、先輩、先輩先輩せんぱいせんぱい――あっ!」

「おいなんか長くないか、胸のあたりでの滞在時間だけ妙に長くないかタダーーーシ!」


 タダシがブラウスの胸元当たりで大きく旋回すると同時にフジコの腰が砕け、同時に校舎にめり込んだ膝が容赦なく理科室を砕いた。


「やだ、私、こんなにされたら、また、大きくなっ、あ、ああ――――!」


 フジコの身体が大きく痙攣したかと思うと、凄まじい勢いで膨張し始めた。巨大な運動靴がグラウンドを踏み抜き、砂塵と破裂した水道管の水しぶきが舞う。ひき裂かれた大気は上昇気流を生み、砂塵と水のトルネードが校舎全体を覆った。


「おわーーーーーー! フジコまたしてもおわーーーーーー!?」


 カスミは天を見上げて絶叫した。

 雲間からフジコのソックスだけが覗いていた。


 *


「だ、だいじょうぶ? 二人とも……」

「はあ、はあ……はい、なんとか……」


 巨大化の反動からか、元に戻ったフジコはグラウンドにへなへなと腰を下ろした。


「フジコ、なんか髪の毛チリチリになってるけど」

「あ、これ、成層圏で焦げちゃって……」

「そんなとこまでいったんだ。――あ、そうだ、タダシ、タダシは大丈夫!?」


 フジコはブラウスの裾からグッタリしたタダシをつまみ上げ、そっと屋上に下ろした。


「おいしっかりしろ、アタシがわかるか、おい!」


 放心状態のタダシの頬をぺちぺち叩きながらカスミが呼びかけた。

 タダシは呆けた顔のまま、カスミの方を見た。


「カスミ、俺……」

「よ、よかった、大丈夫そうだな。一時はどうなることかと――」

「俺、フジコちゃんと付き合うことにする」

「――は?」「へ?」


 刹那、時の止まったような静寂が屋上を包んだ。


「えっ、えっ、えええええええ本当ですか先輩!?」

「はっ、はっ、はああああああタダシお前なに言い出してんの急に!?」

「カスミの言うとおり、俺はもっとフジコちゃんのことを知るべきだと思った」

「嘘つけお前絶対成層圏で何かに目覚めただけだろ! フジコのビッグボディの可能性に気づいただけだろうが!」

「人聞きの悪い事を言うなボイン。俺によこしまな気持ちなんかこれっぽっちもないボインよ」

「そのスケベハッピーな語尾ふざけんなよテメェ! フジコの胸元でフィリピン人も真っ青な不法滞在しやがって、このエロガッパが!」

「断じて違う。俺は彼女の純粋な心に惹かれた」

「じゃあフジコの胸元で何してたか言ってみろや!」

「Sightseeing(観光)」

「やかましいわ!」

「だいたいなんでカスミがそんなに怒るんだ。そもそもフジコちゃんと俺をくっつけようとしてたのはお前だし、お前は俺のこと別にどうでもいいんじゃなかったのか」

「そっ、それは、そう、だけど……それはっ、そうっ、だけどもっ!」


 カスミは言葉に詰まった。顔はみるみる紅潮し、何か反駁しようという意志だけが口をパクパクと上下させた。

 

「そういうわけで、これからよろしくねフジコちゃん」

「は――はいっ! 私こそ、よろしくお願いします先輩!」

「全っ然! 納っ! 得っ! いかねーーーーーーー!」


 カスミは握りしめた拳を突き上げ天に吼えた。

 フジコは明日からのタダシとの交際に胸をときめかせた。

 タダシは相変わらず無表情で事もなげに頬を掻いた。


 ボコボコにされた校舎はしばらく休校になった。

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