01 そもそも、お前がそのルール作ったんだろー!!
「はい、お前鬼ね。」
「はい、又お前鬼ね。」
「はい、お前の鬼ね。」
「はい、又!!オメーの鬼なんかよ!!少しは学習しろよ!!」
「カスだなオメー!!」
「ほんとカスだよ。」「ははははは。」
・・・・・
このクラスには、ルールがある。
最後の5時間目の休み時間に鬼になった人は、帰りのホームルームの時に皆の前で、尻文字をしないといけないと言うルールだ。
又、森野君が鬼になる。
私は、教室の右端の片隅で机に両手で肘をつけ、他人行儀で、その光景を見ていた
ハッキリ言って私が鬼になる事は決してありえない。それは、前にある一人の男子が女子を狙って皆の反感を買ったからだ。
それ以来、女子を狙う男子はいなくなった。だから、私達に至っては、もはや男子たちの鬼ごっこをただ単に観戦しているという、部活で言うとレギュラーに入れない、ベンチにただ座っているだけの控えメンバー見たいなモノだ
「おい!!カス!!」
「こっちだよ!!カス」
「おっと!!危ねーー!!」
「おっ!!この俺様に触ったなー、カスのぶんざいで、調子に乗ってんじゃねーぞ!!」
「おら!!又、オメーの番だよ。」
「おっ!!又触られちまったカスのぶんざいで調子に乗ってんじゃねーぞ!!・・・あっ金なった、クソがオメーみたいなカスのぶんざいが俺に触れるとは、菌が移るじゃねーか。覚えてろよ、次の休み時間で、総攻撃に入るからな!!」
森野君はとにかく、どんくさい、体格は、普通なんだけど動きと言うか一つ一つの動作が鈍い、まだ、並のデブの内原君の方が瞬発力が速い
とにかく、運動音痴で、体育の時間には必ずワザと体育着を忘れてズル休みする。本人は相当、運動したい見たいだけど・・・・・他の男子たちが、お前が入ると戦力外になるから、お願いだから体育の時間は、参加しないでくれっという、戦力外通知表をノートの切れっぱしに書いて渡していた
そうだ・・・
だから、部活にも入っていない
本人は、バスケットボール部に入りたいと願っていたのだが、『続・戦力外通知』をバスケ部の副キャプテンの脇坂君から手渡されたと言うのだ。
だから、森野くんは、学校を終えると、よく校外の外の金網から、ずっとグラウンドでサッカーしている生徒達を見ていた・・・・と言う情報をスズナから検索して、その用語が浮かびあがってきた。
でも・・・バスケしたい森野くんが何故、金網からサッカーを見ていたのかは、スズナサーチでも、検索をかけられなかった・・・・・今でも謎だ
やはり、今日も尻文字をするのは、森野くんだった。いつもの様にクラスの男子全員とは、言わないが大半の男子が森野くんを冷やかした。でも、
あまり、暴言が過ぎると先生が止めに入った「あなた達森野くんをからかうのは、辞めなさい!!」と言うか、あんたが、そもそも、そのルール作ったんだろー!!
実は、最初に休み時間に『鬼ごっこ』して、最後の休み時間のベルがなった時に鬼になった人は尻文字で『今日の出来事を一言』言うって考えたのは、この人だ!!
なにやら、教室内にユーモアが足りない、小学生なら、もっと子供らしく、自分を表現して、皆を盛り上げないといけない・・・・って言う。いかにも、最近の現代っ子の事情を知らない発想だ
今の近代化した年層は、いかにハイテクを使うかが重要なんだよ、
常に私らは、ネットに繋がれているケイタイ・パソコン・BSによっていとも簡単に、この世界すべての情報を知る事のできる、このシステム『そいつら』が言っている事がまるで、全て正しいと言わんばかりに、この世界を制圧している。だから、
私らは、そのメディアに縛りつけられて、その権限を左右されているのだ
とうの私も、その空間が幼い頃から正しい、と思っていたので、いつもBSにいたのだ
バーチャルシステムって言っても、昔言われていたバーチャルではない、昔と言っても、ものスゴク昔の事だから私も、昔で言うバーチャルって言うモノは全く知らない。前に古い図書館で調べたんだけど、バーチャルと言うのは現実世界ではない架空の世界の事を言うらしい
今でいうとレトロゲーム見たいなモノだ。特質的操縦、機器コントローラで操作する、いわゆる、アナログ的なモノだ、
勿論、今でもゲームは、存在するし、全て架空だ、
そうバーチャルだ、
それをバーチャルと言うらしい
今ではシュミレーションと言うのだが、昔はバーチャルと言ってたらしい。
多分、だと思うけど、あまりにも現代BSが進み過ぎたせいで、今では架空じゃない事もバーチャル・あるいは、ビーエスと言う様になったのかも知れない、まぁ私も昔の事はどうでも良いから架空やらバーチャルやらアナログやら、どうでもイイ話し何だけどね。
「美守!!何を一人でゴチャゴチャ言ってるんだ?」
「あっ・・・・!?」
「そうそう、コレもお願いな。」
どっさりと重ねられた、書類をデスクの上にドスッという鈍い音と共に私の頭の中で響いた
「え~~~~!!部長、そんな~~~~~!!」
「昨日も100枚ぐらい、サーバーに移したんですよ~~~!!」
「また、こんだけの量って・・・つべこべ言わない・・・仕事は私事じゃないんだぞ、言われた事はサッサとやる!!」
「そんな~~~~!!・・・・だったら部長、少しは手伝って下さいよ~」
「ワシャー、やる事があるんだよ。」
「何ですか、やる事って・・?」
「あ・る・の!!色々!!」
「はぁ~~~でしたら、誰か一人つけて下さいよ、私の所に!!」
「みんな色々忙しいの。」
「高城とか・・いるでしょう!!高城とか!!」
「あいつか、あいつは、使えないんだよ・・・・分かるだろ。」
部長は、静かに私の耳元まで口を近づけて言ってきた
・・・・「・・・・そうなんですか?」
「いや~~ね~~この前ヘマちまってな~~、上に・・俺、ものスゴク怒られちまってよ~~やっぱ、新人は使えね~~んな~~」
「そう言われても毎日、私一人じゃあ・・・・・
「まぁ、そういう事だ、頑張ってくれよなぁ」そう言うと部長は、私の方をポンと叩いて静しい顔をして、その場から消えた・・・・・・もう!!部長あんた!!どうせ!!別室のソファーであぐらかいて、愛犬とじゃれあってるだけだろう!!