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名前と封印と目的の地

メンテナンスのせいで一から書き直しになってしまった・・・。

昼間は学校に行ってるのでなかなか書けないですから少し時間がかかりました。


※貨幣の種類の数が違ったので訂正。

 家族の生活するための金額設定。

「さて、それじゃあ君の名前を考えようか」


「きゅい」


宝箱のおいてあった部屋の中心くらいの位置で、俺と鳳凰の雛は向かい合って座っていた。


「ところで、君は雌なのかい?」


「きゅい!」


言葉が通じてるのかな?一応もう一方も聞いてみるか。


「それとも雄?」


「きゅーい」


首を左右に振って否定している。・・・可愛いな。

どうやら言葉は通じているみたいだ。


「言葉は通じているみたいだね「きゅい」・・・でも、俺は君の言葉が分からないんだよね」


「きゅい・・・」


悲しそうに頭を下げて鳴いた。・・・本当に可愛いなぁ、もうっ。


「でも、感覚的にわかっているから心配しないでね。さあ、改めて君の名前を決めようか」


「きゅい!」


「うーん、そうだなぁ。焼き鳥って名前はどうかな?」


「きゅい!?」


心外だ、と言うような声で鳴き、抗議の目を向けてくる。 


「はははっ、冗談だよ。そうだね、カナリアって言うのはどうだい?」


「きゅい!」


どうやら気に入ったみたいだな、同じ鳥の仲間だからか?まあいいか。


「これからよろしくな、カナリア」


「きゅい!!」


今までで一番いい声で返事をしたカナリアを肩に乗せ、放置していた朱雀の素材を魔法の袋に入れ、宝箱の先にある淡く光る扉に入っていった。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ここって、洞窟の入口じゃないか」


扉を抜けた先にあったのは俺が入った階段の近くだった。街まで転移するゲートだったらいいなとか期待してたのに・・・。


「カナリア、空を飛んで近くに街があるか確認してきてくれるか?なかったとしてもカナリアの飛ぶ練習にもなるからね。行ってきてくれるかい?」


「きゅい」


俺の肩から羽ばたいて、よたよたしながら空へと飛んで行った。

さあ、次に俺のステータスだな。こんな化け物みたいなステータスでギルドに登録したら、確認されたときにステータスを見られたら大騒ぎになること間違いなしだからな。

でも、どうやってステータスを隠すんだろう。隠蔽のスキルでもあればいいんだけどな、とりあえず力を抑えるイメージでやってみるか


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

20分後

だんだんと体から力が抜けていく・・・もしかして抑えられているのか?


『スキル封印を取得しました』


封印?もしかして力を封印したりするのか?


☆★☆

封印

対象の能力やスキルを封印する。封印されたステータスはかけた本人が解除しない限り解かれることはない。

対象には自分自身も含むことができる

☆★☆


おおっ。

これで問題解決じゃないか。早速封印することにしよう


ステータス(1部省略)

レベル16

HP240/240

MP240/240

力 100

防御 85

敏捷 145

魔力 80

器用さ 50

運 60


スキル

魔拳 鑑定 封印



封印のスキル自体を封印してしまうともう2度と戻せない気がしたからやめておいた。

これで俺が騒がれることもないだろう。あとはカナリアが帰ってくるのを待つだけだな。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

30分後

カナリアが帰ってきた。

行ったときはよたよたしながら飛んでいたのに今はしっかりと羽ばたいて飛んでいる。

でも、さすがに疲れたのか俺の肩に止まって休んでいる。


「お疲れ様。どうだった?街は見つかったかい?」


「きゅい」


頭を縦に振っているので見つかったのだろう。


「なら、案内してくれるかな?あまり野宿はしたくないんだよ」


「きゅい」


カナリアが飛び立ち、それを追うように後をついて行く。

まさかこんなに早く見つかるとはな、空を飛んでいるおかげかな。


そのまま、1時間半くらい進んでいるとようやく大きな門が見えてきた。


「やっと街に入れるのか。でも金と身分証が無いな。こういうときって大抵入国税とか取られるんだよなぁ・・・。記憶喪失でも装ってみるか」


門に近づくと馬車が何台か止まっていた。俺もそこに並ぶとカナリアが下りてきて俺の肩に止まった。

それを馬車から見ていた人たちは唖然としていたり、見惚れていたりしている。子供も何人かいたが、全員目をキラキラさせてこちら、と言うよりもカナリアを見ている。門番までも職務を忘れて見入っている。

ちゃんと仕事しろや。こっちは待っているんだよ。


少しの間待っていると俺の番が来た。


「ずいぶんと綺麗な鳥を連れていらっしゃるんですね」


「まあ、そうですね」


「身分証を拝見しても?」


「それが・・・持っていないんですよ」


「それはどういう事で?」


「いえね、気が付いたら草原に倒れていまして。近くにあったものと言えば、この袋とこの子だけなんですよ」


「それは災難でしたね。では、仮身分証を発行しておきますね。ギルドにでも登録するんですか?」


「ええ、何故かギルドと言うもののことは覚えているので」


「でしたらギルドに登録したらもう一度ここに戻ってきてくださいますか?仮身分証だけでしたら3日しか滞在できず、それ以降になると身柄を拘束しなければなりませんので」


「わかりました。入国税とかは?」


「ははは、ここは王都ですよ?他の街でしたら掛かるかもしれませんがここではかかりません。ギルドはここの道を真っ直ぐに行ったら剣と魔物の書いてある看板を探せばありますよ。それでは」


仮身分証を発行してもらって街の中へと入っていく。町の中は活気に満ちていて、道には隙間がないほどの露店が立ち並んでいる。とりあえず、ギルドに行くか。なんかめっちゃ視線感じるけど気にしないで行こう。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

「ここだな」


カナリアを肩に乗せ、ギルドの中に入っていくと、中には冒険者らしき人影は見当たらず、静かな空間が広がっていた。依頼が貼ってある掲示板とその隣には受付があった。受付と反対に面している場所にはバーカウンターの様なものがあり、そこにマスターがコップを持ちながらこちらを見て呆然としていた。そりゃそうだ、肩に金色の鳥を乗せているんだから。受付の方を見てみるとそちらも同じような感じだった。受付のカウンターは3つあり、その中の一つに獣人(猫)が座っていたのでそこに向かう。


「すいません、登録したいんですが」


「・・・あっ、はい、ここに名前と職業、種族、を書いてください」


渡された紙を見てみるとそれは日本語で書かれていた。さっさと記入し終わり、受付嬢に渡した。


「マサムネ様ですね、種族は狼獣人、職業が・・・魔拳士?で承りました。ギルドカードの作成には銀貨1枚が必要ですが大丈夫ですか?」


「あいにく所持金が無いのですよ」


「そうですか。では、ギルドからの無利子の借金となりますがよろしいですか?」


「ええ、かまいません」


「それではギルドカードができるまで少し時間がかかります。ギルドの説明をお聞きになりますか?」


「お願いします」


「かしこまりました。それでは説明させていただきます。

ギルドにはランクと言うものがあり、G・F・E・D・C・B・A・S・SS・SSS・Rに分かれています、ランクを上げるには一定数のクエストをこなさなければなりません。Cランクからは昇格試験があります。依頼もランク別に分けられていて、自分のランクの一つ上までしか受けることができません。クエストを途中で故意に放棄すると違約金が発生します。この違約金を払えなければ奴隷に身を落とすことになりますので注意してください。ギルドカードは無くすと再発行に金貨1枚必要となります。払えなければギルドから除名となりますのでこちらも注意してください。

最後に、ギルドからの借金ですが、これは1ヶ月以内に返さなければ装備などを没収し、それを売却しての返済となります。これで説明を終わります。

何か質問はありますか?」


「貨幣について説明してもらえないでしょうか。あいにく、つい最近までの記憶がほとんどないのです」


「わかりました。貨幣は上から順に、聖金貨、白金貨、金貨、銀貨、銅貨、鉄貨の6種類があり、それぞれ、100枚ずつのレートとなっています。1つの家族が1ヶ月生活するのに必要な金額は銀貨3枚程度です。他に何かありますか?」


「なぜ、ほかの冒険者が一人もいないのですか?」


「今の時間はほとんどの冒険者が迷宮やクエストを受けているからです」


「では、ほかの人に会いたくなければこの時間帯に来るのがよいと?」


「まあ、そうなりますね」


「わかりました。ありがとうございます」


「これも仕事ですから。こちらがギルドカードになります、カードに魔力を通してみてください」


いきなり銀の何も書いていないプレートを差し出された。詐欺にでもあったのかと思った。


「こうですか?」


おおっ、文字が浮かび上がってきた。


名前 マサムネ

職業 魔拳士

種族 獣人(狼)

ランク G


「ありがとうございました。今クエストを受けることはできますか?」


「ええ、可能ですよ」


「ならこれを受けます」


俺が出した依頼書はFランクのゴブリン10匹の討伐だった。報酬は銅貨15枚。


「これなら常時張り出されているクエストなので出す必要はありません。他にもこういうクエストがあります。ちなみに、20匹倒したとしたら2度達成したということになります。討伐履歴はギルドカードに記載されるので討伐部位は持ってこなくてもいいです。ゴブリンは素材を落とすことはありません。場所はこの街から続く街道を行った先にあるので頑張ってください」


「わかりました。それでは」


挨拶をしてギルドをでる。そのあと門番に報告をしてからクエストに出発した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ギルドマスターの部屋


「マスター。新しい登録者です」


そう言ってマサムネの受付をした獣人は報告書を提出して部屋から退出した。

報告書には、


新人冒険者

名前 マサムネ

職業 魔拳士

種族 獣人(狼)

性別 男

容姿 

髪色 銀

顔  超美少年

服装 白のローブに黒のズボン

身長 高め

体系 細身


備考

記憶喪失

金の鳥を連れている


と書かれていた(若干受付嬢の感想みたいなものも入っているが)。ギルドマスターはこの報告書のある2点を見て、顔をしかめた。


「狼獣人に銀の髪・・・。もしかしてあの種族の生き残りか?いや、でもあの種族は300年前に滅んだはず・・・こいつは一体・・・。しかも金の鳥?」


その言葉を最後に、ギルドマスターは黙り、部屋は妙な緊張感に包まれた。


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