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7/19

[7]20:00

食事が一段落して、のんびり過ごす時間。

今回は由莉奈の想いを綴ってみたわ。

 ずっと…ずっと気になっていたの、あなたの事。

 ひと月前ぐらいかしら? 春になり、川のほとりに桜が咲き誇り、やがて鮮やかな緑に変わる頃…どこからともなく私の目の前に現れたあなた。


 最初はすれ違いざまに会釈しただけだった。

 当たり前のようにその一瞬は過去に変わり、何事もなかったように歩き去り、その後ろ姿を目で追う事すらなかった。


 次の週末も、同じ場所で出会ったわ。

 そして、同じように会釈して別れた。

 でも、その次の日、あなたの表情は違った。


 本当の事言うとね、私、またあなたに出会えるのかな? なんて考えながら、あの道を歩いていたの。


 その笑顔。

 クリンとして、意外と可愛い目をしてるのね。

 初めて会った日、すぐにそう思った。


 挨拶した。

 初めて声が聴けた。

 あなたのその声、ボーイソプラノって言うのかしら? 男性にしたら高くて澄んだ声。

 今口ずさんでいる歌は、何ていう曲名?

 とっても上手だわ。

 声を、声をもっと聴かせて。


 黒い羽のように揺れるアウトドアジャケットの下の、濃い黄色のTシャツ。

 ちょっと見ないファッションセンスだけど、あなたが纏っていると、不思議とお洒落に見えるの。なぜ?


 大阪?

 嘘でしょ? そんな街の喧騒の中で生き抜いている人のようには見えないわ。

 あなたはとてもピュア。

 都会人とは違うわよね? 私、分かるの。



 私から?

 いいえ、そんなの無理よ。

 だって、こんな顔してるし性格も暗いし、自信なんて1ミリもないもの。

 でもあなたがもっと私に近付いてくれるのなら、全てを受け止めるつもりよ。


 だから、だから…

読んでいただき、ありがとうございます♪

これが恋心ね。

由莉奈の思い描く成史の人物像が見えたでしょ?

想いは届くのかしら。

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