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【本編完結】けもみみ悪役令嬢は婚約回避する。~前世の推しを諦める決意をしたのにまさか運命の番だったなんて~  作者: 降魔 鬼灯


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12/26

残り3ヶ月を楽しむことにした。

本日2本目になります。

お陰様でPVアクセス数10,000超えました。

いつもお読みいただき、本当にありがとうございます!



クロード殿下の匂いのしみついた日当たりの良い部屋。最高のブラッシング。

ここは人をダメにする空間です。

まあ、今は白虎ですけど。

相変わらず、全身をブラッシングされています。

クロード殿下の部屋で、ふたりきりなのも、獣化の為に服を脱ぐのも、全身をくまなくブラッシングされるのも、流石にもうアウトなんじゃないかな?

だって、14歳よ。


でも、この極上体験もあと3ヶ月。

なら、たくさん楽しもうか。



あ。しっぽが揺れる。


「ふふ、しっぽが揺れているよ。ここがいいの?」


低音の覇王ボイスで耳元に囁かれる。

やめて、真っ白でふわふわの自慢のけもみみは、音に敏感なの。

子供の頃のボーイソプラノから、見事に変化した魅惑の低音ボイスにゾクゾクがとまらない。

耳の裏を撫でる剣ダコだらけの男らしい手も、着痩せしているのに、こうして抱きしめられると分厚い胸板も、ズルい。ドキドキが止まらない。



すっかり大人になったクロード殿下は、ゲームのスチルより数段美丈夫だ。

ゲームでは序盤、細身でトゲトゲと険しい雰囲気で近寄りがたい雰囲気だったが。

学友達と毎日鍛練しているうちに若い騎士団の仲間もできた。

眼光は鋭いものの筋肉質の美しい身体に精悍な顔立ちを持ち、騎士団でも五本の指にはいる腕前のクロード殿下に、かれらの支持も厚い。耳無しのハンデを打ち消してなお余りある程に。


「クロード殿下、アンドレア様。お時間ですよ。」


あー、至福のひとときが終わる。

あと、何回あるのかな?


「アンドレア、残念そうだね。今日はこのままボイコットしてゆっくりすごす?」


魅惑の覇王ボイスで誘惑しないで。

思わず頷いちゃいそうじゃない。

悪魔だわ。乙女を弄ぶ悪魔の色気。

危険、退避!首をふるふるする。


「ふふ。まだまだか。残念。」


色気すら感じる甘い眼差し。

見つめられると、甘えたくてたまらなくなる。

ふらふらと身体をすりよせた。

獣人の本能に負けた。


「アンドレアは可愛いな。でも、そろそろ支度しないと侍従が飛び込んでくるぞ。」


お読みいただきありがとうございました!


本日、19時より、「地味モブなので。~転生したらなぜか最推し攻略対象の婚約者になってしまいました~」

の続きをアップ予定です。

合わせてお楽しみいただけると、嬉しいです。

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