一話 憑依転生したら知らない異国作品だった
頭が熱い。どうしてこんなに苦しいのだろうか。
「可憐的…,我現在就讓你睡覺(可哀想に…今眠らせてあげるからね)。」
一体何を言ってるの?解らない。
私は熱で意識が朦朧とする中どうしてこんな状況であるかが判らない。そもそもどうして発熱しているかも分からず、前後の記憶が曖昧だ。そんな中で聞こえた声はとても優しいが私には聞き慣れない言葉で意味も判らない。そして、その声がする方から手が伸びて私の額に汗で張り付いた髪を払い撫でてくれる。その手は優しく冷たく今の私には心地良く感じた。
「睡個好覺(ゆっくりお休み)」
また、何か言っていたが相変わらず解らない。その言葉と同時に眠気が突然やってくる。熱くて苦しくて仕方ないのにまるで優しく包み込む様に私は眠りに落ちた。
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チュン、チュン…と鳥の鳴く声が聞こえて目を覚ます。
清々しい程に体はスッキリと目覚めている。
突然だが、私はしがない一般の日本国民の綾崎美鈴。歳は27歳。女。そしてアニメ、ゲーム、実写だろうと取り敢えず私の琴線に少しでも触れたのならばなんでも冒険譚でも、エッセイでも、物でも、恋愛の男女同性問わず、嫌いよりも好きは多い方が幸せをモットーに色々を愛すオタク女子だった。
そんな私の最期の記憶は正直イマイチ曖昧だけど、自宅から最寄りの駅に向かう途中の階段で足を滑らせた切りである。その日は小雨が降っていたから気を付けていたはずなのだけど私は運悪く落ちて死んでしまったのだろうか。この27年で幾度なく足を色々な所で滑らせれば何とか保っていたけどついにやらかしたのか私は…実に情けない死に方なのだろう。
まぁ、どんなに情けなかろうと死んだらそれはそれで天命やら寿命ってヤツだったのだろう。ついに私の運気も尽きたって事だ。
それはそうとなぜ死んだと私は思うのかと言えば身体に違和感があるのと普通なら意識を失った人が目が覚めたら病院だろうにそう言う訳でもなく、そこは見慣れない場所で見慣れない家具や装飾が目に入る。それはまるで中華風とでも言うデザインだろうか。窓枠なんかもそれを思わせる風景だ。何というか最近ハマってた仙人モノ?いや確か仙境モノ?漢字が微妙に違う気がするけど中華小説やドラマに出てくる古来中国のデザインだ。
この身体もやたらと筋肉質だし、髪がリアルの私よりも長いし、と言うか私の髪はカラーリングでそもそも色がこんな美しい夜色とは違うし、オマケにこんなに指通りの良いサラサラヘアーでは無い。他にも少しあれだけど股の間に何かある感覚があるっぽいから、多分女の身体ではない。
ピピッと機械音が頭の中に響いた気がして辺りをキョロキョロすると目の前に無音でウィンドウが現れた。
【Set default lang.
Please select from the following languages.
・English
・Chinese
・Japanese
etc▼】
そこには英語が現れて思わず苦笑いをする。私は至って普通の日本人であって英語は正直あまり得意ともしておらず中学英語も怪しい程だ。正直書いてある事も言葉のデフォルト?をなんか箇条書きの中から決めるってのは解るけど…取り敢えずJapaneseがあるからそれを選ぶしか無いと思い正直正しいかは解らないけど文字の上を押してみる。するとピロッンと音が鳴って読み込みの丸い円がロード中と言う日本語と共に現れた。
そうしてしばらくするとロード100%と表示されて、またピピピッっと音が鳴り、女性の音声ガイドの様な声がタブにログと書いてあるウィンドウに表示された文字を読み上げた。
【サポートAIのアップロード、完了しました。言語日本語に設定されました。】
【初めまして、私は貴方のサポートAIの"アイ"です。本日は当サポートシステムのダウンロードありがとうございます。今後この世界におけるあらゆるサポートを専属でさせていただきますので宜しくお願いします。】
んん?サポートAI???ここってゲームの世界か何かなのか??
【いいえ、今の貴方にとってはここは現実となります。】
「ちょっ、ちょっ!心読んじゃう系なの!?」
【はい。私は常に貴方に寄り添います。】
思わず苦笑いしてしまう。プライバシーもヘッタクレもないじゃないか。一人になりたい時すらこのAIに監視されるって事かと思わず額を抑える。そして、思わず声を荒げてしまったがこの身体の声は男のものだとはわかるがとても冷ややかで何処か美しいテノールだったがそんなことに一瞬気が取られたが此処が何処なのかを聞くのが先だろう。
「…まぁ、今は取り敢えずここは何処なの?私、ここの事全く検討も付かないのだけど。」
【お応えします。素の魂の貴女は死亡して、ここ『你和我們的歌。』日本語に直訳すると『君と僕達の歌。』と言う愛され主人公系中華BLの仙侠モノの世界を舞台にした小説作品です。憑依キャラクターの名前は字を許思浩。姓を許。名を緣。号を冷静歌君その声の音色は冷たく静かな美しい歌声を持っている羨望の想いから付いたペンネームです。貴方は今その許思に憑依転生を果たしました。】
「ちょちょちょ…待って…なにそれ。私全く知らないのだけどその作品。」
【あなたの生きた当時、中国の一部界隈では有名ですがメディアミックス展開も無ければ海外書籍としては販売されてません。日本では余程のマニアでない限り名前も知られてないでしょう。】
「何故、そんな作品に私憑依転生したの!?こう言うのって原作好きが転生するのがセオリーでしょ!!」
【お応えします。くじ運です。】
くじ運だと!!!どんなくじだよ!!全く!!と思わず声がでるよりも唖然としてしまい、心の中で叫んでしまう。と言うかあっさり流したが憑依転生って!マジで最近流行りの憑依転生モノですか?本当…人生終わったら終わりでいいでしょう!?なんで転生なんてさせられたの??って待て待てこう言う転生者って後悔に塗れた主人公もしくは破滅フラグ持ちの脇役か、本当にモブで異世界スローライフってのがセオリーだけど…名前持ちキャラでなんだか意味ありげな名前っぽいし、まだ鏡とか見てないけど容姿も良さげ…。いや、きっと違うさ、そうだ、きっとそうだ。
【許思浩のポディションは主人公を陥れようとする悪役です。将来的には数多のモノを失い主人公を思う相手役達に今から23年後に無惨に痛ぶられて処刑台にて斬首されます。】
お約束の様な破滅フラグ回避物語ですか…!そうですか!!本当そう言う世界が1番来たくなかったよ!!
「因みに原作通りの破滅に向かうとどうなるの?」
【先程もお伝えした通り、半月は貴方の想像を絶する拷問されて苦しみながら処刑台で斬首され死にます。】
「それじゃあ、なにもしなかった場合は?」
【処刑台にて拷問され死亡する日時と寸分変わらずに斬首されます。】
「え?それでも死ぬって…?そこの差はなんなの?」
【何もしない場合は濡れ衣を着せられ何も弁解も望めず殺されるます。その代わり監禁のみで拷問は無くなります。】
「え?それじゃあ正規の殺され方って主人公達の恨みで個人的にってこと……??」
【はい】
なにそれ…取り敢えず正規ルートだけは避けなければならない。拷問半月とか絶対イヤだ…死ぬなら責めて楽に死にたいし一瞬で死にたい。なら何もしないで濡れ衣を天命に生きよう。内容分からないのにフラグ折るとか無理だし、仙人の寿命って200年とか300年とかの途方もない単位でしょ…。それを生きるなら23年後に死んでも私的には満足な人生では…?この精神年齢は27なのだしちょうど50歳だからね。
【そこはフラグを折る努力をしましょう。】
「嫌です。私は残りの23年をなるべく何もせず平穏に過ごします。」
後5年10年後とかだったら確かに色々焦ったかも知れないけど23年って結構あると思う。日本じゃ大学卒業して社会人になるってくらいの時間だしね。
そんな事を考えていると扉を叩く音がして返事もないのに誰かが入ってくる。
「許思浩, 我會進入。... 我起身。狀況你好嗎?(許思浩、入るよ。…起きたのだね。調子はどうだい?)」
えっ、えっ??なんて言ってるの??全く解らないのだけど…??てかこの美しい腰まである黒髪をなんか中華系の簪みたいな冠見たいな名前の解らないそれでハーフアップにした、スッと目を座らせた猫の様な怪しさがあり、それでいて白く透き通る肌は新雪の様に美しく、鼻は高く、堀が深い。何よりも微笑む姿が似合うこの人は一体誰なの??
【お応えします。彼は字を楊嘉睿。この四川のとある山の山頂に拠点を構える詩白龍派の宗主であり、許思浩の師尊です。貴方は楊師尊もしくは師尊と呼んでいました。号を純唱歌君。】
【日本語字幕を付けますか? はい ・ いいえ】
師尊!?師尊って確か師匠の事だっけか?それで宗主ってのがその流派をまとめてる総括の人だったよね確か…。
そしてその下に現れたウィンドウには日本語字幕と書かれていて思わず喜びのあまりに心の中で付けます!付けます!!ぜひお願いします!と心で叫んだ。
私は取り敢えずはいの部分を勢いよく楊師尊にバレないように押すと横に出ていたログにあった漢文が翻訳されてようやく何を聞かれてるかは分かったが…よくよく考えたら私さっきバリバリの日本語喋ってたけど、もしかして中国語喋る術も文字を書く術もない事に気がつく。こう言う転生者って自然に喋れるもんじゃないのか??
【そう言った音声サポートは対応外となっています。】
辛辣な…そういうって事は気のせいとかじゃなくそのまま私が喋った言葉はそのまま出るって事だよね?
【はい。その通りです。しかし文字のみでしたら自動サポートシステムの機能で手をオートマ操作する事は可能です。】
それは一体??
【貴方の手に神経伝達をして私が貴方の言葉を翻訳して文字を描写する機能です。】
すなわち筆談でしか会話できないじゃん。
「どうしたんだい?」
あー!どうしよう!筆談はできるって言われても近くに紙もペンもないし、結局、中国語とか喋れないし!
そうパニッくって口を開けたり閉じたりとソワソワとしてると楊師尊が何かハッとした様に肩を掴む。
「もしかして、声が出なくなってしまったのかい!?」
どうやら、その動作で声が出なくなってしまったと勘違いをしてくれたらしい。もう、この先にぱっぱと中国語が喋れ様になる見込みなんてないのだからもう声が出ないで押し通すしかない。だから私はこくりと頷いた。
「なんて事だ…。君の美しい歌声が失われてしまったと言うことかい?」
美しい歌声って…冷たく静かなってペンネームが付くほどだから人によっては美しいのだろうけど…。肩を掴んで声を荒げるほどに嘆く程なのか?
「熱がようやく引いたと思いきや今度は喉をやられてしまったのだね。君が一等大切にしてきた声だ。直ぐに薬老師を呼ぶから待っていなさい。」
そう言ってベッドにエスコートされて寝かされてしまい、そのまま急いで部屋を出て行ってしまった。
これ嘘だってバレたらやばいのかな。ねぇえっと確かなんか最初に名乗ってた名前ってアイちゃんだっけ。取り敢えずアイちゃん。これはオッケーなのかな?てかバレないの?
【問題ありません。日本語で話される方が無駄な疑いが起きる可能性98%。】
私が使えるのも標準語だけども現代語ってのもあるだろうし、お世辞にも歴史的にいつでも微妙な国だもんね。ここがどんな時代背景でとかわからないし仲良かった時期もあったけど…正直日本史視点での事しか歴史分からないからなぁ。地雷怖い。くわばらくわばら。てか2%許されるの?ガチャのSSR率より高くないか?
【聴き逃しの可能性です。】
成る程。聞き逃した後になんとかしらを切れと言う事ですね。…と言うか軽くスルーしてたのですけど。私、前世は女でこの体は男…。成人男性の男の体に乗り移ったって…結構ハードルが高くないですか。それに言葉封じときてますが…??
【頑張って下さい。】
無慈悲な……。
どうしたものかと取り敢えず楊師尊に寝かされたベッドの上で悶々と悩んでいればあまり時間の立たないうちに再びドアは叩かれて師尊が薬老師を連れてきたと言って入ってきた。
【お応えします。彼はここの医療関係を担ってる、字を黄敏。号を薬老師。主人公達の怪我の面倒なども今後見る事が多く。主人公の事を気にかけてる1人です。頼れるアドバイザーポディション。】
現れたのは黒と言うには少し色素の薄い焦茶の髪を左右とも軽く編み込みで結い上げたハーフアップにして帽子被った白服のこれまた美人…いや美形か。楊師尊は美人の部類だが彼は爽やかイケメンの部類。と言うかまた主人公の関係者ですか。攻略キャラでは無さそうで何よりです。ってか主人公とこの体の許思浩はどんな関係なの?
【貴方と主人公は同門の兄弟子と弟弟子の関係です。貴方が兄弟子で主人公は弟弟子です。キャラクター紹介の解放条件はエンカウント後に情報解禁です。】
エンカウント制なの!?何という…それじゃあエンカウントしたこの2人の情報ってもっと詳しく聞けるって事?
【現在閲覧出来ない情報です。】
現在閲覧できないって事は今後何かしら条件をクリアしたら閲覧出来るってこと?
【はい。】
成る程、今の段階でキャラ紹介しかないって事か…。シュミレーションゲームみたいだなぁ。
その解放条件って主人公みたいにエンカウントしたらとかみたいなの聞けないの?
【はい。解放条件の情報は隠されている為にお伝えする事が出来ません。】
隠し条件なのか…私には原作の内容を知らないと言うデメリットと言うか普通の人生的には先が見えないのが当たり前だけども…途中憑依故に彼らしさが本当にわからないから本当困ったものだ。この調子なら色々隠されているのだろう。
アイちゃんと心の中で会話しながら考え事をしている間にも薬老師は私の検査をしてくれてる。私は何とか声を出さないようにしながらどうしたものかと落ち込む。
「ふむ…声帯に異常らしきものもなければ喉が腫れてるわけでもない。考えられるとすれば精神的障害でしょうか。」
「許思浩、最近何かあったのかい?君が熱を出したのにも何か関係が?」
え、知らな…あーえっと…アイちゃん!関係あるの??
【ありません。熱は貴方が憑依した為に起きた異常です。】
アイちゃんの回答を聞いてこの身体の持ち主を殺した様な思いに少しなりながらも首を横に振り困った顔をする。しかし、正直理由はわからない方が治療の術も限られてこのままずっと喋れなくなってしまうと言う流れにはいいはずだ。
「なんて事だ…。薬老師、何とかならないのか?このままこの子の歌声が失われるなんて、可哀想過ぎる。」
「残念ながら…。治る見込みが皆無と言う訳ではありませんがこれが心的ものだったとしたら原因を突き止めない限り…。」
なんだか、楊師尊にとっては許思浩は歌しか取り柄がない様な落ち込み方だ。仕切りに頭を撫でてくれるが歌えなくなった私は見限られてしまうのだろうか。
「あぁ、済まない。そんな顔をさせたい訳じゃないんだ。そんな捨てられる様な顔をしないでおくれ。君が何よりもその声を大切にしていたからね。」
余程落ち込んだ顔をしてしまったのか、抱きしめられて慰められる。どうやら、破門はされない様で一安心だ。どうやら許思浩は声を何より自慢だったらしい。取り敢えず詳細は1人になった時にでもアイちゃんに教えてもらうとして、とにかく破門されて中国のしかも昔の中国の道端に放り出されなくてよかった。もし追い出されたら生き抜かないだろうから。
「一応、薬は出して起きます。冷静歌君は辟穀を終えて居ますがなるべく食事の後にこの薬は服用下さい。」
コクリと頷くと薬老師はそれでは失礼致しますと部屋を出て行って部屋に楊師尊はまだ私を抱きしめたまま残ってる。
「食事は今日は部屋に用意させようね。私の可愛い、阿思。」
ん?阿思?阿ってこれ確か愛称だったっけ?彼とはそんなに親しい関係なの?しかもなんかナチュラルにさっき抱き抱えられて撫でられてるのはどうして?
【お応えします。楊師尊は許思浩を酷く可愛がって居ます。しかし、主人公が頭角を今後見せる為にその愛が主人公に傾きどんどんと距離を置かれます。それ故に許思浩は主人公に嫉妬をして陥れ様とします。】
え?それじゃあこの人ってメインキャラなの!?!?確かに見た目が凄くいやかなりヤバいぐらい素敵だとは思ったけどね…。まさかのそう言う…。
「…いつもの様にその良く冷え透き通る様な純粋で美しい水の様な声で私を師尊と呼んでもらえないのは悲しいね。お前の声が治る様に私は寄り添うよ。それじゃあ、私はやらねばならない事があるから離れるけれどまた来るからね。」
優しくそう言って最後に額にキスをする。それは前世の私には2次元や他人事の世界だった故に急に恥ずかしくなる。
「阿思は本当に照れ屋だね。食事までゆっくり休んでおきなさい。」
……ちょ、なんなん!???!壮絶美人にデコチューされて顔を赤めないなんて無茶だろっ!!!
ってかこれ中華BLなんだったけ?そう言う展開もあるのか!?ねぇ!アイちゃん!どうなの!!
【お応えします。主人公とは勿論あります。原作中では許思との体の関係は明確に表記はされて居ませんが楊師尊は男袖を好んでいて主人公以外にも侍らせて居たのを主人公が一途に改心させた描写があります。】
ん?それってあの爽やかさで潔白そうなお人は実はビッチって事?
【現在閲覧出来ない情報です。】
え?じゃあ?まさか男を飼うのが趣味とか?
【現在閲覧出来ない情報です。】
………なんか閲覧出来ないって辺りが闇深そうなのだけど。中華BLってあまり日本に上陸してなかったし、そもそも中華系の作品の輸入自体が少なかったから本当に有名作品しか知らないけど割と日本の作品よりも原作は過激だったからなぁ。私は好きだったけど。
これから喋らずにずっと過ごす未来を選んでしまったのだけど何かあって喋ってしまったらヤバいのかな?その辺どうなのアイちゃん?
【アイはフルサポートをする為に貴方の身体に接続している為、神経伝達で貴方の身体をオート操作する事も可能です。故に声帯をロックする事も可能です。】
【声帯をロックしますか? はい ・ いいえ】
絶対不意打ちで叫んじゃうからと思いはいを押すと何だかんだ喉が縛られた感覚が一瞬した。試しにあと言おうとすると声は全くせずに息だけが漏れた。
これは凄い。本当に声が出なくなった。これで突然日本語で叫んで変な騒ぎを起こさなくて済むだろう。
しかし、これからどうしたものか。此処での生活はただの過去の歴史とかそんな生温い事でなく、異国の過去であって、正直全くもって今と未来での共感や喪失感なんて物は期待できない。そもそも、この服とか髪型からして、日本での着物の着付けや過去の丁髷やら流行の上流階級の髪型だって謎だって言うのに異国のなんてわかる訳ない。そして、何よりも不安なのが食べ物。日本で私が食べて来た中華料理なんて所詮は日本アレンジされた日本人の味覚に合わせた中華料理だ。私は国外に旅行なんてした事もないから本場を味わう事もなかった訳だ。しかも古来中国。その古来とやらがいつ頃かはさっぱりだけど香辛料が世界中から集められた未来から来た私にはその味の足りなさに耐えられるのかだ。
正直、仙人修行についてとかもにわか以下の知識。何か中国の剣を使って空を飛べる御剣って言う術に辟穀って言う何か修行するとご飯を食べなくても平気らしいって言う術、それから金丹!これは正直これを鍛えれば仙人なれる何かって言うのを過去にwki(ウィキペェディアの事)ったけど全然わからなかった。きっと、アイちゃんに説明されても理解出来ない気がする。
まぁ、悩んでも仕方ない。きっと、なる様になる。此処は原作とは違う世界線と割り切れば改変なんて怖くない。楽しもうじゃないか。
アイちゃんもそう思うよね?
【お応えします。是非、この世界を謳歌して下さい。】
中国語は翻訳アプリ頼りです。