六、飛べっ、ガッチャマン
会場に明りがつくと、旦那ちゃんは気合を入れて立ち上がった。
司会の二人から、自由にご歓談とカラオケタイムの紹介がある。
旦那ちゃんは、嫁ちゃんに、
「行ってくるね」
と、伝える。
ここからは、よりくだけた会にするべく、かつ旦那ちゃんの念願を果たすべくステージへと向かった。
カラオケマシーンからマイクを取り、「ガッチャマンのうた」の曲番をセットする。
「えー、この曲は思い出の曲で、妹二人の結婚式で歌いました。自分の時にも是非歌いたいと思っていたので歌います。ガッチャマンのうた!」
あーやっぱりやっちゃうのかという旦那ちゃん親戚一同。
えーなにどういうこと?と理解不能な曲のセレクトに戸惑う嫁ちゃん親戚一同。
おかまいなしに流れるイントロ。
もはや、待ったなし。
ぎこちなく、リズムに乗り踊りはじめる旦那ちゃん。
いろんな思いが交錯する中、出だしから音を外してしまう。
歌いながらイマイチ受けが悪いなと、唖然となる会場をよそに熱唱!
見事、悲願を成し遂げた。
(旦那ちゃんはしてやったという充実感とともに、思いの他、みなさんが呆気にとられていたので、ちょっぴり残尿感みたいなのを感じならステージを降りた)
さぁ、ステージは温まったぞ・・・多分・・・後は皆で盛りあがろう。