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08、モフモフが大好きなため 隠しボスにチャレンジする

「どうしてこのような地下洞窟に綺麗な花畑があんの?墓に何か書いてる?イルミ・エルリンゼ?」


 メアリーが墓碑に書いた名前を読むと、騎士の身なりをしている男性の幽霊が現れて話し始める。


「私は騎士団長の息子イルミ・エルリンゼ。恋人のスリア・ハセリーアと一緒に王都に住んでいた」

「うむうむ」

「私と彼女の恋は身分の差で、周りの人たちに反対されてしまったが。彼女のため、私は家族と縁切りをして婚約を結んだ」

「素敵~」

「しかし、隣国との戦争が起こっていた。騎士として国を守るため、私が戦場に赴いた。出発前に彼女と帰ったらすぐ結婚すると約束した」

「フラグはやめで!」

「遺憾ながら、私が敵の剣に殺され、命を落としてしまった」

「……だからそう言ったのに」

「良ければ、この手紙を彼女に渡してもいいでしょうか?」

「任せてください!」


『[イルミ・エルリンゼの手紙]を取得しました』

『クエスト:悲しいネクロマンサーの怨念〈1〉を完了しました』


「どこでもある話だよね。そういえば、ネクロマンサーって、だれ?」


 ラブコメを結構読んでいるメアリーがこのような展開はとうに慣れたので、答えが瞬きの間にピンと来た。


「彼の恋人が誰かに加害され、復讐のためネクロマンサーになるよね。うん、きっとそういう展開だよね。面白いクエストだったよね、そろそろ帰ろっか」


 メアリーは墓碑の後ろにある脱出用魔法陣に行き着いて、いつもの青い魔法陣の隣に赤い魔法陣が目に映る。


「あっ、あれ?二つの魔法陣があるの……どっちは出口かしら?」


 出口について迷っている際に、慣れた効果音がメアリーの耳に流れる。


『隠しボス:ネクロマンサーの怨霊〈1〉開放条件:悲しいネクロマンサーの怨念〈1〉を無傷でクリアすること』


「隠しボスって、もっと強いボスかしら? ちゃんと準備しないと……」


 隠しボスを討伐しようとするメアリーが召喚石に手を回した時に、頭にさっきのボス戦が浮かんできた。


「ひょっとして、このボスも幽霊みたいなタイプなの?それならMPを確保しないといけない!」


 MPポーションの残量を確認したメアリーは、ステータスチェックの為に半透明のパネルを呼び出す。


 ——————

 名前:メアリー

 LV16

 職業:召喚術士見習い

 称号:召喚術士見習い

 HP150/150

 MP80/80


 [STR0]

 [AGI0]

 [INT0]

 [DEX160(+261)]

 [VIT0(+2)]


 装備

 頭 [争いの女神(エリス)の冠]

 体 [初心者の服]

 武器 [空欄]

 腕 [初心者のグローブ]

 靴 [空欄]

 装飾品 [神々の女王(ヘラ)のネックレス]

 [空欄]


 スキル

 ジョブスキル

 [召喚Ⅲ][召喚モンスター強化Ⅲ][召喚術の素質Ⅱ][鷹の目Ⅴ][複製Ⅳ]

 キャラスキル

 [狩りの女神(アルテミス)の目][ポーションスロー][看破]

 装備スキル

 [黄金の林檎]

 ——————

「よーし!これでパーフェクト~」


 ワクワクしていたメアリーが赤い魔法陣に足を踏み入る。


「えええ!ここどこ!!?」


 転送の光が消えており、戦場のような場所が明らかになる。

 血のような赤い夕陽の下に、屍骸が累々として大地が血に染め上げており、数多いハゲタカがまるで死体の目玉を狙うように空を旋回している。


 幸い、ハゲタカはただのビジョンであった。本当に死体を喰うと、例え中二病のメアリーにしても視覚的な衝撃で即座に気絶してしまうのだ。

 とは言え、メアリーは既にこの光景に震駭されてしまったのだ。


「こっ、これはげっ、ゲームだよね?偽物だよね?うん、偽物だ!」


「ワン!」

「ケルス!待ってください!」


 メアリーが自己暗視している際に、犬を追うツルツル金色長い髪をしている女性の姿が目に映る。


「モフモフ!待ってください!」


 黒曜石のようにツルツルな体毛に覆われた犬を目に入り、メアリーも一緒に追いかけていく。

 犬がある死体の隣に足を止まって、悲しい声で吠える。

 メアリーは女性より早く犬のところに行き着いた。その死体こそは先ほど会った騎士の亡霊であった。


「うん……ここは彼が言ってた戦場らしいね。なら、この人は彼の婚約者に間違いないよね」


 女性は何かを意識したように、顔色が真っ白になって早足で犬がいるところに行き着いた。死体の顔を目に入り、愛する人が亡くなった事実の衝撃から彼女は地面に跪き、死体を抱いて大声で泣き出した。


「イルミ!どうして私を一人残ってあの世に去ったのか!私たちの誓いを忘れたのか!」

「あっ、あの……スリア・ハセリーアさんですよね。これはイルミさんがあなたに書いた手紙です」


 メアリーはさっきの手紙を取り出して女性に渡したいが、女性が何も見えなかったように泣き続ける。

 その手紙はクエストを続けるためのアイテムであった。もしここで手紙を彼女に届ければ、この悲劇見たいな物語がすぐに終わっただろう。


 メアリーは手紙を彼女の前にゆらゆら揺れる際に、空から先ほど聞いていた身の毛もよだつような鬱々たる声が再び戦場に響く。


「怨めよ……この世界……あなたたちをこのような様にさせた人間たちを……怨めよ!」


 さっきからずっと側で静かに女性を守っている犬が何を警戒するように、空へ大声で吠え出す。


「怨み……世界を……人間に……復讐!」


 女性の声がだんだんと恐ろしくなってしまい、地面から現れた無数の怨霊に囲まれて吞み込まれてしまった。


「ええええ!何で手紙を見ないのよ!もう――っ!」


 慌ててメアリーは疑いを叫びながら、その場合から逃げ出す。

 暗い怨霊が消えた時。

 女性は既に死のオーラに覆われた魔女になってしまった。


「あなたも一緒にあの世に行こう、ケルスよ!」


 不気味な声を唸ると共に、犬も死霊たちに囲まれてしまった。


「ええええ!モフモフを放しなさい!!!」


 魔女は何も聞こえなかったように、黒い煙となって消えてしまった。

 犬を囲む死霊が一気に周りに向かって伸び、暗い体毛が覆われた三つの頭を持つ凶悪な化け物に変わってしまった。

 これは隠れボス、地獄の番犬と呼ばれるケルベロスであった。


「ムムム!モフモフをバケモノに変わらせたな!安心して、すぐ浄化してあげる!出でよ、トラハチ!黄金の林檎!」


 ボスの姿から死霊系モンスターではないことを推測したメアリーは4体のハチを呼び出すと共に、ボスの周りに最大限の林檎を召喚した。


 姿が現れたばかりのボスがまだ攻勢が取れないうちに、既に林檎と接触して爆弾に巻き込んでいた。

 隙に乗じて、ハチたちが猛烈な勢いでボスに突き刺し、HPゲージを2割減らせていた。

 爆発の煙がまた消えていなかったうちに、ボスが雷のような素早いスピードでメアリーに襲い掛かる。


「えええ!ズルイよ!何で私の場所が知ってるの!!トラハチ、早く奴をやっつけよ!」


 メアリーは二つの捨て駒石を投げ出すと、後ろに逃げ出すが。ボスが軽やかに爪を振ると、二体のスライムが直ちに光となって消えてしまった。

 命令を受けるハチたちが最大限のスピードでボスを追いかけるが、スピードがボスより遥か劣るため、うるさい羽音を立てる以外何もできなかったのだ。

 勿論、速度が更に遅いメアリーはボスの爪から逃げ出すことができるわけではないのだ。


「何で真っ直ぐに私を追うのよ!出でよ、林檎!」


 いくらメアリーの射程が遠いと言っても、後ろに林檎を召喚するのはできない。

 しかし、全然知らなかったメアリーはそうしてしまった。

 そのため、六つの林檎がメアリーの周りに召喚され、咄嗟に爆発を起こってしまった。


 そもそも、このような自殺行為を取る何て、ゲームの開発者を含み、誰でも想像できなかっただろう。

 しかし、このような予想できない自殺行為によって、メアリーが奇跡を呼び覚ましていた。


「ボムッ」と爆発音が響くと共に、メアリーが爆風に物凄いスピードで前へ飛ばされた。


「あれ!林檎はこういう使い方があったか!凄い、まるで飛んでるみたい」


 そう、林檎は施術者にダメージを与えられないように設定されていたのだ。


「よーし、今回は私の番だよ!姿をあらわせ、金色の林檎!」


 助けられたメアリーはMPポーションを飲みながら、ボスに向けて最大限の林檎を呼び出した。

 全速でメアリーに攻めてくるボスが当然のように爆発に巻き込まれ、哀れな声を吠える。


「もうちょっと我慢して!すぐ苦しみから助けるよ!」


 反撃のチャンスを掴んだメアリーはMPポーションを飲みながら、次々と林檎を召喚してボスを爆撃し続ける。

 ハチたちもボスが爆撃で足止めされているうちに、追い詰めて攻勢に加わった。

 このような戦いの場面を見るだけで、決してVRMMO ゲームと連想できないだろう。

 しかし、ここは確実にVRMMO ゲームの中である。


 

お読みいただきありがとうございます。


今日は海辺の村アルミを紹介します。



海辺の村 アルミ

王都フランクスの西に位置する静かな村である。

村の北側に、かつて隣国と唯一の交通手段となる小さな港が既に廃棄した。

村の海辺に沿って、[海賊の遺跡]や[黄金の林檎の庭]などのダンジョンがあるので、プレイヤー中ではとても人気があるのだ。




この度、自分の拙作をお読み頂き、誠にありがとうございます。


『面白い』『続きが気になる』と思われましたら、是非ブックマークの登録をお願いします。


拙作を評価していただけるととても励みになりますので、大変嬉しいです。


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