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07、モフモフが大好きなため クエストを攻略する

 太陽が地平線の向こうに擦れていくと、夜の帳が下りる。

 月の光さえ届かない静寂な地下室の中で、メアリーは幽霊を探すのに夢中になって楽しんでいった。


「幽霊さん、何処に隠れたかしら?」

「誰もいないか…… これってどうしょ…。うん……」


「ピューピュー」


「これは……風?どうしてこんなところに……」


 悩んでいるメアリー、そこに石で造った壁の隙間に風が吹く声が聞こえていた。


「確か、ここからだよね……」


 風を確かめようとするメアリーが壁の前に行き着く。


「きゃっ!何よ!」


 壁に振れた瞬間に、隙間から暗い霧が出てメアリーを包み込んでしまった。

 さっきはまだ生き生きしているメアリーがまるで睡眠魔法に受けられるように、意識がだんだんと消えてゆく。

 再び意識を取り戻す時、既に知らない洞窟に身を置けてしまった。


「いててて……あれ?ここはどこ!」


 立ち上がったメアリーは洞窟を見渡す。

 真っ暗な洞窟の地面と壁に、キラキラしている紫水晶アメジストが光っている。

 光のお陰で、何も見えないはずの洞窟が神秘な光に満たされている。


「綺麗~ 本物の紫水晶アメジストだ!」


 メアリーは早足で壁のところにある紫水晶アメジストを触ろとしたが。触った瞬間に、紫水晶アメジストが虹色のスライムに変わって攻めてくる。


「あわわわ!」


 紫水晶アメジストがいきなりモンスターに変わったのにビックリされたメアリーは地面にへたり込んだため、運よく敵の体当たりを避けた。


「ビックリしたよ……出でよ、トラハチ!」


 メアリーは直ちにトラハチを呼び出す。

 黄色いハチが羽を振って物凄いスピードでスライムに突き刺す。ただ一撃でスライムが光となって消えていた。


「やった!正義は勝ちました!おおお!虹色の召喚石だ!」


『[レインボースライム召喚石・スーパーレア]を取得しました』


 新しい召喚石を手に入れ喜んでいるメアリーは即座に[複製Ⅲ]を使用したが、うるさいバツみたいなシステムの効果音が耳元に流れてしまう。


『スーパーレア召喚石は複製できません』


「えええ!そんな……でも、スーパーレアって、超々大当たりだよね!アハハ~ さすが私」


 ゲーム歴がほぼゼロのメアリーは、『神引き』という言葉を知るはずがないため、『超々大当たり』という言葉を創り出したのだ。

 効果を確かめるため、メアリーは説明を見ながら呟く。


「うむうむ、[擬態]って、どんなモンスターでも変身できるようになるスキルよね。うん…… コピーはできないなら、蒐集品にしちゃお」


 石を収めたメアリーは、洞窟から脱出方法を考え始める。


「うん、たぶんここもクエストの一部だね……出口を探そう。出でよ!トラハチ!」


 再びモンスターに襲われるのを防ぐため、メアリーはまだ三羽のハチを呼び出して、じっくりと足を踏み出す。


 洞窟は真っ直ぐな広い一本道しかなかったため、メアリーはチート見たいな視力と攻撃距離のお陰で、次々と現したコウモリとスケールトンが攻めてくる前に既にトラハチの針で傷だらけに突き刺されていた。

 そのため、[召喚Ⅱ]と[召喚モンスター強化Ⅰ]があっという間に[召喚Ⅲ]と[召喚モンスター強化Ⅲ]まで成長し、召喚獣の全ステータスが30%上昇してくれるようになった。

 今のメアリーにとって、広範囲のクエストとダンジョンはまるで三人称視点のゲームみたいに一望に収める。正しく女神の目ってことなのだ。


「わあぁ!綺麗!」


 道に沿って進むにつれて、美しい地底湖がメアリーの目に入れる。

 鏡のような湖の表面に色とりどりの魚が近くで躍り上がって水しぶきを上げてきた。水の跳ねる音が静かな地底湖に響く。


「こんな素敵な場所はホントウに幽霊さんと関係あるかな……どこかで間違ったでしょう?」


「怨めよ……この世界……あなたをこのような様にさせた人間たちに……復讐!」


 メアリーが疑いを口に出すと共に、身の毛もよだつような鬱々たる声が静寂な地底湖に木霊する。


「なっ、なっ、何よ!驚かせないでよ!早く出なさい!!」


 湖の表面にたくさんの松明のような青い光が燃えている火の玉となって現れて、一斉に空中に集まってきた。

 全身は青い炎が燃えている半透明の幽霊がメアリーの目に映る。


「おおお!あなたはボスだよね、待っていたよ!トラハチ、奴を突き刺せ!」


 凶悪な幽霊に直面したメアリーは僅かな恐怖も感じられず、落ち着いてハチに命令を下しながら、新たな召喚石を手に緊握させる。

 ハチが羽を振り、素早くボスに飛び込んでいた。ボスの体がまるで霊体のように、勢いがすさまじいハチが通り抜けてしまった。

 次に、ボスは体から青い炎をハチたちに放つ。

「ボム」とトラハチが命中されて燃えてしまい、光となって消えてしまった。


「えええ!何で攻撃が通じないの!うわぁ!来ないで!あっちいっけい!」


 攻撃が効かなかったのを考えているうちに、青い炎が疾うに襲い来てしまう。

 メアリーが手元の捨て駒石を炎に投げ出すと爆発が起こっていた。

 この隙に乗って、メアリーが湖に身を躍らせて飛び込んだ。

 ボスが湖を狙って炎を放ち続けるが、水中に隠されるメアリーに効かないのは当然のことだった。


「これで火を恐れないよね。でも、どうして攻撃が透っちまったのか?」


『幽霊属性なら、物理ダメージが通じないのは決まってるじゃない』


 肝心な時に、メアリーは昔姉さんたちがゲームについての話を覚え出した。


「物理がだめなら、魔法攻撃だ!私、頭いい~ えっと、魔法攻撃できるモンスターがないよ……」


 考える時に、ボスの攻撃がまだ来てしまったので、メアリーは水に潜り込んだ。

 水面の攻撃が停まったのを気付いたメアリーが息のため水面に浮かんできた。


「はぁ、死ぬかと思った……アレ?」


 メアリーは水面に映し出す倒影に自分がかぶっている冠に目を引かれる。


「そうだ!林檎は光属性だった!出でよ、黄金の林檎たち!」


 澄んだ声が地底湖に木霊している際に、ボスがとうに光り輝く林檎に囲まれている。

 僅かな動きだけで、林檎が次々と爆発が起こっていた。ボスのHPゲージが一気に3割以下に減っていた。


「よーし!もう一回やってみよ!林檎爆弾!」


 MPが残り僅かなため、今回は五つの林檎しか召喚できなかったが、それでもボスを倒しても十分だった。ボスが爆発に巻き込まれて、煙となって消えていた。


『レベルアップ!』


「やった!私の勝~ よいしょっと」


 湖からよじ登るメアリーの前にさっきまでは水のところに、草まみれの広い道が浮かび上がってきた。


「あららら……びしょびしょに濡れちゃったよ。あれ?寒い感じが全くないね。まぁいいか。あれは……?」


 道の彼方に、色とりどりの花畑に巡らす墓碑がメアリーの目に映る。


「クエストはあそこに続くってことよね。でも、あの雑草は怪しいね。それっ!」


 心配性のメアリーは雑草がはびこる道にきっと罠があると思っているため、捨て駒石を投げ出す。

 石が草むらに落ちてスライムとして召喚され、咄嗟に地面から浮かんだ不気味な暗い煙に呑み込まれてしまった。


「やはりそう簡単に通させてくれないよね……なら、罠を全部破壊すればいいのだ。これでどう~ いっけい!」


 メアリーは楽しんで捨て駒石を投げ続ける。

 雑草の中に次々と煙が現れてスライムをあの世に誘われていた。

 あっという間に、草むらに掛けられた罠を一つ残らず誘発されていた。

 実は、草むらには安全ルートが用意されていた。色違い雑草に沿えば、簡単にて目的地に辿り着ける。

 しかし、心配性なメアリーは近づけて確かめる気がかなかったので、怨霊乱舞のような光景を呼びさせていた。開発者さえも予想していなかったクリア方法だろう。


 最後の罠を誘発すると共に、システムの効果音がメアリーの耳元に流れ込む。


『スキル:[看破]を習得しました』


「看破?隠すことを見つけること? 確認しよう」

 ——————

[看破]

[DEX、可視範囲、射程]が10%上昇する、トラップの発見条件が20%カット

 習得条件

 遠距離攻撃で50個以上のトラブルを誘発すること

 ——————

「おおお![DEX]と視力がまた上がったよ。でも、何で10%だけなの?ケチ!」


 習得したスキルについて文句をつけるメアリーは、10%増すが遠距離職にどのような意味を持つのを知らなかった。

 レベル上げたポイントをすべて[DEX]に注ぎ込み、悦ばして花畑に足を踏み出す。


お読みいただきありがとうございます。


[レインボースライム]

レベル B

HP 1

MP 0

STR 0

AGI 0

INT 0

DEX 0

VIT 0

スキル:【擬態】すべてのモンスターに変身できる。

特性:擬態されたモンスターのステータスとスキルを完全にコピーできるようになる。



この度、自分の拙作をお読み頂き、誠にありがとうございます。

『面白い』『続きが気になる』と思われましたら、是非ブックマークの登録をお願いします。

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