36、モフモフが大好きなため トロイ城に潜入する
ライナーはトロイ城前に行き着いた。
そこは幅広い水堀と十数メートル高さある跳ね橋があった。
そして、水堀に緑色の鱗に覆われたワニが大口を開け、鋭い牙を剥きだしてライナーを睨む。
「へええ……あの跳ね橋を降ろさないと、木馬は全く入られないぞ。でも、こんなでかいトカゲで僕を止めるつもりか?笑わせるな!疾風迅雷!」
ライナーはスキルを使うと、全身が黄色い稲妻に覆われる。黄色い閃光の如くワニを足掛かりとして水堀を跳び越えて、城壁に沿って登ってきた。
「侵入者だ!撃って!!!」
城壁によじ登った瞬間に、哨戒兵に見つけられてしまった。
数人の兵士は直ちに弓を引いて、ライナーに狙い撃つ。
「うわぁぁ!やられちゃう!なんちゃって、シャドウムーブ!!」
矢が勢いよくライナーに突き刺したが、そこはただの蜃気楼だけなのだ。
ライナーは既に隊長みたい兵士の影に隠されたのだ。
「よーし!敵の斥候を殺してきたぞう!」
「「「おおおおおお!!!」」」
「オレは長官に報告して行く。ここはお前らに任せる!」
ライナーは影斬りで哨戒兵をまとめて倒して内部に潜入する予定であったが、彼らの話を聞くとアイデアがひらめく。
ライナーは長官を暗殺したら『事半ばにして功倍す』と思うと、兵士と一緒に城壁内部に足を踏み入れる。
兵士は一番下の段階にある長官室に行き着いた。
「報告します!!」
「入れ!」
「ははーっ!報告します!先ほどギリシャ軍の斥候が城壁に侵入していたが、既に殺しました!」
「良い!我々の神アレース様が間もなく戦場に臨む!あの身の程知らずギリシャ人を一人残らず殺すぞう!その前に、城門を必ず守れ!!」
「ははーっ!では、失礼いたします!」
兵士が部屋から出たが、ライナーは二人の影が重なっていた瞬きの間に長官の影に移動していた。
長官は本棚のところに着き、ある本を取り出した。本棚が咄嗟に側に動いて、歯車みたいな機関が現れた。
「跳ね橋を開ける機関はここに隠れることだ。愚かなギリシャ人はきっと思わなかっただろう!!アハハハ!!!」
「そっか~ 確かに想像できないぞう!」
一人しかない部屋に不意に女性の声がしたため。長官は背中がゾクゾクする。
「誰だ!早く出なさい!ギリシャ人めぇ!!」
「くらえ!影斬り!!!」
長官は影の中から飛ばした暗い気刃に「ツェン!」と斬られて、光となって消えていた。
「これでご苦労様~ 後は跳ね橋を開けると万事解決!」
ライナーは影から出て、機関を起動すると鈍い音が響始める。引き続き城壁ぐらぐらし始まる。
「どうやら、跳ね橋が動いたようだ!早く外に出よう!」
ライナーは[隠蔽]を使うと気配を消し、城壁の上に戻った。彼女の目に映ったのは、数メートル高い木馬の姿なのだ。
木馬は緩めて跳ね橋から水堀を越えて、トロイ城に突入してきた。
そして、ギリシャ兵士は破竹の勢いで木馬から市内に突入する。
平和な町があっという間に戦場となってしまった。
「あの……木馬に隠れる意味はなんだ!!?」
確かに、兵士たちは跳ね橋を開けると一気に城内へ突入すればいいのだ。わざわざ木馬に隠れる意味は全く分からないのだ。
まぁ、前に言っていた。これはある人物でめっちゃくちゃ変わってしまったクエストだから、その意味は彼女しか分からないだろう。
「まぁいいか~ 潜入クエストは楽しかった!これは盗賊の戦い方だ!」
『クエスト[木馬作戦]完了しました。10秒後に女神の神殿に転送します』
「これで終わったか、中二病少女たちはどんな面白いクエストをやってるかな?後で聞きましょう~」
ライナーは話しながら、眩しい光に包まれて元の神殿に転送される。
時間を少し遡る。
アヤメは目が覚めた時、ある帆船の上に身を置いていた。
「ここは何処じゃ?おおお!海なのじゃ!」
見渡す限り果てしがない海面には太陽が反射して無数の光の粒子が飛び交う。
潮の匂い含む風が吹いて、海面がちらちら揺れた。
「ライナー!メアリーちゃん!皆はどこに行っちまったのじゃ?」
アヤメは二人を呼び掛けながら、周りを見渡す。
木製の甲板の上に、王室の服と冠をかぶっている男性と女性は手を繋ぎ、愛情をこめて目を見合わせる。周りに古代ギリシャの服飾を着る戦士みたいな数人の男性が喝采している。
「おめでとうございます!パリス様!ヘレネ様!」
パリスと呼ばれる男性は拳を天に突き上げる。
「女神アフロディーテ様のお陰で、余は最愛のヘレネと一緒にいられる。皆が一緒にアフロディーテ様に敬意を!!!!」
「「「おおおおおお!!!」」」
「おおお!面白そうじゃ!あたしも」
アヤメはパリスのところに向かおうとしたところに、、鮮やか服飾を着る可憐な花のように綺麗な女性の姿が視界に入る。勿論、アヤメしか見えないのだ。
『わたくしの力を継承している可愛い子よ~』
「可愛い子なのじゃ?おばちゃんって誰?」
ここは一応説明する。この方こそ、愛と美の女神——アフロディーテであった。
彼女がプログラムであるのは本当に幸いであったのだ。さもないと、女神を「おばちゃん」と呼んていだアヤメはきっと天罰を受けるだろう。
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