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25、モフモフが大好きなため 海底トンネルで戦う

日間PV2000達成!ありがとうございます!

 アヤメを先頭としてダンジョンに足を踏み入れる。

 ダンジョンの名前は海底トンネルだが、水族館のような綺麗な場所ではなく、暗くてじめじめした洞窟なのだ。

 皆がつくづくと歩いている内にメアリーはモンスターの姿を見つけたのだ。

 前から現れたのは赤い背びれのあるトカゲと強羅の強そうカニだった。


「敵が来るよ!」

「ラジャー!神の槍よ、敵を貫け!雷神槍!!」


 アヤメはメアリーのおかげで先手を取って雷の槍を投げ込む。先頭モンスターのHPバーを六割程削った。


「派生マジック!迅雷閃!」


 眩しい光を放って敵の目を眩ませる。


「白き雷よ!轟け!雷皇!」


 アヤメは唸ると白きサンダーが敵を撃ち込む。一撃で十数体の敵を光となって消えていた。

 この時、後ろから立ってリザードマンたちが鈍い刃物を振り回して襲い掛かる。


「後ろから敵が来るぞ!」


 ライナーは叫びながら敵と戦い始める。


「私も手伝うよ!出でよ、クマさん!」


 メアリーはレッドクマを呼び出す。ライナーに加勢する。

 しかし、狭い道に大きくて不器用なクマの攻撃が素早いリザードマンに全然当たらなかった。あっという間に敵に倒されてしまった。


「なら、物理ダメージ無効の霊体はどうだ!!」

「やめとけ」


 メアリーはネフェに止められたため、質問を口にする。


「ネフェ!どうして私を止めるよ!ライナー一人で危ないよ!」

「死霊にしても、攻撃が当たらないのは何の意味もないよ。ここは任せてくれ!ミラーマジック!アンド、カオスイリュージョン!!」


 鏡からライナーとそっくりしてファントムが現れて、ライナーと共に幻影に引かれて敵を次々と斬り倒していた。


「ふぅ~ 助かった、サンキュー」

「いいのいいの、あたしはこれしかできないぜ!」

「まぁ~ 皆強い、頼もしいわ」

「当ったり前でしょう~ 私の友達だもの」

「ヘイヘイ、引き続き進むよ、隊長さん~」

「もう、ネフェだら!」


 狭い水だらけ一直線な道に沿って進むと、ドーム状な広い部屋にやってきた。

 しかし、前に進む道がもうなくなった。


「何じゃ?道に迷ったのじゃ?」

「バカ!一直線な道でここにたどり着いたよ!どこで迷ったか!!」

「もしかしたら、隠れる道があるかもしれないわよね?」


 三人が悩んでうちに、メアリーとネフェは部屋全体を見渡してから壁を触って道を探す。

 不規則な岩壁と天井に数えきれないほどの狭い穴がある。

 メアリーは顔を壁にくっつけて、自慢の視力で穴を通して何があったかを確かめる。


「メアリー、中に何があったか?」

「ダメだ……目がいていよ……」


 メアリーが目を擦りながら、答えを口にする。


「真っ暗に何も見えないよ」

「うん、なるほど……メアリーさえ見えないなら、中に確か何もないよね」

「それて?」

「一旦、元の道で帰って隠す道を探そう」

「まぁ、そうしかないよね」


 五人が部屋かる立ち退く際に、天井から大きな石板が落ちって、きっちりと帰り道を塞いでしまった。

 まだ反応しないうちに地面がぐらぐらし始まる。

 それから、周りに無数の「パタパタ」とせわしい足音が響く。


「何が来るぞ!早く戦闘準備を!」


 ライナーは率先して反応してきた。慌ただしく皆の注意を喚起する。

 山ほどの真っ赤なカニが岩壁の穴から横に這い出る。天井から落ちていたカニと共に、メアリーたちを取り囲む。


「うわぁぁ!カニが多すぎのじゃ!」

「早く魔法を撃って!その前に僕とメアリーは敵を食い止める」

「出でよ、クマさんたち!クマハンマーよ」


 メアリーが石を投げるとクマが現れ、鉄拳でカニを叩きつける。

 ライナーがクマたちの影の中を動き回って、暗い気刃でカニを次々と斬り倒せる。


「お待たせしたのじゃ!敵に天罰を与えよ!雷皇!!」


 アヤメが叫ぶと上空に魔法陣が現れ、無数の白きサンダーがカニの群れへと狙い掛けた。

 しかし、[コンデンセイションマジックⅥ]で凝縮してきた魔法攻撃はHPバーを四割程削っただけだった。カニがまるで痛みを感じないように、皆に射し迫って来てしまう。


「何なのじゃ!!?威力六倍でも無理!?どれほどの魔法防御力なのじゃよ!!」

「気を付けて、きっと弱点がある!」


 ネフェはあやめを落ち着かせて、メアリーと行き詰まりを打開する方法を考える。


「メアリー、何とか方法がないか?」

「方法は[ウンディーネ]一つしかない。でも、水属性のモンスターに対してHPを回復させてしまう可能性が高いよ!!」


 メアリーの言った通りだった。同じ属性のモンスター対して、攻撃が敵を回復する場合もあることなのだ。


「こんな時にあたしに任せてくれよ!商人の恐ろしさを見せてくれよ!鑑定!」


 肝心な時に、メルラが商人のジョブスキル[鑑定Ⅵ]で敵の属性を検出した。


「敵の属性は火と地のごぶごぶわよ!メアリーちゃん、早くやれよ!」

「嘘!地なのじゃ!?カニなのに……」

「常識に拘れちゃダメよ、たまにはそういうモンスターがいるわ」

「メルラさん助かりました! 後は任せてください。出でよ、ウンディーネ!」


 ウンディーネが召喚されると水を呼び出し、水流が地面へと突き落して全てのカニを呑み込んでいた。

 ネフェは敵の続きがないことを確認してから大喜びで歓呼する。


「敵はもうないよ、あたしたち勝ったぜ!」

「やったー!さすがメアリーちゃんなのじゃ!」

「大したことないよ。メルラさんのお陰で、敵をまとめて片付けできるようになりましたよ」

「メアリーちゃんだら~ お陰でなんて、あたしはただできることをしただけだわよ~」

「遠慮しなくてもいいです!メアリーの言った通り、メルラさんがいないなら、あたしたちもうやられてしまいますよ」


 皆が話し合っている間に、穴ばかりの岩壁に3メートル高さはある大きな扉が現れた。


お読みいただきありがとうございます。


この度、自分の拙作をお読み頂き、誠にありがとうございます。

『面白い』『続きが気になる』と思われましたら、是非ブックマークの登録をお願いします。

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