表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/7

6-初恋と失礼なやつと

「俺は何組?」

優人が聞いてきた。


「俺と同じで4組。自分のクラスぐらい自分で確認しろよ。」


すると、2人の会話を聞いていた恵が話しかけてきた。

「私達も4組だよ!なんかすごい偶然だねー。」


恵がそう言うと、優人が少しニヤけたのを健太は見逃さなかった。


---------------------

教室に移動すると、すでに多くの人達がいて話したり椅子に座ったりしている。


恵と志織は積極的にいろんな女子と話している。健太は、あの時ニヤけていた理由を聞くチャンスは今しかないと思った。


「優人、恵と志織のどっちに惚れたの?」


優人は顔を真っ赤に染めた。


「な、な、な、なんだよ、きき急に。」


「お前、ピッチャーなのにポーカーフェイス出来ないのな。さっき、恵にクラス同じだって言われたときニヤニヤしてたのを俺は見逃さなかったぞ。どっちだ?」


「恵だけど…」


健太は驚いた。優人は恵に殴られていたから、十中八九恵はないと思っていたからだ。


しかし優人が続けていった言葉に健太はさっきの驚きよりもはるかに大きい衝撃を受けた。

「なんか、恵に殴られたときにひびっときた。」


「?!?!」


「だって、いままで親以外で俺のとこ殴る女子なんていなかったから…」


思い返すと優人は端正な顔立ちから女子の人気は高く何回も告白され、そのたびに振ってきた。まったく女の子と付き合わないのでソッチの疑惑をかけられたこともあったが、まさかその真相は優人はSの女が好きな本物のドMだったからなのか。


あまりの衝撃に健太が口をパクパクしていると背後から声が聞こえてきた。

「おい、もしかして高坂シニアの柴田?」


振り返ると小柄な男が立っていた。


「そうだけど、あんた誰?」


「うわ、初対面の人に『あんた誰?』はひどくね?俺は中浜シニアでセンターやってた久保だよ。試合もやったことあるじゃん!11-0だったけど。で、柴田くんと話してる君は誰?」


「お前も充分ひどいわ。俺は高坂シニアでキャッチャーやってた今吉k…。」


「あぁ、君が今吉くんか。名前は聞いたことあるな。」


健太はすこしイラッとした。すると向こうもそれがわかったようで笑いながら謝るジェスチャーをした。


「まぁ、二人とも野球部入るんでしょ?これからよろしくね!」


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ