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4-矛盾と虚しさ
※今回はかなり短いです
あの日から何日経っても心の中の虚しさは消えない。
虚しさを消そうと必死に素振りをしても、消えてはくれない。
野球をやめれば消えるのではと思ったりもしたが、野球が大好きな健太にはそんなこと出来なかった。
野球は楽しい。苦しい。
そんな矛盾を抱えながら優人とトレーニングをした。優人もなんとなく健太の異変に気付いてはいたが、その事を聞けずにいた。
健太の心は苦しんでいたが、プレーに影響は出なかった。だから、優人にはなんと言えばいいか分からなかったのだ。