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3-A 有ったかもしれない休日 前編(閑話)

今回は閑話です。

ホントは今回で終わらせるつもりでしたが長くなってしまったので次話も閑話になります。


金曜日に投稿しようと思いますが変更するかもしれません。

変更する場合はTwitterにてお知らせします。



久しぶりの閑話です。今まで真面目だったのでお疲れでしょう。

なので今回と次回でニヤニヤして下さい(#^_^#)


今回はサービスシーン用意しましたニヤリ


9/25 改稿




 

 肌に突き刺さる強い日差し。

 目の前に広がる青い宝石のような海。

 鼻に付く磯の香り。

 黄金色(こがねいろ)の砂浜は見る者を圧倒させる。


 そう、ルーカス達は海に来ていた。


 久しぶりの非番で方面軍最高指揮官全員で来ていたのである。

 またライルとアイリーンも来ている。


 ハワイの海を堪能しようと集まったのである。


 合計で8人で、海を眺める……はずも無く、ライルが真っ先に走り出す。


「うおぉぉぉぉぉぉーーーー海だーーー!!」


 ライルが叫びながら海に向かって走って行く。

 それに釣られ、ユルゲンも走り出す。


「久しぶりの非番だ!! 堪能しねぇとなあ!!」


 二人だけが他を置いて海にバシャバシャと入って行く。

 他のメンツは元気な二人を遠い目で見るが、ルーカスの音頭で砂浜に入って行く。


 残りの6人でビーチパラソルとシートを引いて、各自サンオイルを塗っているとルーカスにアイリーンが話しかけて来る。


「あの……ルーカス長官」


 いつもハキハキしてるアイリーンがオドオドしながら話しかけて来る。何故か両手の指を絡めてクルクル回している。

 呼び方に気が付いたルーカスはたしなめる。


「アイリーン、今は非番で俺らはお忍びで来てる。だからルーカスで良い」


 アイリーンは頷き、だがまだオドオドしている。


「あの……ルーカス長……ルーカスさん、出来ればサンオイルを塗って頂けませんか?」


 そう言い切ったアイリーンは日差しのせいか顔が赤い。


 ルーカスは困って周りを見るが、他のメンツは何故かそさくさ離れて行く。

 まるで逃げるようにだ。


 それを見たルーカスは諦めてアイリーンに背中を向けるように言う。


「アイリーン、背中を向けて来れ」


 アイリーンは素直に従い、白いパーカーを脱ぐと黒いビキニが現れる。


 普段の軍服からもある程度察していたがものすごく大きい訳でも無く、小さい訳でも無く程よい大きさの胸。谷間に流れる汗が (きら)めく。


 やはり鍛えているのかくびれた腰。しかし、見た所腹筋が割れている訳でもない。 


 そしてお尻。鍛えているので固いかと思ったら張りの有りそうな尻。やはり魔法師だからムキムキになる必要は無いのだろうか。


 そんなアイリーンにルーカスは一瞬見とれてしまう。

 だが、そんなルーカスには気づかずアイリーンは寝転ぶ。


「ルーカスさん、お願いします」


 その声にルーカスは我に返る。

 目の前には無防備で寝転ぶアイリーン。またルーカスは意識が飛びそうになるが軍人としての誇りで堪える。


 堪えろ……俺は軍人……これも精神を鍛えるのに必要な修行だ。


 と勝手に自己完結しているルーカス。


 アイリーンの横に膝を立て、サンオイルからオイルを取り出そうとする。

 だが、アイリーンに遮られる。


「あの、その前に紐を外して下さいませんか?」


 その言葉を聞いて、背中を見ると黒い紐が結ばれていた。


 ルーカスは震える手でゆっくりと紐を解く。ほどいた紐は邪魔にならないよう左右のシートに下ろす。


 すると目に飛び込んでくるのは一面の雪のような白い肌とシートと身体で潰され、はみ出す僅かに見える胸。


 流石にルーカスも耐えられず、目線を逸らす。


 何だこれは……俺への精神攻撃か!?


 とブツブツ言っているルーカスになかなかサンオイルが来ないのでアイリーンが疑問に思う。


「ルーカスさん、どうしたんですか?」


 ルーカスは悟られないように慌てる気持ちを抑え、震える手でサンオイルを背中に付ける。


「んっ……」


 サンオイルが冷たかったのか色っぽい声を漏らすアイリーン。

 その一方、ルーカスは余りの色っぽさに憤慨していた。


 アイリーン!! 色っぽ過ぎるだろ!! 何だこれは罰ゲームなのか!? これはアイリーンに後で叱りつけないとな!! 


 とルーカスは心の中で責める。


 さてさて、ルーカスは苦行? を続ける。


 背中にあるサンオイルを薄く伸ばす。その時に触れる度に感じるきめの細かい肌触りとくすぐったいのかそれを我慢している声がルーカスの心をタコ殴りにする。


「んっ……あっ……んんっ……くうっ」


 アイリーンの背中を撫でるたびに聞こえてくる声にルーカスは悟りを開いていた。

 もはや無心でサンオイルを塗りたくっていた。一刻も早く終わらせる為にスピーディーに丁寧に素早く、迅速に。


 しばらく塗ると背中全体にサンオイルを塗り終わる。


 だが、終わった…… と一息付いてるルーカスに追撃を入れるアイリーン。


「あの、足もお願い出来ますか?」


 その言葉を聞いた瞬間、ルーカスは逃げ出した……


 そこには一人ポツンと残されたアイリーンだけだった。

 その頬は丸く膨れていた。







 -----


 ルーカスとアイリーンがイチャイチャしてる中、他のメンツは海で思い思い堪能していた。


 ユルゲンとライルは泳ぎで競い合い、ファビアンは釣りを楽しみ、ラーマンとマーティンは海に静かに浮いていた。朱威は砂浜でパラソルの下で読書をしていた。


 アイリーンから逃げてきたルーカスが海に入るとユルゲンとライルが絡んで来る。


「よおよお、ルーカスさんよお。一人だけ楽しんでたんだって?」


 と煽って来るライル。


「何? そんな楽しい事やってたのか?」


 とイマイチ状況が掴めないユルゲン。


「まあな、コイツがアイリーン嬢とイチャイチャとしていた訳よ」

「なるほど。青春してるなあ」


 更にニヤニヤするライルと何度も背中を叩いてくるユルゲン。


 そんな二人にルーカスは否定する。


「そんな事無いぞ……あれは苦行だった……」


 落ち込むルーカスにライルとユルゲンははやし立てる。


「んんーー? あんな美人の身体触って苦行ぉ? 贅沢もんかあ?」

「普通ならば肌など触らせないだろうなあ。無防備な状態で」


 だがルーカスは首を横に振る。


「あれは……アイリーンの声と肌の手触りがヤバい……俺の心を破壊する」


 だが二人はまだおちょくる。


「そんな事してるのはルーカスを誘ってんだよ。ほれほれ、ガバッと行け!!」

「うんうん、もうこれは行くしか無いな」


 そんな気楽な二人にルーカスは断然否定する。


「そんな事したら俺、生きて帰れんだろ!! アイツは魔法師、俺はーー」


 そんなルーカスに二人は内心、意外と行けるんだよなあと思っていたのは此処だけの秘密だ。







 -----


 それぞれが思い思い楽しんだ後、集まってやるのは定番のビーチバレーだ。


 海の家で借りてきたネットをセットし、ボールーー何故かバレー用のボールだ。


「おい、何でビーチ用じゃ無いんだ!!」


 すかさずルーカスはツッコミを入れる。

 その疑問にはライルが答える。


「チッチッチッ、甘いなルーカス。これは特別性だ。俺にも耐えられる」


 その言葉に全員が察する。


 魔法師が肉体強化魔法を使用して普通のボールにアタックした場合、余りの力にボールは破裂する。だから魔法師同士のバレーに使われるボールを持って来たらしい。ちなみにビーチバレー用はまだ無い。


 疑問が解消した所で、チーム分けがされる。

 だが、ここで問題が生じる。

 ルーカス達は8人。二人一組でやる競技だ。だが、朱威がやる気が無いらしい。

 すると7人……一人余る。


 皆が悩んでいるとアイリーンが手を挙げる。


「あの私が抜けますので、皆さんでどうぞ」


 アイリーンが自主的に抜けようとする。


 だが


「「「「ダメだ」」」」


 ルーカス以外の全員が反対する。


 もちろん彼らの魂胆は見え見えだ。アイリーンとルーカスを組ませるつもりだ。


 アイリーンの提案は皆の 強い(・・) 否定で却下される。



 再び悩んでいるとライルが思い付いたのか駆け出す。




 戻って来るのを静かに待っているとライルが戻って来る。


「ハアハア……やったぜ……他の奴らと合同でやろう」


 息絶え絶えのライルが持って来た提案に皆、最初は渋るが既に決まった事なので諦める。







 各自が準備運動をして待っていると合同でやる7人がやってくる。


 そのメンツは多種多様だった。

 可愛らしい小柄の少女。

 いかにも親しみ易そうな少女。

 見た目の割にはがっしりしている老人。

 カッコいいダンディな大人の男。

 少しめんどくさそうな青年。

 女の子二人に挟まれて楽しそうな青年。

 海にも関わらず白衣を来ているひ弱そうな男。


 これは家族旅行だろうか。


 姉と弟と妹と兄。

 お父さんと叔父さん、お爺ちゃんの組み合わせかと思ったが皆、髪や目の色がバラバラだ。


 家族旅行では無いならこの人達は何の共通点が有るんだ? とルーカスが疑問に思っているとライルの声に遮られる。


「皆さん来て下さってありがとうごさいます。これからビーチバレーやりますが大丈夫ですよね?」


 ライルの質問にカッコいいダンディ男が答える。


「はい。お誘いありがとうごさいます。我々も人数が足りなくてどうしようか迷ってました」


 お互いに自分達の状況に笑い合う。

 そしてそれと無く近づき握手を交わすーーその瞬間お互いの実力を理解する。


 二人は握手したまま不適にニヤリと笑い合う。

 その様子に全員が感づく。


 一瞬、不穏な雰囲気が漂うがライルが払い去る。


「今日は我々は 遊び(・・)に来ました。そちらもそうでしょう?」

「ええ、我々も 遊び(・・)に来ました。ですから楽しくやりましょう」


 手を離し、お互いに健闘を祈る。


 戦闘にならなくて良かった……


 とホッとするルーカスだった。







 -----


 さてさて、この時点でお気付きの方も多いでしょうが、ライルが連れて来た7人はユーリ達だ。

 ユーリ、サラ、アンジェリカ、ランス、クリフ、サイオン、博士の7人。


 二人一組に成ってチームを組む。


 クリフとファビアンは大丈夫だろうか?

 試合中に腰を痛めて貰っても困る。


 そんな事をルーカスは気にしながら試合は始まる。





 一回戦はランスとサイオンvsラーマンとマーティンだ。


 まさかの魔法師二人と軍人二人の対決だ。

 勝負は明らかでは無いか?


 そうライルがつまらなくなりそうだなあと思っているとランスが提案してくる。


「俺らは魔法を使わない。普通にやろう」


 この提案に皆は驚きで目を見開いたがサイオンはウンウンと頷いていた。


「そちらが良いのであれば、良いのですが。後悔しても知りませんよ?」


 ハンデを貰った事に少し不機嫌なラーマン。売り言葉である。

 普段温厚な彼が重い気迫を (かも)し出す。


 だがランスは重い気迫にケロッとしている。むしろ買い言葉を口にしていた。


「これで、負けた理由が魔法師だからという言い訳が無くなったが大丈夫か?」


 売り言葉に買い言葉。二人の間に火花が生じる。もう既に二人の間にはやる気が満ちあふれていた。




 にらみ合う二人を遮るように試合開始のホイッスルが鳴る。


 コートの広さは 16×8m

 ネットの高さは 2.43m


 端から見ると、隙が無いように見えるが体感はかなり広い。


 試合は10ポイント先取。



 最初のサーブはランスだ。

 ボールを高く上げーー打つ!!

 上空から速いボールがラーマン側に向かうーー


 ーーがネットに引っかかる。


 ラーマン側に1ポイント。


「ランス、力み過ぎだ。落ち着いて行け」


 サイオンがランスにアドバイスする。

 ランスは悔しさで顔をしかめるが相手のサーブに備える。




 マーティンがサーブを構える。その構えを見て皆が驚愕する。

 その構えとはアンダーハンドサーブーーいわゆる下打ちだ。

 良く初心者等が使う。


 だが、マーティンは屈強な軍人。とても初心者には見えない。


 そんな事を考えている内にマーティンがサーブを打つ。


 下からフワリと浮いたボールは放物線を描いてランスの直上にゆっくり落ちてくる。


 ランスの目にも当たり前だが、ゆっくりと落ちてくるボールは見えていた。

 ボールが近づいて来るほどランスの腹は煮えくり返る。


 奴らは俺達を舐めているのか? と。


 ランスはサイオンを制し、そのまま来たボールを思い切り打ち返す。


「舐めやがってぇぇぇぇぇ!!」


 打ち返されたボールはものすごい速さでネットを越え、ラーマン側に向かう。


 しかし、そのまま速度を落とさないまま場外に行ってしまう。


 ラーマン側 2ポイント

 ランス側 0ポイント



「クソがぁ!!」


 ランスは悔しさの余り、足元の砂を蹴り飛ばす。

 砂は虚しく空に散って行く。


 一方、サイオンは冷静に考えていた。

 ラーマン達が本当に初心者なのだろうかと。

 初心者ならばこちらがミスしなければ勝てるが、相手は方面軍最高指揮官達。簡単には行かないのが当たり前。


 だが今は強く見えない。

 ふとこれが挑発する作戦だとしたら……と思い付く。


 サイオンは声を張り上げる。


「ランス!! これは奴らの作戦だ!! 落ち着け!!」


 サイオンに叱咤され、ランスは気づく。


「そうか……コレが奴らの作戦か……やるな。だがここからは反撃だ」


 ランスの目に強い意志が宿る。





 試合はここからどちらも譲らない状況となる。

 お互いに点数を入れ合い、8-8になる。


 サーブはラーマン側。

 サイオンが受け、ランスが落ちてきた所を打つ!!

 勢い良く飛んだボールは正確にコートの端を狙う。


 だが読んでいたラーマンは待ち構える。


 したりと思ったラーマンだがランスはニヤリと笑う。


 視界に入って来るのはサイオン。

 サイオンがネットを越える前のボールに触れ、軌道を変えたのだ。


 ラーマンの要る場所とは真逆の位置にボールが落ちる。


 ランス側 9ポイント

 ラーマン側 8ポイント


 ランス側にリーチがかかる。


 サーブはランス側。


 ボールがラーマンに迫り、レシーブして、マーティンが打つ。


 サイオンがブロックしようとするが、まだ届かない。


 ボールはサイオンを越えるが、背後から現れたランスが打ち返す。

 サイオンを踏み台にしていたのだ。


 不意を突かれたラーマン達は地面にボールを着かせてしまう。


 同時に試合終了のホイッスルが鳴り響く。


 ランス側 10ポイント

 ラーマン側 8ポイント


 ランス側の勝利だ。


 試合の熱さにいつの間にか集まっていた観衆からも拍手を受ける両チームであった。


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