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◆古龍再び……そして婚約指輪

トリミア王国から出発して数日が立ち、俺とアリスは馬車に揺られていた。



「アリスさん、マヤツリまで後どれくらいですか?」


「後、2日だな」



手綱を持つアリスさんは、軽く微笑み答える。

トリミア王国から出てから夜はアリスさんが見ただけで術式が分かり、自分もその魔法を使える特殊スキル聖霊の瞳を持っていたので俺がアリスさんに合わせて改良魔法チューンナップスペルを造り、実演して見せる。

そして昼間、時々出てくるモンスターどもにそれをぶつけるのだ。まぁ剣の打ち合いを少ししたのだが……


閑話休題


さてそんな修行風景を思い出していると



ウォォォォォォォォ!!



…………



「アリスさん、なんか聞いたことがある咆哮ですよね」



「普通、咆哮なんて言葉使わないぞ?………すまん現実逃避して」



「いえ」



だって



ドゴォォォォォォォン!!


あの



フゥゥゥゥゥゥゥゥ〜!!


バラムがいらっしゃるのですから!?



「アリスさん…………ランクEXって普通、滅多に出会いがないですよね?」



「当たり前です」



じゃあなんで出てくんのこの馬鹿バラム〜!?


「スノウ、あの魔法って効くかな?」



「アリスさん、じゃ試して下さい。」



そう言った時、バラムがあの馴染み深い?あの右腕?を前に出す動作をする。

するとあのガーゴイルが数十体に増え、襲ってくる。


「アリスさん、雑魚は任せてくれ。《氷よ貫き爆ぜよ(アイスジャベリン・爆)》」



俺はガーゴイルの数にあわせた数の八面体の氷を放つ。ガーゴイルに当たり、半分ほど貫いた氷は爆ぜ、ガーゴイルは氷の彫刻となる。


「はぁぁぁぁぁぁぁ!!」


アリスさんが魔力を練り始めた。どうやら最大威力でやるようだ。

すると今度は地面から岩の巨兵達が出てくる。



「ギガゴーレム、図体がでかいだけだ《雷よ殺戮者の名のもと滅せよ(スパークインパクト・殺)》」



そして俺は片手をギガゴーレムに向け、通常のスパークインパクトの数倍の黒い雷の砲撃を放ち、ギガゴーレム達を一掃する。

ギガゴーレムを倒した瞬間、またゴブリン達が弓矢を持ってやってくる。



「…………雑魚すぎ《火と風よ戦場より荒れ狂え(テンペスト・広)》」



前回と同じく、火を纏った竜巻でゴブリン達を灰と化す。

それと同時にアリスがバラムの頭上までジャンプして


「《光よ王の名のもとで浄化の斬撃を放て(ホーリーセイバー・王)》」



まばゆい光の斬撃を放ち、バラムを一刀両断する。



「………効いたな」



「効きましたね」



なんだろこの呆気なさは



「スノウ///」



ドン!!



アリスさんに押し倒された…………



「ってなんですか!?」





「フフ///分かるだろ《土よ縛れ(チェーンバイト)》」



地面から鎖が出てきて俺の四肢を縛る。



「…………もしかして//」


「ああ///本当にお前は最高だ」



「ここ///外です!?」



「いいだろ///もう待てない」



「にゃあぁぁぁぁぁ!!」



☆☆☆数時間後☆☆☆☆



「うう///」



足腰が立たない///


「あ〜すまん///やり過ぎた」



「…………もうお婿にいけない///」



だって///あんな激しくて無理やり///



「…………もらってやる///」



???



「今、なんて?」



「だから私が婿にもらってやる///」



「えっ!?」



「私じゃダメか?」



………思い返してみれば朝からアリスさんの顔を見て起き、昼間は馬の手綱の持つアリスさんの横にいて、夜はアリスさんと修行して最近では夢にもアリスさんが出てくる。



「…………悪くないかもな」



「ならこれ///受け取ってくれ」



そしてアリスさんの手から二つの指輪が渡される。



「普通、男からじゃないか」



「いいじゃないか///」



まぁいいか。そして俺は真っ赤になったアリスさんの左手の薬指に指輪をはめ、今までの愛を込めて、クチビルを合わせる。

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