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第二の人生なんて言葉、大嫌い

作者: ヌベール

とうとう仕事をリタイアした。

まだまだ年金は出ないし、頑張ってあと4、5年くらいは働くつもりでいたので、ちょっと自分自身ショックである。

別に会社から辞めて欲しいとか、もう要らないとか、そういうことを言われたわけではなく、逆に上司からは、働く気力が戻ったら、いつでも帰ってきてくれと言われた。

その言葉は嬉しかったが、自分で、体力、精神力の限界がきてるな、とつくづく感じてしまった。それで、自分から、退職を申し出た。寂しかった。

同僚たちも、皆惜しんでくれた。特に私が仕事を教えた後輩たちは、ほとんどが残念ですと言ってくれた。

ありがとう、こんなに早く辞める時が来るとは思はなかった、そう言った。


実際身体はボロボロで、これからいろんな医院に通院しなければならなくなるだろう。

これから年金をもらえるようになるまで、妻の収入に頼りながら貯金を食い潰すのは心細いから、医院通いが終わり、体調が戻ったら、また何か軽い仕事でもしたいとは思っている。


それにしても私は志だけはまだまだ一人前で、体調が戻ったら、なるべく人の役に立つ仕事がしたい、ボランティアとは言えないが、なんらかの形で世の中に貢献したい、などと理想だけは高く掲げている。ちょっとお笑い草だが。


私のような者に、そんな理想的な生き方ができるだろうか?

ま、とりあえずは身体を回復させてからだ。


それにしても、最近歳はとりたくないとつくづく思う。

大体、10代くらいの頃は、まさか自分がこんな歳まで生きるとは想像もしていなかった。

いや、子供の頃は、17くらいでキレイなうちにさっさと消えたいなどと、おかしなことを考える子供だった。

それが17を過ぎ、あれよあれよと結婚生活に入ると、もう自分の命は自分のものではない。

親とはうまくいかなかったから、親のために生きようという気持ちはやや希薄だったが、妻と子のためには、どうしても生きなければならなかった。それはこれからも同じである。


さて、とりあえず週明けには酷い腰痛を治すべく、整形外科へ行き、その他もろもろ……


まあ体のことはもういい。もう少し高尚な、生き方、生き様の話をしよう、と思ったが、

まだそちらの方は考えがまとまらず、見通しも立たないので、また別の機会に書くとしよう。

よく第二の人生というけれど、俺は今その入口にいるのか? 老人くさくて嫌だな。

こんな言葉大っ嫌いだ。だって、人生は一度に決まっているじゃないか!

皆そういう時どんな気持ちになるのだろう。

私は、なんだか少しの期待と、少しの希望を感じている。まだまだ気持ちは若いのだ。

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