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プロローグ
GA文庫大賞一次選考で落ちました。
供養のために載せます。読んでくれると幸いです。
――親愛なる我が息子へ
これを読んでいる時、おそらく私はこの世にいないだろう。
だけどどうか嘆かないでくれ。学校を卒業するまでクィエルには戻らないでくれ。
私は一度、お前を拾ったことを後悔した。
だが、その後悔すらお前は覆してくれた。
お前と出会って、先祖の過ちに気付いた。我々自身の過ちに気付いた。
私の命はここまでだが、お前は私の志を継いでくれると信じている。
流されるままだった私をここまで変えてくれたのだ。クィエルを変え、国を変えてくれると信じている。
許してくれとは言わない。ただ、今は耐えてくれ。
このおぞましい制度を一緒に壊せなかったのは残念だが、必ず成し遂げてくれると信じている。
お前に、ディムに、精霊たちの祝福があらんことを。
父ベネディクトより、愛と祈りを込めて
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