出しの素はお役立ちアイテムです
「これって何ですか?」と『醤油』と書かれたビンと『味噌』と書かれた樽を指さす。
「これかい?こっちは『ショウユ』と言って、こっちは『ミソ』と読む。料理に使う調味料じゃな。とても美味しいんじゃが、使い方を知らんと難しいかもしれんなぁ。ちょっと味見をしてみるかい?」とおばあちゃん。
「いいんですか?」
「よいよい、若い人が興味を持ってくれたのが嬉しゅうてなぁ。ちょっと待っとっておくれ」と店の奥に行ってしまった。
少し待っていると、トレーにお皿を載せて戻ってきた。
「待たせてすまんなぁ。こっちが醤油を塗って焼いた『焼きおにぎり』。こっちは味噌を使った汁物『みそ汁』じゃ」とほんのり湯気が上がったトレーを渡してくれた。
「おにぎりですか!やったぁ」と思わず声を上げてしまった。
「ほぉ、知っておったのか」
「はい。おじいちゃんがよく作ってくれて僕の大好きな食べ物です」
「ほっほっ。それは良かった。ゆっくりおあがり」とレジの横の机と椅子を勧めてくれた。
「ありがとうございます」と礼を言って一口食べる。おにぎりは香ばしい香りが食欲をそそる。外はカリッ、中はふんわりしていた。
「おいしい。『焼きおにぎり』っていうのは初めて食べたけど、とっても美味しいです」
「ほうかほうか、そんなに喜んでくれるとはのぉ。そっちの汁も冷めんうちにお上がり」と汁を勧める。
「はい、いただきます」と返事をして、器に口をつけゆっくりとすする。
一口飲みこむと体の奥にまでじわーっと浸み込むようなぬくもりを感じる。
「こっちも初めて食べましたが、何だかホッとする味ですね」
「それがみそ汁というものじゃ。一口飲むと家を懐かしく思う。そんな汁じゃ。どちらも気に入ってもらえたようでよかった」と目を細めて笑うおばあちゃん。
「この料理の作り方って難しいですか?」と聞いてみる。(皆も食べたら「おいしい」って言うだろうなぁ)
「ふむ、そうじゃのぉ・・・・せっかく若いもんが興味を持ったんじゃ、どれ作りやすいように出汁の素になるものをこしらえてやろうかの。それを使えばあんまり難しくないじゃろう」と店の棚の物をいくつか手にして、奥に行ってしまった。
(大丈夫かなぁ・・・)としばらく待っていると、「ほれできたぞ。これを水に浸して沸いた頃に頃に取り出し、野菜を軽く似て味噌を溶かせばよいじゃろ。こっちの醤油も色々使えるが、焼いた肉などちょっとずつ垂らして好みで加減しながら食べるのがいいじゃろ」と何やら袋に入ったものを渡された。
「ありがとうございます。じゃあ、この袋に入った物と醤油・味噌をください」
「ありがとさん。初めは味加減が難しいじゃろうがそれが『家庭の味』と言うものじゃ。頑張ってな」と言われた。
(『家庭の味』って言うのは今一つよくわからないけど)「頑張ります!」と支払いをする。
醤油は1ビン銅貨5枚、味噌は1袋銅貨4枚、袋に入っただしの素は銅貨3枚で合計銀貨1枚と銅貨2枚だった。
☆☆☆☆☆に
ポイントしてもらえると嬉しいです。
頑張って書きます!
醤油・味噌・だしの素の支払金額を書きました。




