ため息の数だけ幸せが逃げていくぞ
「では、ありのままに言います。じいちゃんから貰ったこのバックに回収した肉を入れていたら、解毒されて食用になって出てきたんです。せっかくだから『食べてみよう』って話になって皆で焼いて食べてみました」
「・・・・・・・・・・・・・。お前のじいちゃんたしかリュータローだったな。そのバックかぁ・・・・。はぁ・・・」と盛大にため息をつくギルティス。
(僕のせいじゃないよ・・・・・ね?)
「まったく、問題ばかり引き起こしやがって。フォローするこっちの身にもなってみろってんだ」
「すみません」と反射的に謝ると
「いや、お前じゃなくてじいさんにだ。争いの種にしかならんようなものを作りやがってあいつ。まぁ、その価値が分かっていないお前だからこそ、渡したんだろうがな」
「はぁ」
「ま、あまり目立つことはしないことだな。と言ってもこいつらを連れてるんじゃ無理だろうがな」と僕の周りを見る。
3人はお腹もいっぱいになり、暖かい日差しが入る窓辺でウトウトしている。
のんびりしたムードの中、一人ピリピリしているのが馬鹿らしくなった様子で、呆れたように「はぁ」ともう一度ため息をつくギルティス。
ウトウトしていた目を片方だけ開けて「ため息の数だけ幸せが逃げていくぞ」とココ。言うだけ言ってまた目を閉じる。
「お前にだけは言われたくないね」と苦笑いで返す。
「いろいろ迷惑をかけてすみません」と言うと、「お前が悪いんじゃないから気にするな」とポンポンと優しく頭を叩かれた。
よし、このタイミングだと思い、「あのぉ、討伐した素材って買い取ってもらえたりしますか?」と聞いてみる。
「変異種の素材か。めったに出回らない代物だな。さっき皮と爪を見せてもらったが、他にもあるのか?」
「皮と爪はもちろん。話に出た肉と分離された毒があります」
「変異種の毒だと!」
「はい、何とも便利なマジックバックが、解毒分離した毒をビンに詰めて出してくれました。かなり強い毒みたいです」とビン詰めされた毒を何本か出す。
《ワイバーン変異種の毒。通常種より少量でかなりの効き目。鑑定師のレベルによっては検出されない為、暗殺にも使用可能。使用する際には細心の注意が必要です》
と鑑定で出ている。ギルティスもある程度の鑑定ができる様子だったので、詳しく伝えずにビンを出す。
☆☆☆☆☆に
ポイントしてもらえると嬉しいです。
頑張って書きます!




