正直に言います
ドカドカと廊下を歩きギルド長の部屋へ。後ろを振り返ってから扉を閉めるギルティス。
パタンと閉めた後僕の方を振り返り「で、何がどうなってああなったんだ?」
「え?(何から説明していいのか全く分かりません)」
「あぁ、つまりだなぁ」自分の言葉足らずに気づいたのか頭を搔きながら何から聞くべきか考えている様子。
「まず、変異種たちは平原にいたのか?」
「僕たちが平原に着くより先に姿を確認しました。王都の近くまで来ていたようです」
「そうだったのか。間に合ってよかった」と新しい情報に驚いている。
「で、どうやって倒したんだ。かなりの数だっただろう」
「えーと、まず変異種かもしれないってことで、ラングが『状態異常無効と防御力UP』をかけてくれました」
「なんだと、ケットシーはそんな力もあるのか。それで?」
「やる気満々のリューが『アイスカッター』でワイバーンの翼を切り、落としていきました」
「小さくてもやるじゃないか、そのドラゴン。さすがだな」とリューを褒める。褒められたリューも、
「楽しかったよー」と返事をする。(ワイバーン相手に『楽しかった』でいいのか?)
「『楽しかった』か・・・・・」とギルティスも僕と同じ思いになったようで、少し遠い目をする。
「でリューに負けじとココがはりきって、天狐の姿になって蹂躙して終わりました」と簡潔に伝える。
(間違ってないしね・・・・)
「・・・・・・・・・・・・・・・」突っ込むことさえしないギルティス。
「はぁ、大丈夫だろうとは思っていたが、ここまでとは・・・・・。で、肉っていうのはどうした?」
「(忘れてくれてたらよかったのに…)倒したワイバーンを回収した素材の中に肉があって、食べられることが分かったので『食べてみよう』ってなったんです」
「そんなばかな話があるか!ワイバーンは倒すと毒袋の毒が体中に周り食べられる部位はないはずだ。まさか、毒のまま食べたのか!天狐なら大丈夫かもしれんが、お前ら死ぬぞ」とやや慌てて言う。
「ちょっと待て。『童なら』とはなんだ。確かに毒に侵された肉を食うとちょっとピリッとして、それもまた美味だが童も普通に美味い肉が食べたいぞ」
(食べたことあるんだ。毒の肉。しかも美味しいんだ・・・)
「お前の話はいい。しかし、ということは毒が無い肉って事だ。何をした。正直に話せ」と硬い表情になり、僕を見る。
(これはもう言うしかないよね・・・・)
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