ペチペチは本当に痛いんですよ
『ペチペチ』『ペチペチ』
「リュー、痛いぞ」「コータ、起きてー」の声ではっと起きる。
(なんか前にもこんなことがあったような・・・・)
「あぁ、もう朝かぁ。久しぶりのベッドで眠ってしまった。リューも眠れた?」
「よく寝たー。コータが寝ちゃってつまんなかったから、コータの顔で遊んでたー。で寝た」
(?)
なんだか不穏な話になった。思わずペタペタと顔を触るとみみず腫れが治ったような跡がある。
(リューめ・・・・)今夜からは先にリューを寝かしてから寝る決意をしたコータだった。
「朝ご飯を食べたらギルドにでも行くか。魔物との戦いにも慣れておきたいから、魔物の素材の採集の依頼でも受けてみよう」
朝からテキパキ働くリリーの姿に元気をもらって朝食を食べ、ギルドに行ってみることにした。
ギルドカウンターのミーシャに初心者にお勧めの狩場を聞いてみると「デカントの森ですね」ということだった。出てくる魔物もあまり強くなく、町からも数時間で行ける場所だそうだ。
依頼ボードで「デカントの森」を探すと『一角ウサギの角』『モグモグラの爪』『スライムゼリー』の納品依頼があった。3枚を取ってカウンターに持っていく。
「また複数依頼ですか。まぁ、いいですけど失敗しても知りませんからね」と受けつけをしてくれた。
「さぁ、初めての依頼だ(薬草の依頼も受けたけど、森には行ってないからな)。頑張るぞー」
町の入口の衛兵にじろっと見られながらも、何も言われずに出ることができた。
話によると町の北側の道を歩いていくとデカントの森らしい。薬草もそこそこいいお金になったので、道々採集もしながら森に向かった。
今日もとてもいい天気。リューもご機嫌で頭の上で鼻歌を歌っている。
(なんか聞いたことがある歌だなぁ)「リュー、何て歌だ?」
「リュータローがよく歌ってた。何て歌かは知らなーい。『ラン ラン ラーン・・・』」
「・・・・・あ、分かった『何とかは続くよどこまでも』って歌だ。旅の夢をつないでるとかなんとかって歌だった。僕たちの旅にぴったりかもね」
陽気に誘われるようにご機嫌に歩いていると、ピコーンと鑑定さんからお知らせが来た。
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