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ギルドへ報告

今日は少しだけ長めです。

包んでいた大きな葉っぱを皿代わりにしてステーキを乗せる。

そのままかぶりつくのでも良いかなと思いながらも、せっかくなのでゆっくり味わえるように1切れずつナイフで切っておく。


塩コショウと簡単な味付けだが、包んでいた葉っぱの香りが付き爽やかさがUPしている。


一切れ口に入れてみると、ハンバーグとは違い(当たり前だけど)もぎゅっと噛み応えがある。『固い』というのではなく、噛むごとにじゅわっと肉の油が解けて赤身の部分と混ざり合い、いくらでも食べられそうな味わいだ。


「さっきのハンバーグサンドも殊の外旨かったが、やはり肉はこのように食べるのが一番じゃな」とココ。

「肉―。うまーい!」とクルクル回りながら喜ぶリュー。

「噛めば噛むほど旨い肉ってあったんだにゃ・・・・」とラング。


初めて食べるワイバーンステーキをみんなで思う存分味わいルンルンで王都に戻る。


鼻歌が出そうなくらいルンルンでギルドに戻り、扉を開ける。

それ程勢いよく開けたつもりはなかったが、空いた扉に一斉に注目が集まる。


「おぉ、無事だったか。あまりに遅いので救援の部隊を編成して今向かおうと思っていたところだ。怪我はないのか、大丈夫か!」とすごい勢いで歩いて来たギルティス。


あまりの勢いで向かってきたので、思わず後ろに下がってしまった。

「あの、えーっと、大丈夫です」と周りを見ながら答える。その答え方が申し訳なさそうに見えたのか、


「やはり変異種の群れは難しかったか?まぁ、気にするな。・・・うむ、この後どう編成するかが問題だな」と腕組みをしながら、ギルドの幹部らしき人と話し込み始めた。


(あれ、これ何か話が違う方向に行ってる?ゆっくり食べちゃってたけど、そんなに遅くなったかな?)

「大丈夫ですよ。全部討伐してきました」と慌てて話し合い中のギルティスに言う。


「そうか、それは大変だったな・・・。で、今後の対応だが・・・・・・・・・・・・・・ちょっと待て・・・。今何と言った」


「ココとリューがやる気満々で、全て討伐してきました」

「・・・・平原の話だよな」

「はい」

「変異種かもしれないという事だったが・・・・」

「えぇ、変異種でした。大部分が毒に侵されていて大変でした(食べるのが)」

「本当にか?」とどこまでも信じられないという様子のギルティス。周りの冒険者たちも固唾をのんでやり取りを見ている。


「えーっと、本当なんですけど・・・・・。狩ってきた素材を見てもらったら分かるでしょうか?」と回収した皮や爪をゴソゴソと取り出す。


「確かにこの皮の色は通常種とは異なる。色もそうだがかなり固い。爪も通常の物より大きく鉤になっている。どれも傷がほとんど見られない。どうやって倒したんだ・・・・」と言葉を無くすギルティス。

(ココがはりきってみじん切りにした皮はマジックバックが補修してくれていました・・・・)


そんなギルティスの様子を見て「うおぉおおおおおおおおおお!」とギルドに大歓声が上がる。


「これで俺たち行かなくていいのか?ランクが上がったのをこんなに後悔したことはなかったぜ」

「家族に『もう戻れないかもしれない』って言って出てきたんだ。ぐすっ。もういいんだな・・・」

「すげえな、あいつまだ子どもだろ」「やっぱ俺も従魔欲しいな」「ばか、あいつの従魔がおかしいんだよ」など、周りは言いたい放題。まるでお祭り騒ぎだ。


「大丈夫だとは思っていたがあまりに遅いんで心配したぞ。よくやってくれた。ここのギルド長として礼を言う」とギルティスが僕の頭をガシガシなでる。


褒められて思わず「すみません。2人がはりきってあまりにあっけなく討伐したんですが、美味しそうな肉が手に入ったので食べてました」と素直にそのまま言ってしまった。


「・・・・・・・・・・・・・・・」嬉しそうにガシガシなでていた手を止めて、僕を『ギョッ』とした顔で見る。


「ちょっと待て。ワイバーンの肉は毒に侵されている部分が多く、食用にはできないはずだ」と問い詰めるように見てくる。


「えーっと、これにはいろいろと訳がありまして・・・・(しまった。つい言ってしまった)」


「奥まで来い!」と半ば襟首をつかまれるように奥に連れて(連行されて)行かれる。


☆☆☆☆☆に

ポイントしてもらえると嬉しいです。

頑張って書きます!

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