この貸しは高くつくぜ
「そろそろ本題に入るぞ。俺もいろいろ立て込んでて時間が無くてすまんな。盗人たちを捕まえた懸賞金は金貨100枚になる。それと、お前のランクだが・・・・」とリューと天狐を見る。
「ドラゴンと社の天狐を連れている奴のランクが低いとかえって目立つ。かと言って、一気に上げるのも目立つ。という事で、間を取ってCランクにすることにした」
「えっ。そんなにですか?」
「考えてもみろ。薬草とか採取がメインのランクの奴がドラゴンを連れてるんだぞ」
「・・・・・変ですね・・・・」
「だろう。なので今日からお前はCランクだ。後でカウンターに寄ってカードを書き換えておけ。Cランク以上の冒険者対象の招集依頼もあるから、必ずギルドの依頼を確認しろよ」
「はぁ。もし確認していないとどうなるんですか?」
「各自の事情は考慮されるが、やむを得ない事情以外は罰則の対象となる。まぁ、ギルドの職員が個別に連絡を取ったりするから、罰則の対象となるのはよっぽどだがな」
「連絡ですか?」
「あぁ、この街にいる時はどこの宿に泊まっているか申告をしてもらう。ギルドのランクはこの国全土で有効だから、この国にいる間は立ち寄ったギルドで宿の申告をしてもらうことになる。まぁ決まりだからすまんな」
「急ぎの旅でもないので、僕でお役に立てるなら頑張ります。とりあえず今は『うずまき亭』に泊まってます」
「あぁ、あの風呂が怪しい宿だな」
「そうなりますねぇ・・・。宿の方は皆さんいい方ばかりでしたので、何も問題が無いといいのですが・・・・」
「あの宿はギルド職員の家だ。俺も何か裏があると思っている。今後の調査対象になる予定だ」
「そうですか・・。サクラさんやヒナタさんたちに疑いがかからないといいのですが・・・・」
「お前もホントお人よしだな。まぁお前のそんなところを気に入ってこいつも付いて行くんだろうがな」と天狐を見る。
「そうだ、忘れてた!」と慌てたようにギルティスを見る。「一緒に旅をするのに冒険者登録をした方がいいと思うんですが、できますか?」
「こいつのか?」と天狐を指さすギルティス。
「指をさすな。童もこ奴らと冒険がしてみたい。街を移動するなら冒険者登録をしておいた方がいいのじゃろう?」
「そういう事にはなるが・・・・。まったく、この貸しは高くつくぜ」
「ふむ、そうだなぁ」とラングを見る天狐。
僕たちの話に飽きて陽だまりで寝そべっていたラング。突然見つめられて「なんにゃ」と顔を上げる。
「お主の回復の力はなかなかのものじゃった。童にかけたものより少し強いものもできるかのぉ?」とラングに聞く。
「おいらはケットシーの王にゃ。悪いところを直すのはお手の物にゃ」と寝ぼけながらも胸を張って威張る。
「なら、頼んでみようかのぉ」と意味ありげな天狐。
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