従魔の湯
(なんだよ、気になるじゃないか・・・。でもまぁ、とりあえず怒られなくてよかったかな)
「はぁ、ほんとに疲れた」とベッドに仰向けに転がる。
「じいちゃん、何したんだろうな・・・・・。どう思うリュー?」とリューに話をふる。
(そういえばこいつ、ギルティスがいる時におとなしかったな)
「さっきのはギロッて睨んで怖いやつー。リュータローはすごいやつー」とおとなしくしていたた理由を言う。
「さすが王都のギルドマスターって感じの人だったね。ラングは?」とラングを見ると、
「お前、さっきは気付かなかったけど口の周りベッタベタで汚い!」口や手が料理の汁やタレでベタベタになっていた。
「ご飯旨かったにゃー。でも、つい歌ってしまって反省にゃ」と耳を嬉しそうに立てたり、しゅんとたらしたり忙しいラング。
「やってしまったことはしょうがない。次からは気をつけるんだぞ」と言うと
「頑張って覚えとくにゃー」とガッツポーズ返事。(大丈夫かなぁ)
「とりあえずラングもベッタベタだし、クタクタだけどお勧めのお風呂に行ってみるか」
一階に降りて、カウンターにいたヒナタに場所を尋ねると、廊下を真っ直ぐに行った突き当りということだった。
「今空いていると思うので、ゆっくり入れると思いますよー」とヒナタ。
(食堂で注目を集めてしまったかもしれないし、ちょうどよかった)
「ありがとうございます。せっかくなので、ゆっくり入ってきます」と答えて風呂に向かう。
廊下を歩いていくと、3種類の暖簾がかかった入口があった。
「えっと、男湯・女湯・従魔の湯か。みんなで入るなら従魔の湯かな。注意が書いてある。何々?」
『・超大型の従魔はご遠慮下さい
・排水が詰まるので中でのブラッシングはお控えください
・従魔同士のトラブルにご注意ください』
「そっかぁ、いろんな従魔がいるんだなぁ。ちょっとドキドキするけど、ここまで来たんだし行ってみるか」
『従魔の湯』と書かれた暖簾をくぐる。脱衣場(従魔は脱がないけど、主人用かな?)もかなり広かった。
誰もいないことに安心しつつ、服を脱いで棚の籠に入れる。
「ラングも脱げよ。っていうか服も洗わないとダメだな。ブラッシングはダメだけど、洗濯はいいのかなぁ。まぁ、怒られたら謝ろう」
リューはもちろん服なんて着てないので、そのまま僕たちを待っている。2人分の服を持って湯煙の方にむかう。
壁を回り込んで「うわー、すごい」と思わず目を丸くしてしまった。
それは東の国で言う露天風呂だった。
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