ペチペチは痛い
「!?」思わず飛び起きてしまった。あまりの勢いにリューを起こしてしまい、「なんでもないから」と
寝かしつける。そっとタープを出て「ファイア」とつぶやく。
すると手のひらの上に『ぼうっ』と光る炎が出た。
(すごい。僕でも使えるなんて)あまりの嬉しさに何度も繰り返していると、魔力切れになってしまった。
『ペチペチ』『ペチペチ』
「リュー、痛いぞ」「コータ、なんでこんなとこで寝てる」の声ではっと起きる。
(そうだ、ファイアができるのが嬉しくてついやりすぎてしまった。魔力が切れるとこうなってしまうのか、気をつけないと)ある程度寝ると魔力も回復するようで、今は何ともない。そういえば、昔じいちゃんに「コータは大きなケガをしないし、かすり傷もすぐ治ってしまうのう。さすがわしの孫じゃ」と言われた。ひょっとしたらじいちゃんのようにスーパー回復力があるのかもしれない。
「リュー、見ててくれよ。『ファイア』」と手のひらに火を出して見せる。「すごーい、コータ。いつ覚えた?」とリューもびっくりした様子だった。
簡単な朝ご飯をすませ、「さあ、今日こそガロンダに行くぞ」と出発した。
途中薬草などを採取したり、一角ウサギを狩ったりしながら順調にすすんだ。
一角ウサギは紫色の角をした変異種も現れたが、やる気満々のリューに秒殺され、素材をありがたくいただいた。変異種の紫色の角は刺されると毒やられになるようで、あぶないところだった。リューにいわせると「俺は毒やられになんないから楽勝!」ということだった。
そんなこんなで、昼過ぎにガロンダの町が見えてきた。
「あれがガロンダの町だ。あそこが門らしい」町の出入りはそれほど多くないが、列ができておりそこに並んだ。
「はい、次の人。なんだお前!その頭の上は!」
まさかの事態です・・・・。
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