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ガッツリ食べられる物をお願いします

カウンターのお姉さんに挨拶をして、部屋に向かう。

「階段上がってすぐ。ここか。よいしょ」と扉を開けようとしたら、動かない。

「あれ?鍵は開けたのにおかしいなぁ」とガタガタやっていると、音が聞こえたのか下からお姉さんの声が。


「お伝え忘れたのですが、扉は横に開けてくださいねー」とのこと。

「横?」扉の取っ手をつかんで横に動かしてみる。

「開いた!」(ほんとにじいちゃんの部屋みたいだなぁ)


中に入るとすごく広いわけではないが、のんびり落ち着く雰囲気。

家具も年代を感じる深い色合いのテーブルやタンス。部屋の明かりは木枠に紙が貼られていて、うすぼんやりと周りを照らしている。奥にあるベッドは畳の上に布団が敷いてあった。

「なんか宿に入ってずっと思ってたけど、じいちゃんの部屋みたいだ。じいちゃんもここに泊まったことあるかなぁ。知ってたら喜んだだろうね」


じいちゃんの事を思い出しながら、ベッドに横になるとつい眠ってしまいそうだった。そんな僕の様子を感じてか、

「コータ。お腹空いたー」とリュー。

「・・・ごめんごめん。下に行くか」と起き上がり、「休憩終わってるかな」と食堂に向かう。


休憩は終わっていたようで、席に座ることができた。(何にしようかなー)と周りをキョロキョロしていると、女の子がやってきた。


「いらっしゃいませ。初めての方ですか?」

「はい。今日王都に来たばかりです。こいつらが『お腹が空いた』って言うので・・・何かお勧めはありますか?」

「この店は『東の国』の料理が自慢なんです。小腹が空いたときにぴったりの『おにぎり』からボリュームたっぷりオーク肉の生姜焼きまで何でもできますよ。お腹が空いてるならガッツリ食べられる物がいいですか?」

「そうですねぇ。リューどうする?」と聞くと

「「いっぱい食べるー」」と、当然だろうと言わんばかりに即答してくる。(ちゃっかりラングものってきたな)


小さくてもそこはドラゴン。リューの勢いにびっくりしながらも、「わかりました。ではガッツリ食べられる物をご用意しますね」と女の子。

そのまま厨房に戻ろうとしたのを呼び止めて、

「すみません。僕はおにぎりをください。『梅干し入り』ってできますか?」と聞くと、

「もちろんです。お味噌汁もつけますね」とペコリとお辞儀をして行ってしまった。


「おにぎりなんて久しぶりだなー。母さんの弁当で食べたっきりだからなぁ」

「ガッツリ食べれるー」「肉―」と2人も嬉しそう。ラングは鼻歌まで歌ってご機嫌だ。

「ラング。歌うのはほどほどにしとけよ。周りが迷惑する」

「わ、わかってるにゃ。おいらの歌には魔力がこもってるにゃで、普、普段から気をつけてるにゃ」


(怪しい・・・・。絶対油断してたな・・・・・)


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