表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

41/195

隊長登場

街道をぽてぽて歩いていく。周りの景色を見ながらこんなにのんびり歩いたのは久しぶりな気がする。


子猫サイズになったラングは歩くのが大変なので、僕の服の胸ポケットにもぐり込んでいる。時々肩辺りまでゴソゴソ上がってくるのだが、首筋や頬にほわほわの毛があたるのがくすぐったくて気持ちがいい。(気持ちがいいけど、なんだか匂うな。王都に着いたら風呂でも一緒に入ろうかな)


リューは相変わらず、目に留まるものにふらふらと飛んで行っては戻ってくる。あんまり遠くまでは行かないので好きなようにさせているが、たまに口元がテカテカ光っているので小腹を満たしているのだろうと思うことにした。


ハイネの村を出て寄り道をしたとはいえ、ずいぶん北に進んできた。道端に咲いている草花も村ではあまり見かけない品種だったりする。(なんて言う草なのかなぁ)とじいっと見ていると、


『ピコーン』

《くっつき草。この辺りではよく見かける草。使用方法によっては役に立ちます》

《冬虫夏草。背丈が低いのでくっつき草の群生地ではなかなか発見されないレアな草です。薬効効果もあり、高値でも売れます》


「おぉっ、よくわかんないけど、錬金で使えそうな草だ。ちょっと採取しておこう」

と僕が採っていると、子どもが遊びで取っているように見えるのか「あれで遊ぶのは懐かしいな」とか「遊んでないで早く帰れよ」など声をかけられた。


くっつき草は取り切れないくらいあるので、ほどほどにして冬虫夏草はあるだけ採ってしまった。タムの村でも役に立ったので、薬効効果のあるものは採れる時に取っておきたい。


採取しながら歩いているとやっと王都の門が見えてきた。どうやら、貴族が入る門と庶民が入る門は別らしい。

同じような身なりの人がたくさん並んでいる方に僕も並ぶ。長い列なのでずいぶん時間はかかりそうだ。リューがパタパタ飛んでいると目立つので、僕の横に並んで歩いている。こういう空気が読めるようになったリューを褒めてあげようと思い、「リュー、飛んでる方が楽なのにありがとう」と言うと「美味しいごはん食べるー」という返事が返ってきた。リューなりに考えたんだろうけれども、理由がそれか・・・・。まぁ、結果オーライだけどね。


列が進むと衛兵が一人一人確認しているのが見えた。何も悪いことはしていないが、何だかドキドキする。

「はい、次!」とうとう僕の番が来た。冒険者ギルドのカードを見せる。

「ほう、こんな子どもなのに冒険者か。そっちは従魔の『ドラゴン』だと!」

突然大声を出した衛兵に注目が集まる。


「どうした?何かあったのか」と数人の衛兵が集まってくる。

「いや、すまん。『ドラゴン』なんて数年ぶりに見たもんで大きな声を出してしまった」

「・・・ほぅ、『ドラゴン』だと?」と少し厳つい顔で全身鎧の兵士が来た。(何かオーラが違う・・・・)

集まっていた衛兵たちは「隊長!」と声をそろえ姿勢を正す。

(隊長だって!!)


☆☆☆☆☆に

ポイントしてもらえると嬉しいです。

頑張って書きます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ