何かいろいろすごいですよ
《鑑定 薬草・上薬草・毒消し草 役に立つので採取をお勧めします》
とお知らせが響いた。
おぉ、さすが鑑定。「ちょっとこの辺の草を取っていこう。役に立つんだって」
「わかったー。どれがいいの?リューも手伝う」とリューもやる気なので、見本を見せて採取してもらうことにした。「リュリュー♪」とご機嫌で飛んで行ったリュー。
しばらくすると「たっだいまー」と大きな花束を抱えるようにしながら戻ってきた。「すごいなリュー。
助かるよ」と言うと、嬉しそうに目をほそめる。あまりの可愛さに思わずガシガシと頭をなでてしまった。
「さぁ、僕もずいぶん取れた。じいちゃんのマジックバックにしまっておこう。えーと『鮮度はそのままで』でいいかな」
その後も採取しながら歩き続け、夕方になってきた。「まだつかないねー」とリュー。「ガロンダ、思ったより遠かったな。途中採取もしたから思ったより時間もかかってしまった。今日はこの辺りで野宿だな」
など、リューと話をしていると「キュー」という鳴き声とともに街道の横の森からウサギの魔物がでてきた。
「一角うさぎだ。気をつけろ!」と僕が言うと同時に「なんだー!」と突進するリュー。突進しながら平手打ちをかました。(ドラゴンパンチ?)不意打ちをくらった一角うさぎは「キュー」という鳴き声を残して倒れた。
「すごいじゃないか、リュー」と声をかけると「つよーい!」とどや顔のリュー。あまりの顔に笑いそうになったが、ここで笑うとへそを曲げられるので「すごいすごい」とガシガシなでてやる。
「とりあえずリューのお手柄で肉も手に入った。めしでも作るか」といったものの(しまったな、鍋でも持ってくるんだった。こんな便利なカバンだって知らなかったしな・・・)とやや恨めしそうにカバンをじっとみると
《調理道具を出しますか?》とお知らせが。さらに《龍太郎のお得なキャンプセットもあります》とまさに神からの声のようなお知らせ。「じいちゃんすげー。神だ!」と自分の準備不足を棚に上げていそいそと引っ張り出した。
「えーと、包丁にまな板、鍋に皿、フォークまである。こっちは簡単かまどに、ランタン、タープに寝袋」「じいちゃん、ホントにありがとー」と思わず空に向かって大声で言ってしまった。
というわけで、採取した薬草と一緒に肉を炒めようとかまどに火をつける準備をしていると、「リューがするー」とやってきて、口から『ぼうっ』と火を噴いた。
「おぉ、リューすごいな」「へへっ。こんなの簡単さ。肉いっぱい入れてくれよな」
リューのおかげで薬草炒めが完成。淡白なウサギの肉とほろ苦い薬草炒めだが、初めて作ったご飯はとても美味しかった。
リューの寝息を聞きながら寝袋でゴロンと横になる。
(僕もリューみたいに魔法が使えたらいいのにな・・・・)そう思った時、
ピコーン《ファイア を覚えました》
☆☆☆☆☆に
ポイントしてもらえると嬉しいです。
頑張って書きます!




