表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

32/195

焚火くらいのファイアウォール

「さぁ、錬金開始だ!リュー、僕の錬金が周りに見えないようにさっきやった『ファイアウォール』で壁を作ってほしいんだけどできる?」

「できるよー。せーの」

「ちょっ、ちょと待って!(あの威力でされたら困る)高さは僕の背より少し高いくらい、威力は焚火くらいの炎でいいからね。できそう?」

「まっかせてー。せーの」とリューが少し高く飛び上がり『ファイアウォール』と言うと、僕の周りに炎を壁ができあがった。


「ちょっと!大丈夫なの!」と心配する商人の声が聞こえたが、

(今は錬金が先。誰かが近づいてくる前に終わらさなきゃ)

出してもらった木材や鉄鉱石をマジックバックに入れる。

折れてしまった車軸と車輪を見て「車軸はこの太さと長さ。車輪の大きさはこれで、デザインはこんな感じ」とつぶやきながら、バックに手を入れる。ずしっと重みが伝わってくると、ずいっと引っ張り出す。


木材はあまりに長いので出すのも大変だったが、滑かないい仕上がり。車輪もツヤツヤでバリもなく良くできていた。「上手くできてよかった。せっかく作ったんだから長く使ってもらえたらいいな」と出来上がったものを見ていると、


『ピコーン』

《『強化』の魔法を覚えました》

「・・・・・」

(旅に出ると決めてから、何かいろいろできすぎな気もするけど、役に立つならいいか・・・な)と深く考えるのを止めた。


「リューありがとう。終わったから、消していいよ」

「はーい」とリューが降りてくる。パタパタと飛んでいるリューに注目が集まって、僕の方を気にする人が少なかったから良かった。


僕の姿が見えるようになり、「大丈夫なの?」と商人が近づいて来た。

「車軸と車輪できました。これでどうでしょうか」と錬金したものを見せる。

商人はそれぞれを手に取り、驚いたように目を見開く。


「こんな道具も満足にそろっていない所でこの出来栄えは素晴らしいわ。あなたの名前は?どこの工房で働いているの? あぁ、先に名乗らないと失礼よね。私は王都に店を出しているブリジッタよ」

「僕はコータ、こっちは従魔のリュー。おじいちゃんに会いに行く旅の途中なんです。冒険者登録はしてますが、工房では働いてません」

「そう、それは残念。あなたの腕を見込んでまたお願いしようかと思っていたのに」

「まだ何かお困りなんですか?」

「うちの商会の馬車なんだけどずいぶん古くなってきて、何かあるとあの馬車みたいに調子が悪くなるのよ。こんなに早くできるなら他のも直してもらおうと思って」


他の馬車を見ると追加の荷物を乗せて重量も増え、確かに軋んでいるように見える。


☆☆☆☆☆に

ポイントしてもらえると嬉しいです。

頑張って書きます!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ