何か便利そうなスキルをゲット!
第3話
「何もないねー」とリュー。街道といってもそれほど広くない、ただ『馬車とか通るから草が生えてない道』を歩くこと数時間。確かにそろそろお腹が空いてきた。
(そういえば母さんが「ここに入れておくわよ」と僕の大好物を入れてくれてたんだっけ)とカバンの中をごそごそ・・・。「あった」と手にした包みが「温かい!」
なんと、数時間前に入れたはずのものがほかほかと温かいではないか。僕は手にした包みを見て、カバンをまじまじと見た。すると
ピコーンというお知らせ音の後に「スキル《鑑定》を覚えました」というのが、頭の中に響いてきた。
「!?」
「コータ どうした?」と突然フリーズした僕を心配そうに見るリュー。
「大丈夫だよ。なんかびっくりしたけど」(鑑定ってことは何かいろいろ分かるってことだよね)
手にした包みを見ながら「鑑定」とつぶやく。そうすると
《コータの母ミサが作ったおにぎり。温かいものを食べさせたいなという母の思いから、温かいまま保存されています。ちなみに中身は梅干しと昆布です。食べてからのお楽しみ♪》
なんだかおかしな文章だが、確かに鑑定されていた。「という事は・・・」と次はカバンをまじまじと見た。
《龍太郎のマジックバック。入れた人の望みのままに保存されます。いくらでも入るよ。てへっ。》
「えぇっ!」なんとも貴重なマジックバックだった。しかも、聞いていたものよりスペックがすごい。
「コータ どうした。さっきから一人でぶつぶつ言ってる」とリューにペチペチと叩かれる。爪があるので意外に痛い。
「大丈夫。なんか鑑定っていうスキルを覚えて、いろいろ見たらいろいろわかった。じいちゃんはやっぱりすごいな」
「リュータローはすごい。早く会いたい!」とさらにペチペチ叩かれてしまった。
「わかった、わかった。そんな叩くな。とりあえず母さんの作ってくれためしだ」と街道から離れ、少し大きな石に腰掛けおにぎりを食べることにした。
リューも器用に手で持って食べている「コータ これ口が『うっ』てなる」
「それはな梅干しって言うんだ。じいちゃんがどこからか毎年送ってくる。体にいいんだって」
「リュータロー すごーい」
母さんのおにぎりを食べてお腹をみたした後、「さぁ、行こう」と再び街道を進んだ。
(せっかく鑑定を覚えたんだから、いろいろ見てみようかな)と街道の脇を見ながら歩いていると
ピコーンとお知らせが響いた。
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