力がみなぎってくる
今日は2話投稿の予定です。
読んでくださっている方、遅くなってすみません。
朝食を食べ終わった頃に、タタンが訪ねてきた。
「おはよう、ソニアさん。昨日は世話になったな」
「おはよう。アイーシャの調子はどうだい」朝食の片づけをしながらソニアも返事をする。
「本当に助かった。ポーションはやっぱりすごいなぁ。あっという間に熱も下がって今朝は元気に朝飯を食べてたよ」
「それはよかった。ねぇ、コータ」と僕に話が回ってきた。
「ガロンダの町でポーションを買っていて良かった。お役に立てて何よりです」と答えつつ、「看病でお疲れですよね。これ良かったらどうぞ」とスタミナポーションを渡す。
「なんだい、これは」とタタン。
「元気が出るポーションです」とちょっと効能をにごして伝える。(嘘はいってないしね)
「あんまり見たことが無い色だけど、君が言うなら間違いないんだろう。実はアイーシャが心配でほとんど眠れなかったんだ、ここでいただいてもいいかな?」とソニアを見るタタン。
「かまわないよ、あんたの元気がないんじゃアイーシャが心配するからねぇ。コータも心配なんだと思うよ」
「じゃあ、遠慮なく」(グビッ グビッ グビッ)
「プハー。前に飲んだポーションとはまた違う味だ・・・。うぉー―――! 何だか力がみなぎってくるぞ!
待ってろアイーシャ、今コケッコでも狩って肉を持って帰るからなー! ソニアさん、ではまた!」
ドドドドドドドドドッ と全速力で駆けていったタタン。
「コータ、今のは何だい?」
「えっと、ごく普通のスタミナポーションです」
「そんなことあるかい!あんな即効性のポーション聞いたことが無い。あんたあんな高価な物良かったのかい?」
(ミラクル錬金でちゃちゃっと作ったものだし・・・)「良いんです。喜んでくれる人や、それで助かる人がいたっていうのが一番嬉しいです」とへらっと笑う。
「まったく、欲っていうのが無いのかねぇ。この先が心配だよ」と言うソニアの心配をよそに、
「お医者さんが不在って聞いて、他にもお役に立てるようなポーションを使ってもらえればと思うのですが・・・」
「ホントにどこまでお人よしなんだろうね。この村にとってはありがたい話だけど、あんたもこの先必要だろう」
「次の町でまた買えばいいので、僕は大丈夫です。(作れるなんて言えないからな)じいちゃんがよく『情けは人の為ならず』って言ってて、それは、『手助けをしていたらいつか自分が困ったときに助けてくれる人がいるだろう』って事らしいです。なので僕もできる時は頑張ろうって思ってるんです」
「すごいじいさんだねぇ。あんたみたいな孫でじいさんも喜んでるんだろうね」
「どうなんでしょう、僕久しぶりにじいちゃんに会う旅の途中なんです。喜んでくれるかな」
「もちろんさ」
ソニアとじいちゃんの話をした後、手持ちのポーション類を渡す。
「村長の所に持っていって、カルシンド先生が不在の時に使わせてもらうよ。あんたも王都まで気をつけていくんだよ」
☆☆☆☆☆に
ポイントしてもらえると嬉しいです。
頑張って書きます!




