砂風呂の効果
久しぶりの更新です。
すみません・・・・。
早々にギブアップしたココ。僕も顔に汗が吹き出し、そろそろ限界が来そうだ。隣のリューを見ると、気持ちよさそうにスピスピ寝ている・・・・・。
(さすがドラゴンと言うべきか、『リューだから』と言うべきか・・・・)
僕の視線を見て「ほっほっほ。さすがドラゴンじゃな。熱にも強いのじゃろう。ここまで気持ちよさそうに寝ているのを見たことがないわい」と目を細めて笑うおばあちゃん。
(やっぱりこれは癒しじゃなくて修行なのかな?)と僕が思っているのを見透かしたように、
「歪を抱えておる者にはそれが正されていく過程が耐えられぬ。そもそも歪自体がない者には心地良い場となる。それがここの砂風呂じゃ」とドンと胸をはるおばあちゃん。
「歪かぁ。確かにリューにはそんな物はなさそうだなぁ」と寝ているリューを見る。
「ほれ、初めてであんまり長く入るのは体に悪い。そろそろ出るかのぉ」とおばあちゃん。僕が出やすいように体の上の砂を避けてくれる。
ある程度軽くなったところで『フン』と起き上がる。腕をぐるりと回し(あれ?何か軽い?)と立ち上がる。グルグルと腕を回したり、体を動かしていると
「軽くなったじゃろう」と嬉しそうに言うおばあちゃん。
「はい、何だか調子がいいです」と僕も驚いた顔で答える。
「それは良かった。そこに風呂上がりの水がある。しっかり飲むとええぞ」と水瓶を指す。
確かに喉が渇いていたので柄杓ですくい一口飲む。
(甘い?しょっぱい?でも美味しい)と一口では終わらずガブガブと飲み『プハァ』と口元を拭いながら顔をあげる。
改めておばあちゃんの方を見て「すごくすっきりしました。ありがとうございます」と礼を言う。
先にギブアップしたココも同じ水を飲んでおり、『はぁ』とため息をつきながら呆けた表情をしている。
「大丈夫か?」と声をかけながらもツヤツヤになった頬に見とれていると、
「何じゃ、童の顔に何かついとるのか」と仏頂面で答えが返ってきた。
「え、いや、何か『綺麗になったな』と思って」と思わずそのまま言ってしまった。
「・・・・・・・。何かの罠か!」と頬を赤くしながら、一歩後ずさるココ。
お互いどう言ってよいのか・・・・という雰囲気になっている所に、
「はぁー。いい気持ちー」とリューの呑気な寝言が・・・・。(ほんとに寝言か?)
思わず顔を見合わせて笑ってしまった。
「童には熱すぎたが、気持ちの良い風呂じゃった。また機会があったら入りたいもんじゃ」とココ。
「そうだな。こういうのは初めてだったけどホントに体が軽くなった。どこかでまた機会があったら入ってもいいかな」と僕も答える。
そんな僕たちをニヤニヤ笑いながらおばあちゃんが見ていた・・・・。
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頑張って書きます!




