次の旅の始まり
何とか2日おきの更新を頑張ります!
読んでくださっている方、ありがとうございます!
手早く提供できるように丁寧に仕込みをしているのが伝わってくるセレーノのご飯はとっても美味しい。
「はぁ、しばらくの間こういうご飯が食べられなくなるのかぁ」とつぶやくと、
「お主が作れば良いではないか」とココ。
「簡単なのでも温かいと美味しいにゃよ」と慰めるかのように言うラング。
「僕も頑張って作るけど、やっぱり『お母さんの味』って真似できないよな」とモグモグ味わいながら言う。
そんな僕たちの話を聞いていたのか「これ良かったらお昼にでも食べてください。母のサンドイッチです」とヒグレが大きな包みを渡してくれた。
「いいんですか?」としっかり受け取りながら言うと、
「お世話になった上に泊まっていただいてありがとうございました。長い旅になると聞いたので、少しでもお役に立てればと思いまして・・・。おじいさんに会いに行くんでしたよね?」とヒグレ。
「ありがとうございます。会えるのはまだまだ先になりそうですが、こいつらと楽しく旅をしていきたいと思います。セレーノさんにもお礼を伝えておいてください」と言うと、
「はい、喜んでいただいたことを伝えます。まだ、朝食のお替りありますからしっかり食べてってくださいね」と僕たちの食べっぷりを見ながら答えるヒグレ。
「よーし、じゃあこのオムレツとパンとスープをお替わりにゃ」と遠慮なく言うラング。
「抜け駆けはずるいぞ。童も同じものをお替わりじゃ」
「俺もー」と3人。
3人の勢いに苦笑いしながらも「わかりました。すぐにお持ちしますね」と戻って行く。
「お前らちょっとは遠慮しろよ。ホントに食べ過ぎで動けなくなるぞ」とつい小言を言ってしまう。
(まぁ、食べられるときにしっかり食べておくのは旅の基本だけどね・・・・)
山盛り持ってきてくれたお替わりもたいらげ、ヒグレに挨拶をして宿を出る。
「さぁ、ギルドに寄って依頼をチェックしよう」とギルドに向かう。
いろいろ情報を聞いた結果、旅の予定としては『ボルトン』の北に少し大きな『リケサ』という町があるらしいので、そこにまず向かいそこから東の海を目指す。おじいちゃんを知っているらしい親方の工房は港町『プエルト』にあるという事だった。
なので、まず『リケサ』までで何か依頼が無いかを探す。なければそのまま向かうだけだ。
依頼ボードを見るがめぼしいものは見当たらなかった。『リケサ』までは街道がしっかりあるようで、護衛の依頼も少なく、予定に合うものがなかった。仕方がないので、そのまま向かうことにしてギルドを出る。カウンターのベネディクトと目が合ったので(合ってしまったので)街を出ることを伝える。名残惜しそうにこっちを見ていたが引き留められると面倒なので、ヒラヒラと手を振ってギルドを後にする。
『リケサ』まで少し距離がありそうだったのと3人からのリクエストで、パンや肉、果物や甘い焼き菓子を市場で買って街を出る。
(さぁ、次の旅の始まりだ)
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