味見は特権
つるはしを買い忘れていたと思っていたら、しっかり買っていました。
すみません・・・。買い忘れたことにしましたので、175話が改定になっています。
ご了承ください。
ラングがモグモグと美味しそうに食べているのを見て羨ましそうなリューとココ。
「我らも行くぞ」とボソッとつぶやき2人で行ってしまった・・・・。
(あぁ・・・。これはまた何か探さないと文句を言われるやつだな・・・・)と項垂れる。
「リューとココだったら甘いものじゃなくてもいいか。何か変わったものはないかなぁ」と考えながらマジックバッグをゴソゴソ探す。
『バイソンの肉を焼いてトリプルマッシュのペッパーで味付けをすると美味しいですよ。腸詰を焼いてマスタードを付けるのも絶品でしょう』とお知らせが。
(ホントに何でもありのじいちゃんカバンだな。ありがたいけどね)
リューとココのやる気を見るとしばらく返ってこなさそうだったので、簡単かまどと鍋を出して肉を焼いていく。
「ラング、ちょっと味見する?」と聞くと「いいのかにゃ?」と返事が。
「まぁ、直ぐには帰ってこないだろうし、どれくらい味付けしたらいいか分かんないから本当に味見してくれると助かる」
「それならお安い御用にゃ」と食べる理由が出来て嬉しそうなラング。髭がヒクヒク揺れている。
バイソンの肉は薄めに切り、ちょっと炙る程度にする。ブラックペッパーをゴリゴリと潰すと鼻の奥を刺激するいい香り。パラパラとふりかけちょっと塩もふる。
「どうかな?」とラングに皿を渡すと指でちょいとつまんで口に放り込む。
モグモグ噛みながら「うまいにゃ。じゅわっと広がるバイソンの肉の脂にいいアクセントにゃ」と高評価。
調子に乗ってピンクペッパーとマスタードで味付けした物を渡す。
「うーん。マスタードはちょっと辛くて苦手にゃ。ピンクペッパーはもうちょっと粒が大きくてもいいかもしれないにゃ」となかなかに食通リポートのラング。
ラングと「あーだこーだ」言ってるうちに2人が帰ってきた。何も持たずに帰ってきたのを見て、
「あれ?何も採れなかった?せっかくご褒美用意したのに」と声をかけると、
「童とリューが行って何も無いわけがなかろう。お主とは違うのじゃよ、お主とは」と相変わらずのココ。
「はいはい、すみませんでした」と謝ると「何じゃ、気持ちがこもっとらん」と不満げな様子。
「じゃあ、ご褒美は要らないんだな」と言うと、「そんなことは言っとらん。なんじゃ、まぁ良しとする」と強気なのか妥協したのか分からない発言。
「じゃあ収穫はあったの?」と聞くと「ふむ、思いがけずたくさん採れた。持ちきれないので一か所に集めて誰かに取られないように隠ぺいの術をかけておる。後で取りに行くのじゃ」という事だった。
「頑張ったー」とリューも胸を張っている。「ありがとうね」と頭をガシガシなでてやると目を細めて嬉しそうにする。ココがチラリ横目で見ていたのは見なかったことにする・・・。
「さぁ、冷めないうちに食べてみて、バイソンのペッパー焼きと腸詰のマスタード焼きだよ」と熱々を皿に乗せる。
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