トレジャーハンター
昨日はアップできずすみませんでした。
エルプシオン山はあまり木々が生えていない岩がゴツゴツとむき出しで転がっている山だった。
技工士ギルドからの依頼の素材は「『燐灰石』という鉱石の上質なものをできるだけ手に入れて欲しい」という事だった。鉱物の採取もしたことが無いし、鉱物の見分けもつかないからどうしようかと思っていると、
『ピコーン』と久々の音。
「スキル『トレジャーハンター』を取得しました」と頭にお知らせが響く。
「トレジャーハンター?」とつぶやくと《トレジャーハンターの効力の範囲内で倒された敵はアイテムをドロップしやすくなります。素材集めにとても有効ですよ》
立ち止まる僕を訝しんで「何じゃ」と顔を覗き込んでくるココ。我に返った時にあまりに近くに顔があって「うぁっ」と驚く。
「そんな突然魔物と出会った時のような声を出すな」と不機嫌になるココ。(妖狐って魔物だよね?)
「・・・・ごめんごめん。ちょっとスキルを覚えたみたいで確認してたんだ」となだめるように言う。
「スキルじゃと?」と話に乗ってくるココ。(話を変えられて良かった・・・・)
「『トレジャーハンター』って言ってアイテムをゲットしやすくなるんだって」とざっくり説明する。
「それはもってこいのスキルではないか。ホントにお主は運が良いのか、生まれもった何かがあるのかどうなのじゃろうなぁ」とこれまた違う話になる。
「とりあえず、『探索』と『トレジャーハンター』のスキルを発動させてみる」と目を閉じる。体の中から力(魔力)がギュギュっと持っていかれたような感じがする。感覚を研ぎ澄ましていくと光の筋に導かれる場所があった。
「たぶんあっちだ」と光の筋が導いた先には強靭なゴーレムが立ちふさがっていた。
「ゴーレム!!」と仁王立ちの魔物を見上げる。
「ふむ、あいつは鉱山によく現れるアイアンゴーレムじゃな。同じようでいて倒したときに手に入る鉱物が違うという見かけではなかなか分からん奴じゃ。あいつを倒せば目当てのものが手に入るのか?」とココに聞かれ、
「うーん、たぶんそうじゃないかなぁ。僕もこのスキルを使うのが初めてだから、どこまで正確なのかは分かんないなぁ」と判断に迷いながら答える。
「とりあえず倒してみるか」とココ。
「固そうだけど、どうやるの?」と聞いてみる。
「そうじゃのぉ・・・・。リュー、ちと力を使ってみたくはないか?」と突然リューに話を振る。
「やるやるー。何やるー?」とルンルンで乗り気のリュー。
「『火』『水』『雷』の順番で魔法は使えるか?順番は間違えるなよ」とココ。
「うーん、順番大事―。えーっと・・・・・わかったー」とゴーレムに向き直る。
対するゴーレムもリューの敵対心が伝わったのか鉄の塊に埋もれている目を『ブウン』と光らせてリューを見る。大きな腕を振りあげて巨体とは思えない速さで振り下ろしてきた。
リューに拳があたるか・・・・というタイミングで『ファイアボール』と詠唱が響きゴーレムが炎に包まれる。
☆☆☆☆☆に
ポイントしてもらえると嬉しいです。
頑張って書きます!




