ボルトンのギルドマスター
祝150話
読んでくださっている皆さま、本当にありがとうございます。
今後もなるべく話のテンポアップで書いていきたいと思いますので、
引き続き読んでいただけると嬉しいです。
ボルトンに戻りギルドへ向かう。カウンター前でウロウロしていたオイゲンが僕たちに気づき声をかけてくる。
「おぉ、戻ったのか。イリュージュの森はどうだった?」とニヤニヤしながら聞く。
「何も準備ができてなかったのですが、依頼の品は手に入れることができました」と報告をする。
「ほぅ、やっぱりお前らなら余裕の依頼だったな」と達成できることが分かっていたような口ぶり。「で、手に入れた品は?」と僕たちの荷物を見ながら言う。
(しまった、何か袋でも手に入れて詰めておけばよかったな)
「えーっと、ありますよ。たくさんではないですけど・・・」(マジックバッグの事がばれても小さいということにしておこう)
しどろもどろの僕の様子を見て「こっちにこい」とカウンターの奥を顎で示す。
何か聞き返す前にスタスタと行ってしまったので仕方なく付いて行く。
「入れ」と扉を開ける。
「え?ここですか?」開いた扉から中を見ると、豪華な感じの机や椅子が見えた。
(ここはギルマスの部屋?え?)
立ち止まる僕達の背中を「ほら」と押し中に入れる。
「詳しい紹介がまだだったな。ボルトンの冒険者ギルドマスターのオイゲンだ」
「・・・・・・・・。えー―――――!」
(何となく途中からチラッと思ってたけど、ホントにギルドマスターだったなんて)
「でだ、お前の事はリュータローから聞いている。ドラゴンを連れているだろう事やリュータロー印のマジックバッグを持ってる事をな」
とこれまたびっくり発言が続く。
「マジックバッグの事を知っていたから、イリュージュシープの依頼を僕に向けたんですか?なぜだろうと思っていたので、今理由が分かりました」
「すまんな。リュータローからは『コータがもし困っていたら助けてやってくれ』と言われていたんだが、困ってたのはこっちだったんだ。先に言っちまうと断られるかもしれねえなと思ってな」とすまなさそうに頭を掻く。
「おじいちゃんがお世話になった方なら、僕もお役に立てて良かったです。でも、いろいろドキッとすることがあったので、先に教えて欲しかったですけどね・・・・」と苦笑いで答える。
「んじゃ、依頼品を出してもらおうか」と仕事の顔になるオイゲン。
「全部分かってるなら遠慮なく出しちゃいますよ。えーっとまず、『イリュージュシープの毛』ですね」とバッグの中をゴソゴソやってキラキラ輝く山をドサドサ出していく。
「おい、お前、ちょっと待てよ!」となぜか焦るオイゲン。
予想していた方もいると思いますが、ギルドマスターはこの人でした。
☆☆☆☆☆に
ポイントしてもらえると嬉しいです。
頑張って書きます!




