七色の糸とマジックバッグ
今日も遅くてすみません。
糸が確保できそうな個体を探しながらふと思いついた。
(何でもありのマジックバッグ。「イリュージョンスパイダーの糸」って考えながら手を入れたら出てこないかなぁ)
上手くできなかったら何を言われるか分からないので、とりあえずできるかどうか毛深い山を入れてみる。
一山入れたところで『イリュージョンスパイダーの糸』とイメージしながらバッグを探る。
手にずしッと感覚があり引き出してみる。出てきた手を見ると程よく束ねられた糸があった。
「やったぁ、できた」と思わず歓声を上げる。
「何ができたにゃ」と僕の手を覗き込むラング。
僕の手の中で七色に輝いては消える(様に見える)糸の束を見て「綺麗だにゃ」とうっとりと見つめる。
僕たちのやり取りを見ていたココも寄ってきて「ほぉ、これがイリュージョンスパイダーの糸か。なかなかきれいではないか。これで服を作ったら幻惑の効果もありそうじゃのぉ」と言う。
「確かにそうかもね。七色に輝いて目立ちそうだけど、次の瞬間には消えてる。これはいい装備ができるかもしれない」と、うんうん頷く。
「そうだ。糸が取れるなら、『上質の部位を出せ』と願えば、美味しい部位が美味しい状態で出てくるのではないか?」とせっかく感心していたのに、がっかりするような食いしん坊発言が飛び出す。
「えぇ、そんなことに使うの?」
「今使わないでどうするのじゃ」「今だにゃ」「今だー!」と食いしん坊トリオ。
「・・・・しょうがないなぁ。焼いたのがいいの?それとも蒸したのがいいの?やってみるよ」とため息をつきながら聞いてみる。
「とりあえず焼きからだな」「焼いたのー」「どっちでもいいにゃ」
「じゃあ、焼いたので美味しいところね。上手く出てくるかどうかは分かんないよ」と言いながらマジックバッグを探る。
バッグも考えているのか少し時間がかかった後にずしッと重みが。予想より大きそうな塊がズルズルっと出てきた。
「ほぉ、これがマジックバッグが選ぶ上質の部位か」
「うーん、どうか分かんないけどそうなんだろうね。『美味しい』の基準が分かんないけど・・・」と大きな塊を見る。
「とりあえず食べてみるか」「食べるー」「食べてみるにゃ」と3人。
「お主は食べんのか?」と聞かれ「え、うーん、やっぱりクモはねぇ・・・・」と手が出ない。
「では遠慮なくいただくぞ」
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ポイントしてもらえると嬉しいです。
頑張って書きます!




