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イリュージュの森

「・・・えーと、何でしょうか」とじわじわ距離を取りながら恐る恐る聞いてみる。


「どうしてそんなに下がってるのぉ?」

(本能がそう言ってます・・・) 


「まぁいいわ。ちょっと変わった依頼なんだけど、面白いわよぉ」とニヤニヤ笑いながら言う。

(ひぃっ、お姉さん、じゃなくてお兄さんの笑顔怖いです・・・・・)


「ボルトンの西に『イリュージュの森』っていう所があってねぇ。なかなか癖のある魔物が出るのよ。人への被害はそんなにないから放っといてもいいんだけど、その魔物から取れる素材が欲しいっていう依頼があるのよぉん。なんとか受けてくれないかしらぁん」とつけまつげをパサパサさせながら上目遣いにアピールしてくる。


「え、ええっと・・」と返事に困っていると、

「幻覚とか幻惑に強い仲間がいるとあっという間よぉ」


(ココが得意な事を何で知ってるんだろ?)後ろのココを思わず振り返る。当のココも硬い表情をしていた。


「で、どう?受けてくれるかしらぁ」と体をくねらせながらにじり寄ってくる。

(お願いだから、近くに来ないで)とげが立たない程度に両手を突き出し後ろに下がっていく。

そんな僕たちのやり取りを見ながら、


「しょうがない。受けてやろうではないか」とココがため息をつきながら言う。

「いいのか?」と聞くと、「(童の力が役に立つならやってやろうではないか。幻覚・幻惑の頂点に立つのは童じゃ)」と意気込みだけは強くヒソヒソ声が返ってきた。


「ふんぬ」と鼻息を吐くココを見て、「・・・いいですよ。詳しいことを教えてください」とベネディクトに言う。


「あらぁ、受けてくれるのぉ。助かるわぁ。オイゲンが『これを受けられるのはたぶんあいつらしかいないだろうな』って言ってたからダメもとで聞いてみたの。聞いてよかったわぁ」と両手を合わせて笑顔のクネクネダンスをする。


(オイゲン・・・・。良い人だと思ってたけど、してやられたな)


「この依頼今まで何人か受けてくれたんだけど、大体が意識朦朧状態で森の外に倒れてたの。話を聞いても良く分からなくて、依頼主の催促に困ってたのよねぇ。依頼内容は服飾ギルドからの依頼で、イリュージュシープの毛・イリュージョンスパイダーの糸が手に入るだけ欲しいそうよ。多くても値下げせず買い取ってくれるそうだから頑張ってらっしゃいな。その他の部位はうちのギルドで買い取るわよ。イリュージュの森の素材は高値で取引されるから稼ぎたいならいい機会よ」


上手く乗せられてしまった感じだが、初めての魔物と場所に興味もあり、行ってみることにした。


☆☆☆☆☆に

ポイントしてもらえると嬉しいです。

頑張って書きます!

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