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気合を入れて空回り

セレーノがお皿の上でパイパイナップルを横に置き、大きな葉っぱを切り落とす。そして、ずんぐりとした細長い実をボートの形に切り分ける。


「真ん中には固い芯があるので、そこは切ってしまいます。肉を漬けるのには芯があっても大丈夫なので、そのまま刻んで潰してください」と説明しながら食べやすい大きさに切ってくれる。


「はい、どうぞ。食べてみてくださいな」とフォークを出してくれた。

「やったにゃ」「わーい」「良い匂いじゃのぉ」と喜ぶ3人。僕も瑞々しそうな一切れをつまんで食べてみる。


「「「「!!!!」」」」


「あまーい」「おいしいにゃ」「ふむ、なんとも甘くて酸っぱい」「果汁が口いっぱいになりますね」と一口食べてびっくり。もう一切れ・・・と手を伸ばし、切ってもらったのがあっという間になくなった。


「あぁ・・・・」と残念そうな僕らのつぶやきを聞いて、

「そんなに喜んでもらえるなんてねぇ」とセレーノも嬉しそう。「市場には他にもいろんな果物があるから気に入ったなら、明日の朝にでも行ってみるといいですよ」と教えてくれた。


「にゃんと!それは良いことを聞いたにゃ。コータ、明日は早起きするにゃ!」と目を輝かせるラング。

他の2人も『ウンウン』と頷く。

「ギルドの依頼もどんなのがあるか見たいんだよなぁ」

「そんなもの、昼からでもよいではないか」と息巻くココ。

「せっかくセレーノが教えてくれたのに朝から行かないなんて失礼にゃ」ともっともらしく言うラング。

(これはもう何を言っても駄目だな・・・・・)


「わかったよ。じゃあ朝一で市場を見てからギルドに行こう」と約束をする。

そうと決まったら早く休まないと起きられない。いろいろ教えてもらったセレーノに礼を言って部屋に戻る。


(どんな時でも油断せず、僕は後から寝るぞ)と気合を入れていると、

「もう寝るー」「よし寝るとするか」「おやすみにゃー」と3人。

「あっ、そう?・・・おやすみ・・・・」(変に気合を入れて目が冴えてしまった・・・)


ベッドにゴロンと寝転がり天井を見る。

(じいちゃんに会いに行くって決めたけど、まさか国を超えるなんて思ってなかったな。あの時リューに出会って僕の何かが変わった気がする。普通のドラゴンがどういうのかは分かんないけど、きっと『普通のドラゴン』じゃないんだろうな。ココも何か構えてたし・・・・)


3人の寝息を聞きながらグルグル考えているとなんだか眠たくなってきた。

(何があったとしても僕は皆を信じて進んで行こう)


窓の外を明るい月が照らしていた。


☆☆☆☆☆に

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