母の味はやっぱり美味しい
「お待たせしました。うちの母自慢の料理です。温かいうちに食べてくださいね」とヒグレが大皿を持ってきた。
「「「おぉおおお!」」」と目を輝かせる3人。
『肉団子の煮込み』『塊肉を焼いてからそぎ落としたのだろう香ばしく焼かれた薄切りの肉』『ほっこり暖かそうな野菜の煮込み』『バターと手製のジャムが添えられたパン』がドカッと盛られている。
なんとも食欲をそそる匂いと彩りだ。
「とっても美味しそうですね」とヒグレに言うと、「お替わりはたくさんありますから言ってくださいね。ごゆっくり」とにっこり笑って戻って行った。
「それでは、いただきまーす」
それぞれの皿に取り分けて渡す。「童の団子が少ない・・・・」と4つの皿を見てチェックが厳しいココ。
「そこまで見てられないよ。みんな早く食べたいだろ。足りなかったお替りな」と無視してどんどん渡す。
「うむ」と納得したようなしてないような顔をしながらも食欲が勝ったようで食べ始める。
「この肉、美味しい!多分塊で焼いてから切ってるんだよね。ちゃんと中まで火は通ってるけど、柔らかい。何の肉かなぁ?」
「野菜の煮込みホッとするにゃ。野菜だけかと思ったら腸詰も入ってるにゃ。ボリュームがあって食べ応え抜群にゃ」
「肉団子お替りー」とそれぞれが言いたいことを言いながら食べる。
僕たちの食べっぷりを見ていたようで、「何かお替り持ってきますか?」とヒグレが来た。
「ヒグレー。肉団子いるー」
「童も肉団子じゃな」
「野菜の煮込みがいいー。パンをスープにつけて食べたいにゃ」
「おっ、それはいいな。じゃあ僕もパンと野菜少な目、スープ多めで」と我儘注文をする。
僕たちの追加注文を笑いながら聞いているヒグレ。
「わかりました。こんなにたくさん食べていただけて母も喜ぶと思います。すぐにお持ちしますね」
と戻って行くヒグレに、「すみません、あの・・・」と声をかける。
「なんでしょう?」
「肉を焼いたのも美味しくて、何の肉を使ってどんなふうに焼いてるのか知りたいんですが、教えてもらえたりしますか?」と聞いてみる。
僕の質問にキョトンとした顔を一瞬見せ「分かりました。母に聞いてみますね」とにっこり笑う。
「教えてくれるかなぁ?」
「調理方法は皆秘密にするにゃ。どうかにゃぁ」とラングも腕組みして考える。
しばらく待つと、追加の料理を持って女の人がやってきた。
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